8話
1. 村が襲われるのは“偶然”じゃない
「また魔物が出た!今月3回目だ!」
辺境の村・リーヴェルでは、魔物の襲撃が頻発していた。
俺は、王国軍の依頼で“原因調査”に派遣された。
「これ、偶然じゃないですね。
出現には“パターン”があります」
「……パターン?」
「はい。統計的に、予測可能です。
俺の得意分野ですから」
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2. データを集めてみた件
俺は、過去3年分の襲撃記録を村役場から入手した。
• 日時
• 天候
• 月齢
• 魔物の種類
• 被害規模
「まず、出現日を曜日別に集計。
次に、月齢との相関を確認。
さらに、気温と湿度の変動も加味して、回帰分析をかけます」
「……なにを言ってるのか、さっぱりだ」
「大丈夫です。俺が全部やります。
Excelで」
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3. 回帰分析で“次の襲撃日”を予測
「出ました。次の襲撃予測日は、今週の金曜、満月の夜。
出現確率は87%です」
「そんなことが……わかるのか?」
「はい。
魔物も自然の一部です。
ならば、出現にも“傾向”がある。
それを見抜けば、戦わずして勝てます」
村の守備隊は、金曜夜に備えて布陣を強化。
結果、魔物の襲撃は的中。
被害ゼロで撃退に成功した。
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4. 俺TUEEE、戦わずして村を救う
「戦わずして勝つとは、まさにこのことだな……」
将軍が言った。
「ただの社畜です。
でも、統計だけは、誰にも負けません」
王国は、魔物出現予測システムを正式採用。
俺は“戦わない戦術家”として、軍の戦略顧問に昇格した。
——統計は、剣よりも鋭く、魔法よりも正確だった。




