表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

1 新生活

さて2つの連載を持つということは果たしていいことなのでしょうか。どちらも疎かにならないでしょうか?そんな心配を自分の中で抱えていますがただ一つの物語を書くだけだと飽きちゃうので、2つの物語書いていきます。

 人類の歴史とは祈りの歴史である。思うに、人類最大の発明は火でも電気でもなく宗教、ひいては信じる力ではなかろうか。その発明の対象は常に他者にあり、他者に自己を投影するために人類は共感的に進化したのだろうと思う。今僕が困っているのはこの進化のせいだから僕個人としては退化と言いたいところだが...

 白い壁と少し汚れた灰色の天井が目に映る。左の窓から僕の体に朝日が当たる。いつも通り僕は授業が始まる鐘の音を待っていた。辺りには雑談をするもの、課題を終わらせているもの、あとは僕のように静かに個々の時間に勤しんでいるもの、など多様な生態系が築かれている。チャイムの鐘がなった。その音と同時に生徒全員がそれぞれの椅子に一様に座り教科書とノートを開いた。いつも通りの日常、そうだ、何も変化はないはずだ。だが今日は一段と他人の行動や風景に目を配っている。目を配っていたのに気づかなかった。隣の席の彼女が今日は座っていないという変化に。

 入学式の日、それは人生の転換日であろう。多くの人にとって関わる人も変われば、通う学校もちがうという環境の変化が如実に実感できる日だ。僕は中学生から高校生になった。関わる人も...まあ変わるといえば変わるだろう。(中学では友達あんまいなかったけど...)、ともかく期待と希望、そしてそれを覆い隠せるほどの不安に心を包まれて桜並木の道を歩き高校へと向かう。この道を歩けるのも過去の自分の努力のおかげだと考えると過去の自分には頭が上がらない。

 目線を下に落としながら歩いていると入学式と書かれた看板が見えた。ネクタイを付けているかという今しても意味がない確認をしてから門をくぐった。

 入学式の会場に入った第一印象はすごいなというごく浅い感想だった。何がすごいかって装飾だ。

在校生が用意したのか職員たちが用意したのかわからないができれば後者であってほしい。来年から自分たちがやるのは御免だというほどの規模で手作りの装飾が晴れ舞台を彩っていた。

 式が始まった。最初はお決まりの校長の長話だ。まあそんな事を言うと聞こえは悪いかもだが尊敬している校長の話なら何時間でも聞けるので正直そこまで苦ではなかった。次は在校生からの式辞(祝辞だったかもしれない)これには特段興味はなかったのであんまり内容は覚えていない。早く終わらないかと思っていたらほんとに早く終わった。校長の話0.3個分の長さの話が終わり次はなんだろうとワクワクしていると新入生の挨拶という言葉が司会から読まれた。何も聞かされてないぞと僕が困惑していると知らない名前が呼ばれた。なるほど代表が挨拶をするのかと僕が納得したと同時に隣りに座っていた女子がすっと立った。

彼女は長い挨拶を一度も噛まずはっきりと読み上げ自分の席に戻ってきた。長い髪が風になびき品格の高さを伺わせた。挨拶が終わると細かな注意事項や来賓の紹介が終わり式は終わった。退場をしてから初めて自分たちの教室に入る。この学校は少し特殊で3年間教室とクラスと席順が変わらないから周りの人や席の位置、教室の日当たりなどが良いことを願って入った。日当たりは良かった。朝日が左から自分の体に当たる非常に良い席だった。隣の席は左側に先刻挨拶を終えたばかりの新入生代表。右側には制服をラフに着ている男子。後ろは身長が高い男子で圧を感じるが前の席の女子は背が低かったため黒板が見えないという心配をする必要はないだろう。時刻は10じちょうど。これから高校生活が始まるという心配をしていたのはもう2時間前。僕の高校生活はもう始まっている。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ