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自己紹介

作者: カリウム・ベンゼンマ

楽しんでくれたら嬉しいんだお

二人「はい、どうもー。ゴムとんかちですー。よろしくお願いします。」


寺田「はじめなので自己紹介させていただくと、皆さまから向かって右の僕が寺田竜彦でございます。」


奥野「そして左の奥野一でございます。よろしくお願いします。」


寺田「是非ね、名前だけでも覚えて帰っていただきたいんですけどもね。」


奥野「ねえ、名前だけといわず顔と服装も覚えていただければなとおもっているしだいですけども。」


寺田「僕ら、二人で漫才やってるんですけど、せっかくなんでなんで二人が漫才師になったかを、今日は説明していきたいと思います。結構熱い理由があったりして面白いと思いますし、僕らの情熱もわかっていただけるんじゃないかと思うんで、よろしくお願いします。」


奥野「いいんじゃないですか、我々二人のことなんて知らないという人が12割くらいですからね。」


寺田「僕が、漫才師になろうと思ったのはですね、大学三年制の時でして、将来何したいかなーて考えてたんですよ。」


奥野「大事ですよね、こういうのね。若者から大人への一歩ですからね。」


寺田「それで、僕は好きなことで生きていきたいなーて思って、」


奥野「いるいる、こういう夢見がちな世間知らずのガキ。僕はこういうやつが世間の荒波にもまれて、すり切れていくのを想像するのが大好きなんですよ。」


寺田「過去の僕に聞かせてやりたいですよね、この金言。」


奥野「これでいいの?ねえ、こんな卑屈なおっさんのひがみでいいの?」


寺田「話し戻しますけど、僕は好きなこと考えたんですよ。一つ目は二度寝、」


奥野「二度寝は気持ちいいよね。僕も好きですけど仕事には向かない気がするなあ。」


寺田「二つ目は笑うこと。」


奥野「二つ目はまともですね。これはもう皆さん理由がわかったんじゃないですか?」


寺田「で、三つめが三度寝。」


奥野「実質一つじゃねーか。二度寝も三度寝も変わんないよ。ただただ、怠惰に過ごしたいだけじゃねーか。」


寺田「今考えるとそうなんですけど、当時の僕は本当に悩みましてね。考えた挙句、二度寝では食べていけないなという結論に至ったわけです。」


奥野「逆に三度寝は行けると思ったの?」


寺田「いや、ことわざにもあるじゃないですか。早起きして三度寝は得って。」


奥野「早起きは三文の徳だよ。聞いたことないよ、怠惰に過ごしていいなんてことわざ。」


寺田「当時の僕は、この三度寝した後の得で何とか生活できないかなーって思ってたんですよ。なんか散歩してたら百万円落ちてるとかね。」


奥野「あるわけねーだろ、そんな豪運。そんなんで生きていけたら働く人消えるわ。」


寺田「二度寝は結構あるけど、三度寝はなかなかないでしょう?だから意外といけると思ってたんですよね。」


奥野「だとしてもだろ、だとしてもリターンが大きすぎるわ。」


寺田「で、当時の僕は友達で一番頭のいいやつに、三度寝で生きていけるかどうか聞いてみたんです。」


奥野「この当時の寺田さんの友達の時点で、あまり期待が持てないですけどね。」


寺田「彼は、法学部に通ってまして、弁護士を目指してたんですよね。」


奥野「法学部!頭いいじゃないですか。法律とか絡めて返してくれるんじゃないでしょうかね。」


寺田「相談したら、無理だよって断言されて。」


奥野「当たり前ですよねえ。」


寺田「俺、中学生の時に自由研究で「一か月三度寝生活したら」ってやったけど、何もなかったもん。って言われました。」


奥野「ああー、勉強ができるタイプの馬鹿だったっぽいです。だから寺田さんの友達なのか、妙に納得がいきますね。」


寺田「それで、僕はこうなったら笑いで生きていこうと思いまして、いろいろ考えたんですけど。」


奥野「ようやく本番ですね。良い話とか聞けそうですね。」


寺田「世界中に笑いを届けたい、みんなを笑顔にしたい、そう思ったんで、笑気ガスをぶん投げまくる仕事を探したんです。」


奥野「ちょっといいテロリストじゃねーか。あまりにフリが長いから心配してたけどやっぱりおかしかった。というか、作られた笑顔でいいんかい。自分の意思で笑ってる人じゃなくて、笑ってればなんでもいいの?」


寺田「まあ、心から笑っている人なんて少数ですから。」


奥野「三度寝で生きていこうとした奴のセリフじゃねえ。なんで変なところはスレてんだよ。だいたい、笑気ガスぶん投げるってどこでやるつもりだったんですか?」


寺田「まあ、紛争地帯とか笑顔のない家庭とかかな。」


奥野「…なら、いいか。」」


寺田「でも、僕も法的に大丈夫なのか怖くなって、法学部の友達に聞いたんです。」


奥野「ああ。さっき出てきた勉強できる馬鹿の子ね。」


寺田「そしたら、辞めといたほうがいいんじゃねって言われて。」


奥野「薄いなー。何のために法学部で勉強しとるかわからんぐらい浅いし薄い内容。」


寺田「で、僕も笑気ガスの作り方とかよくわからなかったし、タウンワーク見てもそういう仕事なかったんで諦めましたね。」


奥野「当たり前でしょうね。」


寺田「やけになった僕は、漢字三文字の職業集めてルーレットして決めようって考えたんです。」


奥野「やけになりすぎじゃない?さすがに笑気ガスぶん投げる仕事できなかったからといって将来をルーレットで決めるのは良くないと思うよ」


寺田「まあそういう感性の持ち主も一定数ね、いるでしょうね。」


奥野「いや、たぶん大多数がそういう感性だと思うよ。」


寺田「ともかく、三文字の職業を集めたんです。会社員、犯罪者、消防士、暗殺者、軽犯罪…」


奥野「ちょっと待って、犯罪者とか物騒すぎるよ。あと、軽犯罪は職業の名前じゃないからね。」


寺田「誰かの家の表札にガム付けたりとか、ちょい悪にあこがれてた時期だったの。」


奥野「それはちょいですまねーよ。というか、さっきのラインナップに漫才師はいってたの?」


寺田「漫才師は、133番目だったね。」


奥野「考え出した職業多すぎだよ。その頑張りを別のところに生かしてほしかったよ。」


寺田「まあ、そのルーレットで決めて、今こうして漫才師として皆様の前に立っているといった感じですね。」


奥野「なんか冒頭で漫才に対する熱い思いとか言ってなかった?全然パッションが感じられない動機だったんだけど。」


寺田「いや、漫才師になってから情熱が芽生えたんですよ。誰もが情熱をもって仕事を選ぶと思うなおおお!この若造があ!」


奥野「それは、俺が悪かったけど、どこで切れてんだよ。」


寺田「以上が僕の動機でして、相方の奥野くんの漫才師になったきっかけはですね。ダウンタウンさんに憧れたからです。」


奥野「俺だけ、めちゃくちゃ短いじゃないか。いい加減にしろ。」


二人「どうも、ありがとうございましたー。」


ナイツ大好こ

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