一章 出会い
カランコロン、ドアが開いたことを知らせる心地よい音。
「あ、いらっしゃ〜い。」
女の人の声。思ったより若い。
「そこに座って待ってて〜」
言われるままに椅子に座る。古そうに見えるその椅子は、私が勢いよく座っても軋むことすらない。部屋の中は木製の家具で埋め尽くされている。どこにも光源はないのにも関わらず絶えず暖かなオレンジ色の光が部屋を満たしているのが不思議だ
「おまたせ〜」
すると女の人がドアの奥から顔を覗かせた。年齢は私と同じくらいか少し年上くらいだろうか。深めに被った濃い紫色のローブのフードから長く綺麗な黒髪が胸のあたりまで伸びている。顔は見れないが、手にお盆を持ったその手がしなやかで透き通っていることから綺麗な人なんだろうということがわかる。
「なに?そんなジロジロ見て、惚れた?」
その女の人――いや、女の子はお盆を持ったままポーズをとってみせる。細身で華奢な体のラインが見える。
―――小さいな。
何か勝った気がする。
「淹れたての紅茶だよ〜」
目の前に紅茶が置かれる。すごくいい匂い。
「クッキーもあるから食べてね〜」
クッキーも置かれる。だがさっきから私の鼻をくすぐる可愛いカップに入った紅茶が先だ。元々紅茶が好きだった理由でもないのになんだか無性に飲みたくなった。一口啜ると薔薇だろうか、とてもいい香りが口に広がった。
ふと、何故私の分の紅茶まで用意していたのだろう、そう思った。噂通り魔法でも使えるのか―――
「まぁあんなにうちの前でドア開けるか迷ってたらさ、そりゃあお茶の1杯や2杯は用意できるよ」
見られてた!すごく恥ずかしい!ああ!この人すっごい笑顔だ!口しか見えないが、口元がにんまりと曲がっている。
「あのさ、」
女の子はひとしきり笑ったあと、深刻そうなオーラを放ちながら切り出してきた。
「私に何か用があってきたんでしょ?」
そうだった、私は大事な用があったんだった。
「何なりとどうぞ?」
「魔女の私にできないことなんてないからね」
さっきまでのおっとりした女の子とは思えない妖艶な声で、目の前に座っている魔女は微笑んだ。
勢いで書き始めたはいいが話が全くまとまらねぇぇ!
誤字脱字があったら容赦なく言ってくださいな