表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

45/76

4-8 洋子の過去


 スクリーンにまず最初に表れたのは、洋子の誕生のシーンであった。

 母の礼子が洋子を出産をし、洋子は白い産着に包まれ助産師さんに抱かれて、父の浩一郎へお披露目をされていた。

 浩一郎は、洋子を抱いて嬉しそうに、顔をほころばせていた。


 次に表れたのは、姉の貴子に洋子がいつも金魚のフンのように着いてまわり、二人が仲良く積木で遊んでいるシーンでもあった。


 スクリーン上の映像は、ドンドン早送りをしながら、要所要所でゆっくり映し出した。


 洋子が、一生懸命にピアノの練習をしていた。

 ピアノの発表会で上手に弾け、ピアノの先生や浩一郎、礼子、貴子から誉められていた。

 そして、足元に弟の淳一がしがみついて、嬉しそうに見上げていた。

 皆んなが、明るく嬉しそうに見えた。


 祖父の誠治が淳一を乳母車に乗せ、幼い貴子と洋子を連れて公園を散歩しているシーンもあった。


 スクリーンを見ていたら、洋子が家族からとても愛されて、幼少期を過ごしたのがよく分かった。


 続いて、洋子の小学校から中学、高校、大学生活が映し出されていった。

 そこには、特に問題もなく、順調に進学していった様子が見てとれた。


 大学を卒業後、今在籍している学校の入学式に洋子が出席していた。

 その後、授業を順調にこなしているようで、上司や周囲からの評価も上々のようであった。


 洋子は、その日の朝もいつも通りに出勤し、父母対応などの業務を順調にこなしているようであったが、どうも頭痛がするらしく、時々手を額に当てていた。

 頭痛は、ドンドンひどくなっていくようで、とうとう洋子は学校の医務室にフラフラしながら入っていった。


 保健師の見立ては、光や音に敏感になる片頭痛であった。

 保健師からの鎮痛剤を服用してベットで横になっているように指示されていた。

しばらくしても頭痛がよくならないので、洋子は仕事を続けることが難しいと判断したらしく、早退することにしたようであった。

 上司に医務室での経過を報告し、同僚に仕事の引き継ぎを行って、帰宅して行った。

 学校から出て、片頭痛を我慢しているようで歩道を歩きながら、トボトボと花屋さんの前まできた。


 そして、三人は洋子がビルの階段を上がり、屋上から飛び降りるのを見た。


 スクリーンの映像は、ここで終わった。


 洋子は、思い出せなかった、飛び降りる前の状況を、今はっきりと思い出した。


誠治が、

「洋子ちゃんは、可愛かったのう。

 幼い時は、わしの回りをよくジャレついていたもんじゃ」と懐かしそうに話した」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ