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謎の洞窟

〜帰宅後談〜


「ただいま戻りまし…た。」


やっとの思いで家へ帰ると其処には笑顔の母がいた、だがこの笑顔はキレている時の笑顔だ。(父がこの顔で怒られていたのを何回も見ている。)正直怖い、心なしか寒気もする。


「なんでこんな時間になったか、ちゃんと説明して?薬草を採って帰ってくるだけよね?その怪我は何?なんでここにウルフがいるの?」


「薬草は採ってきたんですが、採った時にちょっと問題が発生しまして…」


そして俺と兄さんは今日あった事をなるべく詳細に話した。


「本当にそんなスライムが出たの?」


「はい、出ました、強かったです。」


そう言って、スライムから出た大きい魔石を母に見せた。


「こんなに大きい魔石…確かにあの森の魔物じゃこんなのは落ちないわね。」


「じゃ、じゃあ」


「ええ、信じるわ。でも聞く限り、ルシスが高級魔法の【風印ウィンドシールド】を使ったらしいけど。使えなかったらどうしたの?」


「それは…」


確かにあれが使えなかったらもっと苦戦していただろう


「その時は俺が囮になってルシスを家に向かわせてました。」


そんな事を考えていたのか。


「相手がどんな手段スキルを持ってるかわからない状況でその行動は命を捨てるようなもの、とわかってそんな事を考えていたの?!それにルシスは怪我をしていたんでしょう?家に帰って戻るまでどれだけかかるか。」


「それについては覚悟していました。」


「覚悟したって生きて帰らなきゃ意味がないじゃない!それに、危険な事が起きていると感じたらすぐに戻って来ればそんな危険を冒さず済んだかもしれないのよ!」


「!」


確かにそうだ、ウルフが怯えていた時に戻っていれば、あのスライムには会わなかった。あの時はステータスが高くなって完全に調子に乗っていた、森の魔物じゃ危機に陥る事がないと心の中で見縊って居たのだ。


情け無い。


「まぁ、でも本当に無事でよかった。」


そう言って今度はいつもの優しい笑顔を見せた。


「でも、今度から冒険をする時は自分の命を第一に考えて行動する事!」


「「はい!」」


「ならこの件は終わり!」


「じゃあ次は俺の出番だな!おっと、安心してくれ、怒るのは母さんだけだ。お前達が出会ったというスライムについてもっと教えてくれないか?」


そう言ってさっきまで側でやりとりを聞いていた父さんが近づいてきた。


「はい、通常のスライムは透き通った水色で体液が当たっても害はないのですが、今回会ったスライムは濁った毒々しい緑色で、しかもその大きさは通常のスライムの凡そ5倍、体液に当たると忽ちの内に被弾部は溶けてしまいます。それに加えて、別の魔物を取り込む事で肥大化し、身体能力もUPする様です。」


「ふむ、完全に突然変異体、の様だな。しかし何故こんな森に…」


「実はルシスがウルフの元へ戻った時に周囲をもっと探索してみたのですが、見た事のない洞窟がありまして、中迄は見なかったのですが、どうもそこが怪しいと思うのですが。」


俺が戻っている時にそんな事をしていたのか、さすができた兄さんだ。


「確かに、あの森にはそんな洞窟はなかったな。」


「では、やはり?」


「間違いないだろう、それはダンジョンだ。」


ダンジョン、普通の森や洞窟よりも魔物が密集し、魔素の濃い場所だ、宝箱もあればボスもいる。冒険者になりたい人(俺もそのうちの一人だが)にとっては憧れの場所だ。ダンジョンはいつの間にかできる事が多い。(勿論例外もある)


「では、そのダンジョンから出てきたのですか?」


「そういう事だろう、この事は俺から冒険者ギルドへ報告しておく、この件が収束に向かう迄森には行かないように。もう疲れただろう、今日はゆっくり休むといい。」


そう言われて俺と兄さん、ウルフはそれぞれ眠りに就いた。明日はウルフの名前を決めてやらなきゃな。


更新遅れてしまいました

できれば1日最低1話を目標にしたいと思います

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