11話
1. “俺だけ違う”は、もう限界だ
「君の知識は、確かにすごい。
でも、それを君だけが持っている限り、世界は変わらない」
王が言った。
軍、魔術、商会、外交、財政——俺はすべてに食い込んだ。
でも、どこへ行っても言われるのは同じだった。
「……お前、何者だ?」
俺は、社畜だった。
でも、今は“知識で世界を動かす者”になった。
ならば、次にやるべきことは——“知識の共有”だ。
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2. 知識を“体系化”してみた件
俺は、これまで使ってきた知識を以下のように分類した。
• 実務系:Excel、PowerPoint、財務分析、在庫管理
• 思考系:ロジカル会話術、心理学、マーケティング
• 応用系:QRコード魔法、炭酸爆弾、統計予測
「この体系を、“知識魔法学”として教育制度に組み込みましょう」
「……教育制度?」
「はい。
魔法や剣だけでなく、“知識”を学ぶ学校を作るんです。
誰でも、俺と同じように世界を動かせるように」
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3. 知識の学校、設立へ
王国は、“知識魔法学院”の設立を決定。
初年度のカリキュラムには、俺が設計した以下の科目が並んだ。
• Excel基礎魔法
• プレゼン構成術
• 心理誘導と好感度理論
• 魔法陣のQR化技術
• 統計予測と戦術設計
• 炭酸化学と撹乱戦術
「君の知識は、もう君だけのものじゃない。
これからは、世界のものだ」
王が言った。
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4. 俺TUEEE、からの“俺たちTUEEE”へ
入学式の日、リリスが言った。
「あなたの知識、ちょっとだけ好きになったかも」
「それ、心理学的には“好意の再定義”って言います」
「……うざいけど、やっぱり面白い」
俺は、笑った。
その笑顔は、“俺だけ違う”から“みんな違っていい”への第一歩だった。
——知識は、共有されてこそ、世界を変える。




