お任せ下さい婚約破棄! 忠臣リリは真実の愛を助けます!
私、リリはバラーム侯爵家でメイドとして働いています。この間16歳になりました。
栗色の髪を後ろで結んで、今日も朝からあれやこれや。薪を運んで、火を起こし、その後掃除に取り掛かります。
働き始める前、侯爵家と聞いて大勢の人が働いていると想像していたら、意外と少数精鋭でした。つまり、私も精鋭です?
ま、ここは王都のお屋敷、領地にある屋敷にはもっと大勢人がいるのでしょう。
メイド仲間のパニラが体調を崩しているので、今日は仕事が山盛り。時間が押しています。
ふぅ、と汗を拭って、次の仕事はカルロ様のお部屋の掃除です。
カルロ様はバラーム侯爵家の嫡男、つまりは次期当主様です。なので、お部屋は大きいです。部屋と言っても入るとまず机の置かれた小部屋、その先に寝室があり、お手洗いに、物置もあります。一区画って感じですね。
小部屋、寝室、お手洗いと、順に掃除をしていきます。物置の掃除に取り掛かろうとした時、ドアの開く音がしました。
「あぁ、ローザは嬉しぃです~」
あれ、なんか艶めかしい女性の声がします。
「ふっ、俺のローザ。今日も可愛いよ」
おっ、この声はカルロ様ですね。侵入者ではないようです。普段なら掃除は終わっている時間なので、部屋に人を連れてきてしまったのでしょう。
見ると、カルロ様が身をくねらせる半裸の女性を抱き抱えて、寝室に入ってくるところでした。
私には気付いていません。仕方ないので倉庫で静かに待機して、頃合いをみて出ましょう。
静かにしていると、とても艶やかな音が響いてきます。私ももう大人なので何が行われているかぐらいは分かります。
ですが……カルロ様はシブラル侯爵家の令嬢トゥーリア様と婚約されている筈なのです。どうしたことでしょう。
「ああ、カルロ様ぁ貴方が好きっ」
情熱的な声です。でもそれでいて、甘える童のような幼さも混じる、不思議な声色でした。ローザ……ドスティ男爵家のローザ様でしょうね。
ローザ様と言えば、大きな胸を活かした露出やや多めのドレスを愛用することで有名らしいです。パニラが貴族界隈の噂話が大好きで、何処からか情報を仕入れて来るのです。
「ローザ、本当に君は可愛らしい。愛しているよ。君への気持ちこそが真実の愛だ」
いつも気だるげな話し方ばかりのカルロ様とは思えぬ程の、強い想いの籠った声です。
「嬉しい、カルロ様っ一緒に、ずっと一緒にいたい」
「俺もだローザ。ああ、あんな打算しかない政略結婚、道理に反している。君と、真実の愛で結ばれた君と、一緒に居たい……」
おお、おおっ。おおおおおおおおお。
凄いです。凄いです。
私は字がきちんと読めるのが密かな自慢なのですが、王都には平民でも自由に入れる図書館があります。そこで暇があれば、読んできました! 恋物語っ! それが、今目の前に!
あ、目の前と言っても、声が聞こえてくるだけで、直視はしていないですよ。覗きは良くないです。最初の不可抗力で視界に入った場面だけは目に焼きついていますが。
それはそれとして、カルロ様が『真実の愛』に生きようとされているなら、家臣としては支えなくては。いえ、家臣と言う前に私も女の子です、恋と愛に与するのは当然です。
婚約者がいる身、貴族社会では許されざる愛でしょう。
でもカルロ様、リリは貴方の味方ですよっ!!
翌日はお休みだったので、さっそく私は行動を開始しました。カルロ様の『真実の愛』を阻む壁、それは言うまでもなくトゥーリア様との婚約です。パニラが言うにはバラーム侯爵が必死にゴマすり頼み込み、やっと実現した婚約らしいですが、そんなことは知りません。だってそこにあるのは『利害』です。私は『真実の愛』の擁護者なのです。
婚約を破棄するにはどうしたら良いのか。私には知識がありません。知らないことは図書館へ。
さて、調べもの開始です。図書館というのは素晴らしい所です。本が読める上に、分類されている。読めさえすれば、知識に辿り着ける。文字を教えてくれた三軒隣のアリーナさん、本当にありがとう。
慣れない法律やら慣習やらの本を漁ります。目が滑ってチカチカするけど、頑張る。
読んで探して、休憩して、また探して読んで、私は概ね理解しました。
婚約破棄は色々と条件があるようです。「行方不明になって1年以上経過した場合」、「重傷や重病で夫婦生活が難しくなった場合」など幾つか類型がありましたが、一番メジャーなケースは「不貞行為の証拠がある場合」だそうです。
それなら大丈夫です。私、リリはカルロ様のお部屋の掃除係ですから!
◇◇ ◆ ◇◇
私、リリはある事に気付きました。
私の手の中には小瓶があります。小瓶の中には髪の毛に体毛、ちょっと臭う体液付きの布の切れ端などが入っています。頑張って集めた「不貞の証拠」です。
でも、これは証拠になるのでしょうか?
誰の毛というのは比較すればある程度は判定できるかもしれませんけど、別々に採取した毛を一つの瓶に入れただけかもしれません。体液は誰のかさっぱりだし。
例えば私の毛とパニラの毛を瓶に詰めるのは難しくありません。それで私とパニラを百合カップル認定されても困ります。
もちろん不貞がなければ私がローザ様の毛を手に入れるのは難しいと主張はできますが、ローザ様の髪は割と良くある金髪です。似た髪質の人も多いでしょうし、不十分な気がします。
うーん。図書館に行っても、この答えはどう探せばいいか分かりません。なら、人に聞いてみましょう。丁度これからお使いです。
私は消耗品を買ったついでに、雑貨屋に立ち寄ります。ここの店主のゼドニーお婆さんは昔は偉い貴族様に仕えていたらしく、博識なのです。そして、私はゼドニーお婆さんとは仲良しです。
さっそく相談してみます。もちろん詳細は伏せて。
「どうかな、ゼドニーお婆さん」
「リリ、あんた何を考えているんだい? 変なことするんじゃないよ。でもまぁ答えてあげよう。リリの言う通り、証拠としてはやや弱いね。珍しい髪質の人ならまだしも」
「そっかぁ。例えば使用人が目撃を証言しても難しい?」
「うーん。平民の証言は少し低く見られるね。真証紋でも使えば別だけれどもねぇ」
「真証紋か。ありがとう」
「うん。つまりは現実的じゃないって訳さ。変なことは駄目だからね」
私は「はい」と答えて、雑貨屋を出て、仕事に戻ります。
真証紋なら図書館で図を見たことがあります。お花みたいなマークです。
◇◇ ◆ ◇◇
カルロ・バラームは自室のベッドに恋人のローザと2人で横たわっていた。心地よい疲労感を感じながら、ローザの顔をじっと見つめる。薄桃色の瞳がカルロを見つめ返している。目がクリっとしていて可愛い。
「ローザ、やはりトゥーリアは何とかしなくてはならない」
カルロは婚約者のトゥーリアが嫌だった。
容姿は良い。絹糸のように光を湛える銀色の髪と、青空を切り取ったような瞳は素直に美しい。目鼻立ちもお手本のように整っていている。
だが、トゥーリアは雰囲気がどこか冷たい。カルロの行動にごちゃごちゃと苦言を呈してきて、鬱陶しいし、腹が立つ。
「はい。婚約を……破棄して下さるのですか」
「ああ。任せておけ。段取りも考えてある。協力してくれ。君を侯爵夫人にする」
「カルロ様、ありがとう。でも侯爵夫人なんて言い方より、俺の妻って言って下さい」
ローザは本当に素晴らしい。カルロは改めてそう思う。いつも自分を肯定し、信じ、付いて来てくれる。小言など一度も言ったことはない。胸も大きい。
「ああ、お前を俺の妻にする」
「うれしい」
「明後日、比較的大きな夜会があるだろ。トゥーリアも来るからそこで向こうが悪事を働いたことにして、破棄を宣言するんだ。多くの貴族の面前で言ってやれば、親父も追認するしかないさ。具体的にはーー」
カルロはローザに作戦を伝える。途中、倉庫の方で小さな物音がした気がするが、まぁどうでもいい。
「よろしく頼むぞ。ローザ」
「はい」
◇◇ ◆ ◇◇
私、リリは頑張るのです。
カルロ様達は何だか妙な事を言っていました。夜会でどうとか。
さっきまた、掃除をしていたらカルロ様とローザ様が入ってきてしまったのです。もちろん覗いたりしませんよ。倉庫に隠れていました。
私は図書館で調べました。『皆の前で宣言』なんて婚約破棄できる事例には入っていません。間違いです。カルロ様は本を読むのが好きではないですからね。ここは家臣が頑張るしかありません。
夜会まで日がありません。急がなくては。間違った手順で婚約を破棄しようとしたら、たぶんカルロ様が恥をかいてしまいます。
安心して下さい。『真実の愛』はリリが守ります! 出発です。
シブラル侯爵邸はちょっと距離があります。既に夕方、着くのは夜ですね。でも、愛のためです。
私は小瓶を持って、バラーム侯爵の屋敷を出ます。乗合馬車を使うようなお金はないので、歩きです。
あ、雨が降り出してしまいました。でもまぁ、季節は初夏、雨に濡れるのも悪くはありません。瓶は濡れても大丈夫ですしね。
さぁ、歩け歩け。
◇◇ ◆ ◇◇
王都では時折、夜会が開かれ王都に滞在している貴族が集まる。
シブラル侯爵家長女、トゥーリアは他家の貴族令嬢達と歓談し、表面上は普通に会を楽しんでいた。
今日の深い青色のドレスはシンプルな作りで、飾り気はあまりないが。布地は最高級のものを使っている。
今日はトゥーリアの両親も参加している。
一方、カルロの両親は不参加だ。無理もない、バラームの領地経営は行き詰っている。破産までは行かないにせよ、侯爵家に相応しい生活は到底送れない水準だ。ムダ金は使えない。
いざという時は、親戚になるシブラル家を頼ろうと勝手な期待をしていることだろう。
時間的に会が半分終わったころ、婚約者殿が近付いて来るのが見えた。そもそも婚約者である自分をエスコートしない時点で白い目で見られていることに、気付いていない辺りが救えない。
一歩後ろには男爵令嬢ローザが付いて来ている。ふむ、一歩下がるところだけは加点だ、100点満点中1点をあげても良いだろう。そんな事をトゥーリアは思った。
カルロが、周囲の人々にとっては突然、トゥーリアにとっては予想通りに、声を張り上げた。
「申し上げたい事がある!」
さて、始まった。トゥーリアは一歩前に出る。
「おや、私の婚約者殿ではありませんか、どうされました?」
カルロは恐らく本人的にはかっこいい動きで、トゥーリアを真っ直ぐ指さす。
そもそも人を指さすのは失礼だろうに、とトゥーリアは呆れた。
「トゥーリア・シブラルお前との婚約を破棄するっ!!!」
声を張り上げ、カルロが叫んだ。滑稽も度を過ぎると笑えない。
「そうね。婚約は破棄されるべきでしょうね。貴方に不貞行為があった以上!」
トゥーリアは落ち着いた声色のまま、声量だけ上げてそう言い返す。
想定外の反応にカルロが間の抜けた顔をした。
「こんな多くの貴族の面前で、こんな話を振るなんて、名誉は捨てますという心意気なのかしら? カルロはユニークですわね」
「な、何を言い出す。お前が、ドスティ男爵令嬢のローザに数々の嫌がらせを」
「あーはいはい。えっと、靴に針を入れたとか、階段で突き落したとか、お茶に下剤を入れたとか、そんな虚言を並べるのよね。面倒だから止めなさい」
「なっ……」
カルロは完全に混乱し、フリーズしている。
「まず、婚約を一方的に破棄できる条件はちゃんと法定されているのよ? 1年以上行方不明の場合とか、破産した場合とか、不貞が明らかな場合とかね。で、はいこれ」
トゥーリアは小瓶を取り出す。
「ふふっ、カルロ貴方のベッドから採取されたものよ。貴方の髪の毛とローザさんの髪の毛、あと同じく2人のもう少し下の方の毛ね、で体液を拭った布。笑うしかないわね」
「な、何を言うんだ! そんなものお前が取れる訳ないだろう! デタラメだ。適当に誰かの毛を」
「予想通りの反論ありがとう。スムーズに進行できるわ。はい、これが高等法務院の証拠認定調書よ。証拠能力は確定済み」
「そんな、馬鹿な……どうして」
高等法務院の証拠認定はシブラル侯爵家が勢いのある家だからと言って不正に取得できるようなものではない。カルロが困惑するのも当然ではあった。
「バラーム侯爵家家臣、リリ・コピルカ出ていらっしゃい」
その言葉に、柱の陰から「はいです」と元気よく一人のメイドが飛び出してくる。
「きっ貴様が裏切ったのかっ!!! 雇ってやった恩をっ! この屑がっ!」
カルロの吐き始めた罵声にトゥーリアは「止めなさい」と、殺気すら込めた冷たい声で言った。
先程までと余りに違う声色に、カルロは恐れを抱き、黙る。
「この子程の忠臣に、良く暴言を吐けたものね! 彼女の胸元を見なさい」
メイドの少女の首の下、丁度ネックレスをしたらルースが来る辺りに、白い紋様が刻まれていた。貴族たちに衝撃が走る。
真証紋だった。
真証紋は虚言を防ぐ魔術を行使する際に、対象者に刻まれる魔法陣の一種だ。魔術を発動された状態で嘘をつくと、極めて激しい痛みが対象者を襲う。どんな訓練をしても、これを演技で誤魔化すことは不可能とされ、また魔術による効果なので薬で神経をマヒさせても無駄だ。
この真証紋の厄介な特徴は一度刻まれると一生消せないという点だ。
嘘を吐いた時の痛みは魔術師が魔術を発動している場合だけだし、何か不便がある訳ではない。だが奇妙な紋様が生涯消せないというのは辛いものがある。所定位置に刻む必要があるため、目立たない所に付けるということもできない。
その上、過去奴隷制度が運用されていた時代、奴隷には真証紋が刻まれるのが通例だった。真証紋の消せないという性質がマークに丁度よかったのと、主に嘘を付いたら許さないという意味も込められていた。そのため今日でも非常にイメージが悪い。
この国の法律上本人の同意なしで刻むことは許されない。
主を嵌める為なんて理由で、気軽に刻むようなものではない。冤罪で死罪になるといった時に最後の手段として自らに刻むものだ。
「この小瓶の中身が証拠認定されたのは彼女の証言によるものよ。カルロ! 感謝しなさい。理解していないだろうけど、この子に救われたのよ」
「す、救われた? 嵌められただろ」
「愚か者! 貴方は私に虚偽の告発をしようとしていたわよね。あんな杜撰な内容、捜査局が本気で調べればすぐに嘘だと分かるわ。我が国で虚偽告発は重罪よ。流刑は確定でしょうね。貴方達、破滅するところだったのよ? 流刑地で生きていけるほど強くないでしょ。野垂れ死に確定。家だってただでは済まない」
カルロもローザも何も言えずに固まっている。この二人、揃って法律など勉強したことはなかった。
一方周囲の貴族たちは気付いた。「何という忠臣か」「普通できることではない」とか声が上がる。声色には強い驚きと称賛が込められている。
「はぁ……家臣のメイドより全然法知識のない貴族って……。我が国の法律では未遂も罰せられる。三級品の偽証拠作っているんでしょ? 本来ならもう処罰対象、流刑よ。でもね、未遂は処罰されるけど、自ら中止した場合は罰を免除される。これには更に例外規定が置かれているの。家臣が実行を阻止した場合も中止として扱われる。彼女みたいな忠臣が暴走する主を助けようと犯罪を止めることを期待して作られた条文ね。適用事例なんてほぼないけど」
未だ飲み込めず「えっ、えっ」と呻くカルロ。一方ようやく理解し唖然として座り込むローザ、一番の馬鹿が確定した。
「驚いたわよ。夜中に雨の中ずぶ濡れで、小瓶1個を手に屋敷に来たの。それで真証紋刻んでくれってさ。まぁ、貴方に直接進言しても聞く訳ないし、そうするぐらいしかないわよね。この子に免じて、慰謝料は控えめにしてあげるわ。自分で働いて払いなさい」
次いでトゥーリアはローザを見る。
「正直貴方には感謝しているわ。お陰でこんなのと結婚しなくて済んだ。ところで、この男の何がよかったの? 侯爵だけど、金ないわよ? 爵位?」
ローザは数秒沈黙した後、口を開いた。
「顔。顔が好きだった。爵位とかじゃない。お金でもない。顔が良かったの! 私の家ね、男爵の割にはお金があって、でもお父さんがね、ブタ鼻なの、顔が気持ち悪いの。私はお母さんに似たけど、ずっと嫌で。私より安い服着た子も、お父さん見ると微かに嗤うの、半分これの血かって目で」
「そう……カルロ、良かったわね。容姿もその人の一部、ちゃんと愛されてたじゃない」
そう言いながらトゥーリアは、ローザはブタ鼻分ゼロだけど父親合ってるのかな? と考えていた。
「お父様、お母様、後の処理はお願いしても」
後ろで静かに立っていた両親に、トゥーリアが言う。
「ああ、疲れただろう。もう帰るといい。そちらのメイドの子の事も上手くやっておくよ」
トゥーリアは騒動を見ていた貴族達に向かって「お騒がせいたしました。失礼させて頂きます」と言って礼をして、会場を去った。
◇◇ ◆ ◇◇
「トゥーリアお嬢様、ハーブティーです!」
トゥーリアのテーブルに元気よく、お茶が置かれる。
「ありがとう、リリ。貴方のお茶の出し方は本来の礼儀作法とズレている筈なのに、とても心地よいわ」
「ありがとうございます!」
言って去って行く、可愛らしいメイド。
あの後、元々財政が火の車だったバラーム侯爵家は王都の屋敷を手放した。小さな部屋を借りて王都での拠点とすることになった。バラーム侯爵はリリに非常に感謝していたが、何にせよメイドを雇う必要はなくなる。そこでトゥーリアが声をかけ、シブラル侯爵家で雇うことにしたのだ。
1ヵ月後、忠臣云々が全て自分の勘違いで、真証紋も「可愛いマーク」と気にしないどころか気に入っていた事が分かり、唖然とした。だが、働きものの良い子だ。
まぁ『真実の愛』を本気で応援していた辺り、相当に天然なので注意は要するが、普通にしていれば大丈夫だろう。たぶん。
カルロは世界一過酷な鉱山と名高いザイダルム氷結鉱山で魔石採掘に従事し、慰謝料を稼いでいる。
ローザは厳しいことで有名なダズリール公爵家に奉公に出された。
どちらも3年後には解放される予定なので、もしかしたらくっ付くかもしれない。
その時には苦笑いしながら、花の一つも出してやろう。
そんな事を思いながら、ハーブティーを飲んだ。
読んで頂きありがとうございます。
異世界恋愛短編2作目です。
今度はコメディよりにしてみました。
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