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冬の雨
朝、書いたもの。
でも、三つ目は夜だ。何でだろ。
「雨上り、冬の朝」
冬の朝。
目が覚めると、小さな水滴音が聞こえた。
見ると、軒先が涙していた。
どうやら、夜の内に空が零したらしい。
今はもう、光が顔を出している。
庭先には、八本足が紡いだ織物が
きらりと光っているのが見えた。
寒さで身を縮こませつつ、
ささやかな喜びに震えた。
「印象:冬の雨」
冬の雨は、
他のどの季節の雨よりも
清く澄んだ印象がある。
滴の内に、
寒さを隠しているからだ
とでも言うのかしらん。
「雨夜妄想」
寒さに震えた暗い夜に、
雨粒の主張がくわんくわん響く。
今日はやけに大人しいようで、
微かに漏れる悲鳴だけ。
規則的な結晶の群れは、
夜空の星と
共に流れた。
二つ目の詩は、「内」にするか「内側」にするかで悩んだ。