5話
1. 火薬がない?じゃあ、炭酸で爆発させよう
「火薬が足りない。魔王軍との戦争に間に合わん」
軍部の将軍が叫んだ。
火薬は希少資源で、魔鉱石との混合が必要。
でも、魔鉱石は採掘制限中。つまり、詰んでる。
「じゃあ、炭酸で爆発させましょう」
俺は言った。
「……炭酸?」
「はい。酸と炭酸水素ナトリウムの反応で、
瞬間的なガス膨張が起きます。
それを密閉空間で使えば、爆発と同じ効果が得られます」
「……お前、何者だ?」
「ただの社畜です。
でも、理科の実験だけは、誰にも負けません」
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2. 炭酸爆弾、試作してみた件
俺は、以下の材料で“炭酸爆弾”を試作した。
• 酢(異世界では“酸性液”)
• 炭酸粉(異世界では“泡石粉末”)
• 密閉容器(革袋+魔力封印)
「混ぜて、封じて、投げる。
3秒後にガス膨張で破裂。
殺傷力はないけど、衝撃と音で十分に撹乱できます」
実験結果:
• 爆発半径:2.5メートル
• 音圧:90デシベル相当
• 兵士の反応:全員びびった
「……これ、魔王軍にも効くぞ」
「はい。しかも、材料は全部“庶民レベル”で調達可能です」
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3. 戦術の再設計:撹乱→突撃→制圧
「この炭酸爆弾を使えば、
前衛が撹乱→中衛が突撃→後衛が制圧という三段構えが可能です」
「火薬がなくても、戦えるのか?」
「はい。
火薬は“破壊”の技術ですが、炭酸は“撹乱”の技術です。
目的が違えば、手段も変わります」
将軍は、俺を見た。
「……お前、軍の戦術顧問になれ」
「Excelと炭酸で、世界を変えてみせます」
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4. 俺TUEEE、理科の実験で軍を動かす
翌週、王国軍は“炭酸撹乱戦術”を正式採用。
魔王軍との小規模戦闘で、初勝利を収めた。
「理科の実験で軍を動かした男」
そう呼ばれ始めた俺は、異世界の戦術設計に食い込んだ。
——炭酸は、火薬より安くて、賢かった。




