英語のことわざ そ
滄海の一粟(そうかいのいちぞく)
広大なものの中の、きわめて小さいもののたとえ
a drop in the ocean
(大海の一滴)
創業は易く、守成は難し(そうぎょうはやすくしゅせいはかたし)
事を新しく始めるのは容易いが、それを守り育てていくことは難しい
One hath more ado to preserve than to get.
(獲得よりも保持に大骨が折れる)
象牙の塔(ぞうげのとう)
学者たちの現実離れした研究態度や生活、その研究室などを皮肉っていうことば
フランス語のtour d’ivoire から
英語ではan ivory tower と言う
※フランスのサント・ブーブが芸術至上主義者たちの態度を批評したことばから
もともとは、俗世間を離れて芸術を楽しむ境地のことを言った。
そうは問屋が卸さぬ(そうはとんやがおろさぬ)
そうやすやすとは相手の思い通りに応じられない
また、世の中はそう簡単に自分の思い通りにはならない
Roast geese don’t come flying into the mouth.
(焼き鳥が飛んできて口に入るものか)
総領の甚六(そうりょうのじんろく)
長男は甘やかされ過保護な環境で育つせいか、おっとりした世間知らずが多い
The young brother hath the more wit.
(弟のほうが知恵多し)
葬礼帰りの医者話(そうれいがえりのいしゃばなし)
今さら言ってもどうにもならないこと
どんなに言ってみたところでかいのない愚痴のたとえ
After death the doctor.
(死後の医者)
即時一杯の酒(そくじいっぱいのさけ)
死んでしまってからの名誉よりも生きていてすぐ飲める酒のほうがありがたい
Better die a beggar than live a beggar.
(乞食暮らしよりも乞食なって死ぬがよい)
底に底あり(そこにそこあり)
ものごとの本当の姿は表面上だけでは分からない
底の下に底があるように、複雑で深い事情が隠されていることが多い
Thereby hangs a tale.
(そこに話があるんだて)
袖から火事(そでからかじ)
取るに足らない小事から大事が引き起こされるたとえ
Of a little spark a great fire.
(小さな花火から大きな火事)
袖すり合うも他生の縁(そですりあうもたしょうのえん)
どんなささやかな出会いも大切にせよ、ということ
Even a chance acquaintance is decreed by destiny.
(たまたま知り合うも運命による)
袖の下(そでのした)
わいろのこと
oil of angels
(エンジェル金貨という油)
備えあれば憂いなし(そなえあればうれいなし)
日ごろから用意万端整っていれば何も心配することはない
Lay by something for a rainy day.
(雨の日のために何かを備えておけ)
備わらんことを一人に求むることなかれ
(そなわらんことをひとりにもとむることなかれ)
すべてを兼ね備えている人間などいないので、いくつか欠点がある
一人の人間に完全無欠を要求することは無理な注文だ、ということ
He is good that failed never.
(期待にそわないこともあるもの)
その子を知らざればその友を視よ
(そのこをしらざればそのともをみよ)
付き合っている友だちを見ればその子の性質の良しあしは分かる
A man is known by his company.
(人はその仲間によって知られる)
添わぬうちが花(そわぬうちがはな)
実際に結婚して生活するようになると互いの欠点が目立って諍いも多くなる
お互いに結婚する前がいちばん楽しい、ということ
Age and wedlock we all desire and repent of.
(大人になることと結婚を望んでみんな後悔する)
損して得取れ(そんしてとくとれ)
目の前の損には目をつぶって、のちのちの大きな利益を得るようにしたほうがよい
Sometimes the best gain is to lose.
(時には損が最高の利)
損せぬ人に儲けなし(そんせぬひとにもうけなし)
少々の損はがまんしなければ儲けることはできない
また、利益になる多少の損を嫌がる人には大儲けは期待できない
He that loses is merchant as well as he that gains.
(損をするのも儲けるのと同様商人である)