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3話:はじめてのたたかい(前編)

中学生の頃書いた作品の在庫セールです。

好評ならリメイクします

骸人が迫ってくる。

「ちょ! え⁉︎」

俺は村とは逆の方に走って逃げる。ポテチは取り敢えず抱える事にした。


逃げるのは良いが、あんまり逃げ過ぎてポテチの時みたいにどんどん村から離れてしまうのは避けたい。

「でも取り敢えず逃げるしかないな。ん?」

進行方向左側に洞穴を見つけた。

入り口が倒木で塞がれていて、しかもそこに今の5歳児の体でギリギリ入れそうな隙間があるじゃないか。

俺はその隙間から中に入る。

逃げ続けるよりはマシだろう。


「こんにちは…熊とか居ませんよね…」

そっと奥の方を見る…暗いな。

でも動物(や魔物)の気配はしない。

次に入り口を見る。

骸人は倒木で中に入れないようだ。

よかった。

まあ俺も外に出れないけどね!

取り敢えずポテチを降ろして落ち着こう。で、自分の今の状態を確認するか。


ーーーーーーーー

【西野城 ジョウ・ニシノ】【人間】

HP:6/6

MP:3/3

TP:現在21

ーーーーーーーー


なるほどTP21か。

自分の感覚的に上限は25ぐらいだろう。

このまま逃げ続けていたら危なかった。

もっかい動くにはちょっと休んでからにするべきだな。


でも流石にこのまま座ってるのもな。

俺は裏口などがないか手探りで探してみる事にした。

すると、足元に何か落ちている事に気づいた。


拾い上げるとそれは赤い宝石みたいな物だった。

あれかな?これ魔石ってやつかな?

もし魔石だとしたら、よくあるのみたいに魔力を流せばいいのだろうか?

あっそうか、そういう時のための【鑑定】か。


ーーーーーーーー

【赤輝石(エンチャント済)】ランクC+

分類:魔石

起動させると光と少しの熱を発生させる魔石。

大きさはウズラの卵よりひと回り大きい。

赤光石よりも明るく高価だが、ちょっと儲かっている冒険者なら簡単に手が届く。

ただしこれはエンチャント済なので平均18000Gもする。

エンチャント効果は、使用時に浮かして制御可能。

ーーーーーーーー

《因みに赤光石は3000G、エンチャント無し赤輝石は8000Gです》

ーーーーーーーー

【魔石】

分類:魔石

魔力が800年以上かけ結晶化した物。

人の手で原石を調整することで様々な効果を持つようになる。

空気中の魔力を取り込んで効果を発揮する。

MP消費でON,OFFできる。消費量は様々。

ーーーーーーーー

【エンチャント】

分類:魔法

物に魔法を付与する行為。また、魔法付与された物。

この世のあらゆる物にエンチャントをすることができる。

ただし、この世界でのエンチャントは完成後のものに魔法を付与することを言う。

その為エンチャントされていなくても魔法効果を持つものがある。

ーーーーーーーー


なるほど、いろいろ知ることができた。

途中でsariが喋っていたが、やっぱり心読んでるよな。


《もう呼び方sariでいいですよ…》


うん、絶対心読んでる。

それよりも魔石の使い方がわかったし、早速使ってみるか。

どうせMPなんて他にいい使い道ないし。

さっそく魔力を流してみる。

よくラノベに書いてあるように体内のものを手に押し込むようにやってみる。

すると開きっぱなしだったステータス画面のMP:3/3がMP:2/3に変わった。

そして魔石が手を離れ空中に浮かび上がって光り始めた。

さすが高級品。


ちょっと赤みがかった光だが、洞穴の中に何があるか分かるようになった。

そして今度こそ洞穴内の確認を…

……!

…そうきたか。


洞窟の奥の方に人骨が転がっていた。何故かポテチが乗っているがほっとこう。

骸人ではないようだ。鑑定しても【人骨】としか出ない。

袋のようなものを背負い、剣を握っている。

多分この赤輝石も彼or彼女の物なのだろう。

別に俺は死体に対する耐性があるわけじゃないんだよな。

嫌な物を見た。


でもあの武器と袋は手に入れておきたい。

この魔石からしてあれも高級品だろう。

「盗んじゃってごめんなさいね…」

なるべく骨に触らないようにしつつポテチをどかして袋を入手する。


ーーーーーーーー

【レルドロル社製高級魔導袋】ランクB

分類:収納

大量に物を入れることができる袋。

どれだけ物を入れても500gほどの重さしかない。

直径30センチの開け口から入れることができれば何だって入れられる。

手を入れて念じると取り出すことができる。

尚この袋はは1トンまで入れることができる。

ーーーーーーーー


やっぱり高級品だ。持ち主には悪いが使わせてもらおう。

で、次は剣だ。まずは鑑定してみる。


ーーーーーーーー

【7日の国の剣(黄)】ランクA+

攻撃力増加値72

魔法力増加値53

速度増加値13

武器スキル

【対話LVMAX】【浮遊LV0】【静電気LV3】【麻痺電流LV8】【電LV4】【雷LV3】【衝撃の雷LV5】【光の一突きLV9】【分断の電撃LV7】【消滅の雷LV6】【イカズチ召喚LV2】【コクウン召喚LV1】

ーーーーーーーー

【7日の国の剣(黄)】

分類:剣

7日の国の伝説の登場する剣

黄の剣は7本の中で3番目に作成された。

他と比べ黄は速度増加値が低いのが欠点。

だが静電気から消滅の雷まで何でも使える。

7本の剣は人が現れると喋りだし、中でも黄はおしゃべりだという。

ーーーーーーーー

【7日の国の伝説】

分類:伝説

妖精暦611年3月23日に7日間のみ王国が存在した。

その王国は突如湧いたように出現し、7日後に完全消滅した。

多くの古文書ではその国を7日の国と呼んでいる。

その7日間の間に7本の剣がひとりでに空を飛び、周辺都市を襲ったと言う。

7本の剣は王国消滅後浮かなくなり、各国で保管された。

各国は現存するのは赤と橙と紫のみと発表している。

ーーーーーーーー

【妖精暦】

分類:単位

最初の人間の国が誕生したと同時に妖精たちも誕生した。

人間の国は何度も入れ替わったが、妖精の国は規模を変えながらもずっと滅びずに存在した。

やがて各国は暦を統一することになる。

その時選ばれたのが1番長い妖精暦である。

現在は妖精暦806年

ーーーーーーーー


めちゃくちゃいっぱい書いてあるが、取り敢えず異常なまでにレアだということは分かった。

残りの考察はまた後でしよう。

攻撃力+72だし、骸人ぐらいすぐに倒せるだろう。良かった。

にしても全く喋らないじゃないか。鑑定の嘘つき。

まあ良いか。骸人を倒してとっとと村に行こう。


「よし、ポテチちょっとどいてて。」

俺は【7日の国の剣(黄)】に手を伸ばした。

が、持ち上げられなかった。

正確に言うと、触れた瞬間手に電流が走った。


《この武器は【武器ガチャLV --】により使用不可です》


sariが機械的な口調で告げる。

おいおい、武器として使えないことは覚悟してたが触れることすらできないのか?

触れられたら罠作るなり何なりして対処できたのに…

「それにまだいるしな。いつまで諦めないんだよ。」

そう言って骸人の方を見る。骸人と目が合った。

「ギィィィィッ‼︎」


そんな音と共に骸人は骨を振り回し倒木をめちゃくちゃに叩き始めた。

とっさに俺は倒木から離れる。

急にどうした。状態異常にでもなったか?

俺はもう一回骸人を鑑定しようとした。


《【鑑定LV1】では離れすぎていて鑑定できません。》


と言われても近付きづらいんだよな。


《鑑定履歴を表示しますか?》


お、そんな機能あるのか。

「お願いします。」

表示された画面の中から1番最新の【骸人】を選択する。


ーーーーーーーー

【骸人】※内容は当時のものです。現在とは違う可能性があります。

鑑定時間

608,3/6,9:23

鑑定地点

ランチョ大森林地帯中央部

補足

ユニークでもネームドでも無いと予想

(長いので省略、主人公には見えています)

自己スキル

【魔力譲渡LV8】【突進LV3】【解散と集合LV5】

武器スキル

【振り回すLV1】

装備

何かの骨

ーーーーーーーー


成る程、良い機能だな。

【魔力譲渡LV8】ってのと【解散と集合LV5】ってのが何か気になるな。

俺はまた【鑑定】で調べてみることにした。


えーっと『【魔力譲渡LV8】ランクC』

『アンデッド専用スキル。』そうですか。

『使用者の魔力を他の死体に分け与える。』

『魔力を分け与えられた死体は別のアンデッドとなる。』

仲間を増やすスキルかな?

『魔力を与えた量で強さが変わるため、使用者の強さも減少し、あまり強い個体は作り出せない。』

弱いじゃん。使ってくれた方が各個体が弱くなって良いかもしれない。


『ただし元々意思を持たないタイプのアンデッドは平気で全ての魔力を分け与える。』

あれ?ということは…?

『すなわちそれは転移したも同然で…』

「ガタッ」


音がした方法を振り向く。

洞穴内で骸人が立っていた。

剣を握り、上に乗っていたポテチを振り落としている。

さっき高級魔導袋を貰った人骨だ。


さっきまで骸人だった骨で倒木の隙間を塞いでいる。

『…たとえアンデッドでなくても死体に近づく時は注意が必要だ。』

さっきと同じ状況になった。

変わった事といえば場所が狭くなった事と逃げ道がなくなった事、後は相手が剣を手に入れた事だ。

ちょっと待って読み返してみたら相当アレだな…。

好評とか関係なくリメイクしようかな。


同じ作者が今になって本気で書いた別作品、「商人さんが異世界壊して何が悪い!」もぜひ

https://ncode.syosetu.com/n3338ik/

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