第24話
爆発の規模はそれほどでもなかったが、衝撃はすさまじかった。
俺の体は吹き飛んで、宙を舞って地面に叩きつけられる。そして、何かに乗っている感覚がしたけど、それがなんなのかを確認することはしなかった。いや、出来なかったのだ。だって、痛かったし…
突然の爆発だったので、防御することも避けることもできずモロにくらって、なんだか体の前面がとてつもなく痛いんですけど…
そんなこんなを考えてるうちに、俺は…気絶してたみたいだった…
次に目が覚めた時には、空はすでに薄明るくなりつつあった。そんな空を見上げる形で俺は仰向けになっていた。何かに乗ってた感覚があったんだけど…なんだったんだろ?
体を起こすと、もう一つの異変に気が付いた。それは痛かったはずの、爆発をモロにくらったはずの体が傷一つなかった。でも、服は破れてるのね…
周りを見渡せば、隣でアジスが…寝ているのかな? アジスも抉れてた足が元通りになっている。なんなんだ?
その隣には…確かユンという少女がこれまた普通の体で、布が一枚かぶせてあり、横たわっていた。
そして、その隣には見知らぬ男が座っていた。男もこちらに気づいて、目が合った。
「よかった。気がついたんだね」
と、男が言ってきた。気がついた…?
「あんたは?」
「よかったよ。この爆発女を追ってきたら、3人が血まみれで倒れてるんだもん」
見た目は大人びいて、細目の男だった。ってか、質問に答えろ…
「どういうことだ?」
「話せば長くなるんだけどね〜…ん〜…」
男は顎に指をつけたりして悩んでいる。
「話すのは長くなるけど、最初から話すことにするよ」
そして、男は語りだした。
〜〜中略〜〜
とまぁ、男はこのユンって子がこの先の街で気のすむままに破壊をしてたみたいだ。多分、理由はお兄様がどうこうっていってたから、お兄様を殺した奴を探してたんだろうな…
で、その後ユンは瓦礫と化した街を出てって、どっかに行ってしまった。で、入れ違いで街に入ってったこの男は救助活動をして、その後にユンを追ってきたと言う訳だ。
「そして、追ってきたらユンと一緒にキミたちがいたわけ。ビックリしたよ、キミは腹とかが抉れてるし、そこの女性は足が抉れてるし、爆発女ときたら生首になっていたからね〜」
笑い混じりではなす男。つか、生首って…
「…すごいな…。抉れてたって言うのに、こんなに元通りになってるなんて…あんたのおかげか?」
「ん。そうだよ〜。でもちょっとややこしいことになってるんだよね〜…」
「ややこしいこと?」
俺は男の顔を見る。
「ココに来たとき、キミはその女性の上で倒れてたんだよ。だから、血が混じって大丈夫なのかなって思ったのよ。でも、拒絶反応はなかったみたいだったから安心安心」
「血…。俺の血がアジスに…か」
俺はある不安を抱いた。そんなことはありえないだろうと思いながら考えてみる…アジスが、俺と同じ魔法を使える可能性があることを…
中略とかつかってごめんなさい・・・