O.P.1 夜のキセキ 第1章 …明日の運命…
願いとは何なのだろうか?
人の幸せ、そして子供の頃の夢
それらは願いなのだと思う
子供の頃はよく色々な願い事をした
大人になると途端にしなくなる
それは
どんなに願ったところで
叶わないものがあると
知ったからなのだろうか
by人物A
O.P.1 夜のキセキ
第1章 …明日の運命…
「 … 」
“かすかに音が聞こえる。
そして、かすかに揺れているのがわかる。
何が起こったのだ?”
小学5年生の林修には、悲惨すぎることが起ころうとしていた。
この日、修は両親と買い物に行っていた。
それも、家から車で1時間はかかる大きなショッピングモールに。
父親の運転する車は高速を爽快にショッピングモールに向かっていた。
右カーブに差し掛かった時、
右側を走っていた大型トラックが曲がりキレず左車線にはみ出してきた。
父親は避けようとブレーキを踏んだが遅かった。
大型トラックの車輪に普通車はひとたまりもなかった。
さらに、トラックの荷台に積んでいたショベルカーが倒れ、林一家の車は完全に潰されてしまった。
駆けつけた救助隊によって全員救出されたが、
両親はアレスト、
修はショックバイタル 意識レベルは3ケタ。
救出に時間を要したため、正確な時間はわからないが、
おそらく40分は経過しているだろう。
救急車に乗っていた救命士は、正直厳しいと思った。
両親の蘇生はほぼ不可能。修でさえ、意識が戻るかは五分五分。
そんな中、ある人物Aが現れた。
「早く救急車を出せ!
両親はアドレナリン投与。
息子は俺が同乗する。
モニターつけて挿管しろ。
除細動も準備しとけ。」