雲雷の剣
掲載日:2026/09/22
雲雷の剣の持ち主は、雲そのもの。
いつまでも空にかかる太陽は、最初こそ良いけれど、次第に大地を干上がらせてしまいます。
何十日、何百日と太陽が居座ると、雲は太陽を閉じ込めて、雨の用意を始めます。
剣の柄に入った金橙は、太陽です。
小さく詰め込まれて、太陽が良いわけありません。
閉じ込めたはいいものの、捕まえておけるのも僅かな間。
雲は、太陽が怒る前に大急ぎで一仕事。
空を覆い、剣の鍔を掴んで切っ先を地へ向け、剣身に集めた雷を、乾いた大地へ落とすのです。
それは、駆け抜ける白金の蛇の如く。
無数の雷は宙を抜け、空に轟き、大地を叩いて、雨を告げます。
そうして、雷が散々あちこちへ知らせた後、雲は抱えた雨を一斉に落として、下界をすっかり潤すのです。
終わったら、太陽解放。
大雨の後で太陽がさんさんと輝くのは、太陽の憂さ晴らし。
剣を置いた雲は、太陽の一人舞台を、また見守って過ごします。
あなたにも、変化を告げる雷と、恵みの雨が届きますように。
良いことありますように。




