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作者: ハッチ

 僕は雨が大好きだ。 しとしとと降り注ぐ幾つもの水の粒を、窓際に置かれた椅子に腰かけながら眺める。 これが、僕にとっての雨の日の楽しみだ。 自然と心がゆったりとした感覚になり、やがて眠りに落ちる。


 

 ゆったりとした時間は、1日経った今でも続いている。 学校に登校しても、その日起きた嫌なことや、悲しいこと、それによる疲れが洗い流されていく。 僕にとっての最高だ。 とても気分が良い。

 自然に浮かんだ笑顔のまま、家に帰る。 夕飯のいい香りが漂う部屋で、明かりがついた楽しい部屋で、何でもないくだらない話で笑いあいながら、家族そろって夕飯を食べるのだ。 ただ、「今」という時間を大切にかみしめながら。


 僕の時間は、どんどん過ぎていく。 やがて、高校生、大学生、そして、社会人になった僕は会社で立派に働いている。 親元を離れて何年がたっただろう。 僕は、久しぶりに帰ろうと考える。 この日も、しとしとと雨が降っていた。 バスの中で、昔のことを思い出しながら心を躍らせる。 みんなは変わってないだろうか。 平日の昼間に急に帰って驚くだろうか。 

 

 家につき、ただいまと言いながら玄関の扉を開ける。 明かりはついていなっかった。 母は買い物にでも行っているのだろうか。 そう思いながら、居間に入る。  目に入ってきたのは、「悲しみ」だった。

僕は辛かった。 一緒に過ごしたあの人が、楽しく笑いあってあの人が、今ではいなくなってしまったのだ。

 僕の心に雨雲ができるのを感じた。 外で降る雨が激しくなる。 それと一緒に僕も雨を降らす。 激しく。 激しく。 

 昔は、嫌なことや悲しいことを洗い流してくれた雨が、今ではただの水だった。 僕の雨を取り払ってはくれなかった。 僕は思う。 雨なんて、大嫌いだ。


僕の作品を読んでいただき、ありがとうございます。

雨が降っているのを眺めていたら、なんだか悲しい気分になり、そこでこの話を思いつきました。 正直言ってうまく書けたとは思いませんが、精一杯頑張りました。


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