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蒼銀の竜契約者  作者: 深田風介
翠銀
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王都内部

「私が視る限りかかってない。おそらく黒霧で侵入者を防げるだろうと慢心してるから」

「まあ黒霧あれば魔法を封じ込めた相手を魔法で一方的に攻撃できるからな。余力他に回した方が効率的って判断したんだろ」


 ギルが襲撃に来た際、黒霧の影響を全く受けてないように見えた。マテリア王国の兵が全員そうなら脅威でしかない。黒霧の範囲内だと完全に相手側が有利。有利どころじゃないか。範囲に入った瞬間ほぼ確定で負ける。

 もしマテリア王国とグレン王国が再び戦争になったら。

 奇襲が成功するか否かにかかっている。失敗したら勝負が一瞬で着いてしまう。危険な賭けだ。

 グレン王国の作戦はこうだ。ティオ引き渡しの際に出向いてくるであろうマテリア王国の主力(ギル等)を真っ先に潰すことで相手に大打撃を加え、その後、黒霧の範囲外から遠距離攻撃魔法で掃射、というプラン。

 そんなに上手くいくだろうか。根拠はないけど、不安になる。

 黒霧の発生源を突き止めてこの不安を打ち消す。


「ソーマが脳筋じゃなくなってる」

「グレン王国で色々叩き込まれたからな……」


 兵法書とか。あとこの状況はこう動くだとか~系の魔法を使うだとかそもそも戦わないだとか議論をぶつけ合ったりもした。


「ともかく進路はクリア。このまま降りて大丈夫そう」

「だな。じゃあ降りてくぞ」


 降りるときもワイヤーを使う。無事真下に到着。

 音波と手をつないで歩きはじめる。

 王都は様変わりしていた。建物や景観が変わってるわけじゃない。人間だ。誰も彼もが死人のような表情で生活している。老若男女問わず。

 マテリア王国に入ってじゃらすぐの村で聞いた情報が頭に浮かぶ。黒霧は身体に良くない。これがそういうことか。

 表情だけじゃない。異様に静かなんだ。住民の動きは鈍く、言葉一つ発しない。

 何なんだこの黒霧は。


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