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幼女天使と異世界新婚旅行  作者: サワガニ
3/7

食料調達

食事も終わり、バタついて聞けていなかったことを質問する。

・元の世界に戻ることは出来るのか

・この世界の魔法に限界はあるのか

・現在地はこの世界のどこら辺なのか

・今の《解析》で覚えられるスキルの数は幾つなのか

・《合成》出来るスキルの条件は何か

・魔王はいつ復活するのか


夜営のための準備をしながら順番に聞いていった。

ユニ曰く

・元の世界には魔王を倒すまで帰れない。恐らく上位の神からの転移阻害がある。

・この世界の魔法では転移は出来ない。厳密には出来るが、肉体が耐えられず、天使などの力を借りて天使のような半霊体にならなくてはいけない。

・現在地はこの世界の中央部のガラン山脈と思われるが確証はない。

・《解析》はレベル+10までのスキルが覚えられる。

・合成できるかどうかは試してみないと分からない。が、少なくとも俺が想像できないものには《合成》を使えない。

・魔王が復活したのは前任の天使が死んだ5年前なので、5年後。むしろ俺達が強くなる時間を稼ぐために余剰に巻き戻したと考えられる。


「やっぱり俺のスキル結構制約があるな。レベルいくつくらい上げればいいんだろう」

「魔王のレベルが最盛期で560くらいと推定されてます」

「実際は復活直後を叩けばいいのか」

「そうなんですが、復活した直後の魔王は地中に居座り、魔王の配下から魔力をすいとり始めます。これが魔王の厄介な点です」

「なかなか面倒だな」

「更に魔王の配下は配下を増やすために人間を拐うのでどんどん強くなります。」

「どのくらい強くなったら地上に出てくるんだ?」

「魔王のみぞ知る所です」

ゾンビゲームみたいなシステムだな。非常に面倒臭い。

「魔王の場所は特定できるのか?」

「前任が死んだときは魔王城の下にいました。」

「……」

まとめると、魔王が復活してから地上に出てくるまでスパンがあり、その間に配下が人拐いをするのでそれを防ぎ、地上に出たら魔王を倒すというのが俺の仕事らしい。それにしても魔王チキン過ぎるでしょ。やることがせこいわ。

「質問はこれで終わりですか?」

「あ、あと1つ」

「ユニはスキル何持ってるの」

「私ですか?私は《料理》《裁縫》《洗濯》《パルスレーザー》《治癒》《鑑定》ですね」

家事が仕事なのか?あと1つだけ違和感ハンパじゃないので聞いてみた。

「《パルスレーザー》は私の固有スキルで貫通力の高いレーザーです」

諸に平気だった。

「さっき忘れてたけど《鑑定》を《解析》させて欲しいんだ」

「ダメですよ」

「なんで?」

「私の個性が薄くなります。」

「……」

可愛いやつめ。

「それで、これからどういう風に過ごす予定で?」

「とりあえず北上して村を見つけるまで歩き続けます」

北上であることに疑問を抱いたが何か理由があるのだろう。

「わかった。じゃあ今日はもう寝ていいよ。俺が見張り番やるから。」

「いいえ、旦那様にはさせられませんよ。私がやります。」

「いやここは男である俺がやらないと」 



揉めているうちに二人とも気づいたら眠ってしまっていたのであった。



次の朝起きると既にユニは起きていた。申し訳なくなる。

「あの…なんかすまんな」

「いえいえ。いいのです。そんなことよりロックバードの残りが魔物に食べられてます。ぷんぷん」

つまり今の手持ち食料が0である。更に衣服もない。今日は物資を集めることにしよう。

「では俺は今日は狩りをする。」

「私も手伝います!」

「その前に武器が欲しい。《裁縫》でロープを作ってくれるか?」

「お安いご用なのです」

雑草を使い5分ほどでロープを作ってくれた。生活スキルは結構チートである。…厳密には《裁縫》でロープは作れるのはおかしいと思うがこの際置いておこう。

手頃な石と枝をロープで縛り付けて簡易な石斧を作り上げる。

「これを《鑑定》してみてくれ。」

「Fランクの石斧ですね」

「ありゃ。Fか。…それたぶん一番下だよね」

「そうですね」

いやいいのだ。大切なことは《斬撃》が使用可能になったということである。

「では出発」

「おー!」



探索して40分ほどたった頃、俺は体毛が緑の牛を発見した。

「あれはカウプラントですね。草食で攻撃力はありませんが防御力が高いです。」

試しに石斧で《斬撃》を繰り出すがあまり効いていない。じろっとこちらを見てきた。

火は効きそうな見た目だから《火炎放射》…待てよ。《火炎放射》と《斬撃》を《合成》したらどうなるんだ?

「《火炎斬り》を習得しました」

これで攻撃も通るかな?見た目牛だからステーキが食べられるかもしれないとワクワクしながら習得仕立ての《火炎斬り》を撃つ。

結果からいうと、カウプラントはだんだんと衰弱し、焼いた肉のかたまりだけがのこった。

「やりましたね!」

離れていたユニが近付いてくる。

「プラントカウは貴族に人気の食材なんですよ」

ほう。なかなかいいものを手に入れたようである。

昼食はやっぱりステーキである。この世界にも白米と醤油はあるのだろうか。ユニに聞いてみたが、分からないとのことだったので前向きに捉えようと思う。

午後はひたすらロックバードを狩った。特にユニのレーザーはチートだった。羨ましいが固有スキルは《解析》しても習得できないらしい。残念である。

夕食はロックバードの焼き鳥だったが少し飽きたので野菜が食べたい。野草でも探すか。

「どちらが見張り番をやりますか?」

「いや、ちょっと待って。」

土を少し掘り、緩やかに凹んだ所にロックバードの肉を置き、《麻痺毒》を掛ける。「これで明日犯人が分かるだろう。」

「なるほど!これで一緒に寝れますね」

ユニの体温は高かったので色々と寝付くのが大変だった。


 


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