第三話 遠い記憶と小さなクエスト
更新は1カ月に一回程度に切り替えます。
後々キャラ紹介のみ投稿する場合もあります。追記 更新はのんびりと書くのでその日の気分で投稿します。
でも、チュートリアル編はちゃっちゃと書き終わりたいなと考えてます。
多分、十何話ぐらいで終わりますし。
そこから各章なので…
長くなりましたが今回も引き続きよろしくお願い致します。
第三話 遠い記憶と小さいクエスト
【とあるカフェ】
ここは『白と黒のジャスティス』公式公認のプレイヤーサポートカフェ
カウンター席で田村は付き添いの美しく色気のある女性と話していた。
女性は微笑みながら言う。
「今日は大変だったな。まさか小汚い蝿の王がマスターの身体を憑依するとはねぇ〜。実に面白いことするね」
「…こっちはちっとも笑えないよ。
学校に着いてから急に身体を乗っ取られて気づいたら一時間目だよ。
昼休みも乗っ取って…何がしたいわけ」
と田村はため息をついた。
「多分…目星をつけていた子の実態確認と新人君をこの目で確かめたかったんじゃないかな?」
と話を盗み聞きしていたカフェのマスターは答えた。
「そこの女の証言は八割型当たりだろうなぁ〜。小汚い蝿だとしても仮にも腐っても『王』の悪魔だ。
頭はアレだが考えてない訳ではなかろう」
「…まぁ、悪巧みと音、鼻は聞くからね……」
「逆に言えばそこ以外使えない…という解釈でOK? 仮にもその解釈で受け取ったとしても自分の魔物を貶してることには変わらないと思うのは気のせい?」
「マスター、ソレは気のセイではありませんヨ?」
奥から来た外国人ぽい男性がいった。
「…うん、貶してるから、
スキルと必殺技以外はポンコツでゲージ溜まるの遅いしそれにバカだしうるさいしそれから…」
「そこまでにしときな、あの小汚い蝿の事だから根に持って仕返しにまた乗っ取られるだけのことよ。小汚い蝿だとしても憑依だけは誰よりもうまいのは事実だ」
「そっか、ベルゼブブは憑依タイプの悪魔か…」
「余は化けるのが得意な擬似タイプの悪魔よ」
「ワタクシも擬似タイプの悪魔(?)デスよ」
「確か…その二種類存在しててマスターなどの身体を借りて行動する【憑依タイプ】と身体を借りなくとも人間(近いものも含む)に化けることができる【擬似タイプ】だったかな…ベルは悪魔というか天使とのハーフみたいな…気がする」
「シャラップっ!過去のことはキレイサッパリ忘れましょう」
「はいはい、毎度のことながら承知してますよっと…それよりハエ君とは話さなくていいの? 今の時間帯なら暇だしお客さんもそこまでいないからモニター画面にしても大丈夫だよ」
「…大丈夫、間に合ってる」
「そう?なんか冷たいような」
「ウチはウチよそはよそデスよ。
『アイ』の形はどうあれ、放置するのも一種の『アイ』デスよ。
それかツンデレともいいマスね」
「なるほどなるほど、放置も愛なのか」
「余はツンデレ説の方が濃厚だと思うがなぁ〜」
とニヤニヤした。
「…はぁ?別に好きじゃないし、ツンデレでもないから」
「外方向いてしまったな」
「ほら〜ベルが変なこと言うから〜
拗ねちゃったじゃん」
「ワタクシのセイでしょうか?
ただ、例え話を言ったまでデスよ〜」
「…それが余計」
そう言いながら田村は顔を伏せた。
「機嫌がますます悪くなってしまったな、なぁ〜ベリアル?」
「またまた…ワタクシですか?」
「言い出しっぺの法則…とやつだよ。早く認めて責任とった方が身の為だぞ〜」
「ナゼ…ワタクシだけが………う〜ん。仕方ありませんネェ〜、今回だけデスよ。特別に情報を教えてあげマァ〜ス!」
「…ん?情報??」
田村は顔を上げてピクッと反応した。
「ハァ〜イ!!入りたてホヤホヤっのとびっきりの情報デスよ!!!」
「勿体ぶらずに早う話せ」
「…で、何?早く話して」
「思ったより反応ウスいデスね。
まぁいいですケド、アナタの友人について少し話しましょう」
「…友人? まさか」
「ハイ、そのまさかデス。さすがに『エル』に関しては飽きたと思いマスので『トウマ』に関して少し教えましょう」
「トウマ……彼のことならよく知ってる初期十連キャラとかスペックとかスキルとか」
「デスが、さすがに初魔物は知らないハズですヨ?」
「初って10連のキャラじゃ…」
「あ〜、忘れてたなぁ〜。
マスターよ、恐らくテスト後の…」
「運営の方で選んだ魔物の事かと思われる」
「そうデス!二人ともセイカイ!」
「………見落としていた…でも手持ちに目新しのなんていなかっ」
「そう、手持ち一覧にはイナイつまりはどういうことか、ワカリマスよね?」
「今のリリスのように召喚させてること…だけど『召喚可能』の表示が出てた」
「となると…物珍しい星に左右されないタイプの魔物を所持してる……かな」
「さすがワタクシのマスター!お見事大正解デース!!!」
「それが本当となるとかなり絞られるよな」
「でも、一体だれなの?」
「そこは自分で考えてくださいネ
あくまでヒントを教えただけデスよ。それと今夜は気をつけてくださいネ」
「今夜?」
「ハァイ♡ 臨時クエストと意外な出会いマタは再会デスね。約束はマモリましたヨ。これ以上ワタクシは教えられまセン」
「詳しくは自力で確かめろと」
「YESっ!教えてもらっただけアリガタイと思ってクダサァイ」
「なんか余計に腹立ったけど。
もういいや、帰る」
「あぁなると手がつけられん、世話になったな。また来る」
と言って田村は会計もせずに金額ぴったりの金を置いてリリスと共に店を出て行ってしまった。
「なんか靄をかけたような言い方で言ってたような気がするのは」
「気のセイではアリませんよ。
ワザとです、そもそもそこまで教えてやるギリもアリませんし」
「そこが悪魔らしいよ」
「天使の頃とも変わりまセンよ。
ワザワザ敵に教えるバカがいるとでもオモイますか?」
「確かにそうだね…でも、なんで新人君のパートナーのこと言わなかったの? 言った方が都合が良かったんじゃ」
「言ったトコロで意味がアリませんし少し考えればワカること。
ルシファーのパートナーとなるマスターは大概ロクな奴いません。
『トウマ』に関しては少し気になるので調べますが…なにかイヤな予感がシます」
「この先は波乱…というわけか。
いや〜そっちの方がゲームとしては面白いけどプレイヤーとしては苦しくなるわなぁ〜 ……にしても祐作は何を考えてるのやら」
「『カンダ』の考えてるコトは理解できマス。マスターはどっちの方がいいのデスか?」
「そう、だな〜 どっちかならゲームとしての方 かな」
「ワタクシのマスターならそうこなくてはツマラナイですからネ」
その頃、歩夢は自宅に帰ったばかりだった。家にはルシファーしか居なかった。代利子さんはちょうど買い物に行っていた。
【自室】
自室へ行くとルシファーがくつろいでいた。
「手前、もう帰ってきたのか…部活は良いのか?」
「今日はなかった…と言うよりなくなった。最近、この辺の地域で通り魔事件が多発しているらしくてな 生徒の身の為、放課後は委員会以外部活活動停止になった。にしても通り魔事件多発なんて物騒だな」
「通り魔……」
「何か知ってるのか?」
「いや、知らん」
「そうか、だけど早く犯人が捕まるといいんだが」
「そう簡単には片付かぬかもな」
「それはどういう事だ?」
「後に分かる。今は知らなくともいい事だ。そんな事よりゲームの方を進めたらどうだ?」
「……課題を終わらしてからな」
「課題か…魔物でも召喚してみろ、退屈凌ぎには最適だ」
「魔物を出現…それはもうルシファーを出現させてるから無理なんじゃ」
「戯け!そんな事も知らぬのか。
召喚できる魔物の数は金額によるもの無課金一体、微課金が二体、課金が三体…そして極稀な重課金が五体
出現の数に含まれるのが星が付く魔物のみ。そして僕は星に左右されない魔物…つまりはもう一体出現可能だ」
「なるほど…初めて聞いたな。
今なら誰も居ないから試しに誰かを召喚してみるか」
俺はそう言ってアプリを起動し所持魔物一覧からAR設定を変更して今日当てた星5の魔物を召喚した。
床に魔法陣のようなものが現れると同時に魔物が現れた。
その魔物の容姿は二本の角、短髪の黒髪、左手には酒と書かれた焼酎の瓶を持っている青年だった。
青年はめんどくさそうに言う。
「ごめんやす、あんさんが主人か…
俺の名は酒呑童子。
かつて大昔、京の都の神隠しの正体や。愛しの妹…茨木童子はいるか?」
「はじめましてだな、確か…茨木童子?なら居ると思うぞ」
「知っとる、今さっき会って来たわ。決まりはって必ずおいいんといけへん。あんさんが今回の主人やな
よろしゅう頼みますわ」
「あぁ、よろしく頼む!
これから課題をやるが気にせずくつろいでくれ」
俺は二人を放置して課題を取り組み始めた。
「わかりましたわ、遠慮なく」
「噂とスペックだけしか知らぬが……手前が京妖怪…。 退屈凌ぎには良いな」
「そこの銀髪の兄はん、初めて見る顔やわ。あんさん、名前は?」
「名はルシファー、この脳筋マスターの最初の魔物だ。 仕方なく渋々付き合ってるだけだ」
「知りまへんな、カタカナばっかやし…兄はん「西洋妖怪」ちゃいますの?」
「妖怪などと一緒にするな。
僕は妖怪などという雑魚どもとは違う、天界に居た者だ」
「天…天国に居たならお釈迦様とちゃいますの?」
「ルシファーは元天使らしいぞ〜」
「なるほど…やっとわかりましたわ」
「…口を動かさず手を動かせ!
課題は終わらぬぞ」
「大丈夫だ、動かしながらやってるからな!もうすぐ終わるから」
「ゆっくりでかまへんよ」
酒呑は言った途端にベッドの上でゴロゴロと寛いでいた。
その光景を見たルシファーがこう言う。
「手前、くつろぎ過ぎではないか?」
「兄はんの気のせい」
黙々と課題を進めている歩夢を気にもせずにルシファー達は会話を続ける。
それから数分後、歩夢は課題を終わらせた。
「終わった!仲が良さそうで何よりだぞ 」
酒呑は頭を傾けながら言う。
「そう思います? 」
「仲を良くした覚えなど更々ない。
話を返してやっただけだ 」
「堕天の兄はん、尖ってますな」
ルシファーは外方を向いて拗ねてしまった。
すると、下の階からドアの開く音と同時に代利子さんの声が玄関から聞こえてきた。
「ただいま、上が騒がしいようだけど誰かいるの? 」
ドアをガチャリと閉める音がしてから階段に登る音が次第に大きくなっていく、 恐らく近づいて来ているのだろう。 俺は慌ててこう言う。
「タイミング悪いな、どうすれば元に戻せる? 」
「戻せない事はないが…… 慌てふためく姿が実に阿呆で面白い。
少し、楽しませてもらおう」
とルシファーは鼻で笑いながら言った。
「酒呑、 どうにかならないのか?」
「また中に入ることはできますけど…… 」
「けど? 」
「ただただ普通に戻ってもつまらんし」
と酒呑は笑みを浮かべながら言った。
「と言いつつ面白がってるだけだろ!」
「バレてしもたか…… 。
ここは一つ騙されたと思って俺のてんごに付き合ってもらうしかあらへんな」
だんだん足音は近づいた。
代利子さんはノックをしてから確認する。
「歩夢君、中に誰かいるの?
入ってもいいかしら?」
「えっと…… 。今、友達が遊びに来ていて」
引き止めている俺に酒呑はあと三分待ってくれと言った。
「少し、待ってて欲しいんだ。
散らかってて」
「まぁ、それなら仕方ないわね。
終わったら教えてね、お茶を持ってくるけど……何個必要かしら?」
代利子さんはドア越しから言った。
俺は三つ持ってきて欲しいと言い、代利子さんはわかったと言い残し、キッチンへ向かった。
少しは時間稼ぎにはなっただろう。
酒呑は気楽そうにこう言う。
「主人はん、おもろいところ見逃してしもたな」
「人間…… ?だな」
酒呑の容姿は先程とは異なっていた。鋭いツノはなくなっており、服装は青色の着物から俺の着ている制服へ変わっていた。 鬼の外見とは違い、言わなければ人間そのものだろう。
「主人はん、さっきからドアばっかり、ぎょうさん見てはったからなぁ〜」
「代利子さんを驚かせなくなかったから……どう隠そうかと必死だったからすまん。 」
「別に気にしてへんからええで。
そない事よりネクタイの色これでええやろか? 」
酒呑のネクタイの色は俺と同じ学年の赤色だった。
「大丈夫だと思うぞ」
「ならええんですけど…… 同学設定多すぎっと逆に怪しまれてしまうかと」
「意外だな」
「どこがですの?」
「細かい事気にすんだなと……
こんな言い方が悪くなってしまうが少し、ズボラかと思って…… 勝手な勘違いをしてしまったな」
俺は謝りながら言った。
酒呑は笑いながら言う。
「そないことあらへん。
ほんまに普段はズボラですもん」
「じゃあ…… 」
ルシファーはやれやれと思いながらこう言う。
「マスターとなる手前に気を使っているのだろう。 実に馬鹿げた話 」
「気を使っている? なんでだ?」
ルシファーは俺が察しなかった所為なのか機嫌悪そうに言う。
「わからぬか、手前は無自覚だとは思うがゲームに参加している。まだそれだけなら良いが…… 」
「始めたばかりだからか?」
「やっと理解し始めたか愚図よ。
手前の場合はプレイヤースキル不足と更に付け加えるならばレアを数体持ち合わせている。つまりは尚狙われる」
「狙われたら潰されるのがオチという訳か。にしても話を聞く限りいつのまにか俺は世紀末のようなゲームに参加をしていたのか」
すると、廊下からまたコツコツと階段を上る音が聞こえてきた。
恐らく、代利子さんが再び来たのだろう。
「歩夢君、入って良いかしら?」
と代利子さんはドア越しから声を掛けてきた。 俺は「はい、どうぞ」と言い、中に入れた。
「先程はすみません」
「構わないわよ。そちらの子は誰かしら?」
と代利子さんは酒呑を見ながら言った。
「京都から引っ越してきはりました。酒井と申します。 よろしゅう頼みます」
「京都から?まぁ遠いところからこっちへ。 友達とかできた?」
「はい、自分が転校してきた頃歩夢はんが真っ先に仲ようしてくれはりました」
と酒呑はすぐに代利子さんと仲良くなってしまった。
「あら、そうなの。 良かったわ。
邪魔になると行けないからそろそろ行くわね」
そう言って代利子はお茶をテーブルに置いてその場を離れた。
「口達者な者だな」
「そりゃどーも」
「コミュニケーション能力が高いな!」
「そこは略してもええとちゃいますの?」
【カフェ ほのぼの】
店主の鈴村はベリアルと一緒に17時からの時間限定メニュー準備と皿洗いをしていた。
ベリアルはテーブルを拭き、17時からのメニュー表を並べながら言う
「マスター、今季はサークルかイッパンかマタ何人タイセイでドコから攻めますか? 」
皿を洗い終わった鈴村はタオルで手を拭きながらこう答える。
「そーだね。 とりま、サークルの希望人数3人から5人。 去年とほぼ同じで」
ベリアルは『畏まりました』と答え、テーブルのセットを着々と進めた。
鈴村は店用のスマホを取り出し
「リンネ、今日の予約のお客様は?」
と言うと水色の一つ結びのやや短いロングにピンクの瞳をした少女が画面から出てきた
「はい、今日は期間限定メニューのお客様が3名様と5名様、通常メニューのお客様が3名様、2名様です」
「うわぁ、びっくりした」
画面から出てくるリンネに毎度の事ながら驚いているその光景を見ながらベリアルはこう言う。
「いつも、いつも飽きませんネ。
ソロソロ慣れてクダサイ」
「すまんね」
「善処します。 今度はそっと貞子風に」
「やめて!そっちの方が怖いから!」
「あっ!」
すると、鈴村のスマホから着信音が鳴り始めた。
「リンネ、あれ誰からかわかる?」
と先ほどの和かとした表情から一変し、真剣な表情へ変化した。
リンネは数秒目を閉じ、スキルを使ってスマホに侵入していた。
数秒後、目を開いてこう言う。
「運営でも敵でもありませんが気をつけてください」
「なるほど、了解」
鈴村は電話に出た。
「もしもし、何か用ができたのかい? バアル?」
相手は先程カフェに居た人物と接点のある人からだった。
【20時10分】
歩夢の部屋
俺は夜のランニングの準備をして居た。 見かけた酒呑はこう問いかける
「主人はん、今からどこ行きはるん?」
「これからランニングに行くつもりだが一緒に行くか?」
「確か今日のこの時期帯は……ええよ。俺もついてきます」
歩夢は喜びながらこう言う。
「おっ!やった! ルシファーはどうだ?」
「断る! 何故、僕が付き合わなければならない。 だが、今日は中央公園を突き抜けるルートへ行くと良い」
ルシファーはキッパリ答えながらも助言した。
「あそこの大きな公園か……いつもと違うのもいいな! 良し、今日はそこを通り抜けるか!」
「身支度を済ませるからちょいと待ちいや」
「先に外出とくぞ」
と酒呑が言うと一度、アプリ内に戻った。
「じゃ、ルシファー留守番頼むぜ!」
「任されなくともするつもりだ」
いつもながらルシファーは素直ではなかった。 そんなことは気にせず俺 は外へ出た。酒呑はあれから10分未満で出てきた。
「ほな、行きましょか」
「おう!」
【21時05分】
《公園表 ベンチ付近》
とある公園の敷地内
ここの公園は広い。大まかに表と裏で分かれている。
佐々木は臨時クエストを順調に進めていた。
「せいぜいこのくらいか」
その臨時クエスト内容は大量発生した過去の亡霊達を倒すことただそれだけだ。佐々木は開始5分から数体を倒したがどれもレベルが低かった。
序盤だからだろうか。
それから時間が経つとマスター同行の魔物達や主人持つ魔物のみ来て、クエストに挑む人達が増えてきた。
《噴水周辺》
髪がショートで紺色、瞳は黒色。
青色のパーカーを身に纏い、耳にはイヤフォン。 片手にはiPhone、手持ちの魔物に指示をしていた。
「……ツッチー、斜め横から」
「わかっとるわ!任せとき」
少女の魔物は次々と過去の亡霊を倒していった。
『ツッチー』と呼ばれている男性は身長、手の長さが平均よりやや長くガタイが良い。 髪がやや長く、黒髪に赤のメッシュ。 服装はラフな着物姿。
「マスター、私の出番はございませんか? 先程から彼、一人に任せっきりではありませんか」
少女の隣にいた金髪のコバルトブルーの瞳の外見がルシファーに似た青年が心配そうに言った。
「うーん、ない。 レベル上げできたから……ミカが倒しちゃうとあんまり意味がない」
「そんなぁ、マスターの役に立ちたいのです」
「と言われても、今のクエスト初心者やレベル上げ向けだし。カンストは意味がないよ」
「そんなぁ……愛する私のマスターに忠誠を誓って……」
「ミカっちの話はくどくどして長すぎるぜ」
すると、鈴村から電話がかかってきた。 少女は電話に出ると鈴村もこのクエストに参加していることが発覚した。 30分後この場所で待ち合わせの約束をして電話を切った。
「リンリンからか?」
「うん、30分後ここで合流しようって」
「了解♪ それまでに粗方倒しとくか」
「同意します。では私が華麗に」
「ミカは禁止!」
「そんなぁ〜」
《公園裏トイレ付近》
ちょうど、通りかかった俺達もクエストに挑もうとしていた。
「これのことか、何かおかしいなと思ったら」
「騙した形になってすんまへん」
「別に責めてないぞ。にしても早くこの数の過去の亡霊を始末しないと…被害が」
と俺は心配をしたが酒呑は呑気にこう答える。
「大丈夫。 他の主人達もおるみたいやし、新人向けのちょっとしたクエストだから問題あらへん」
「そうなのか?」
と問いかける。酒呑はこう答える。
「せや、『臨時クエスト』言って開始の1時間前くらいには発表される報酬がぎょうさん貰えるクエストや」
「なるほど」
と俺は納得する。
「ほんなら、俺らも参加しますか」
「おう!」
と俺達は着々と過去の亡霊達を倒して
いった。
【21時45分】
途中で俺はこう質問する。
「俺らの他にもプレイヤーが居るんだな」
「当たり前や。 今後もしかしたらあの中に仲間や敵もおるかもしれんよ」
「それは本当か?」
「意外と近くに居たりしはりますよ。例えば…ほら、そこのトイレの陰に」
と酒呑が公園内のトイレの建物の陰に指を指すとそこから緑色の前髪で目を隠している、瞳の色が黄色でピンク色のメガネにスーツを着た青年が出てきた。
「流石ですね。少し手が込んだ方がよろしかったですかね」
そう、この青年は蝿の王。ベルゼブブ本人だ。
俺は無意識のうちに懐かしい友人や家族の名前を呼ぶかのようにボソッと言う。
「バアル……ゼブル」
追記
ここまでお読みくださいましてありがとうございます。
新キャラやキーパーソンなキャラが色々と登場しましたがチュートリアル編では各章の重要なキャラのみ出しているのでこれはまだごく一部です。
3話では歩夢の秘密がちょこっとわかりましたね(笑)
彼は1話から3話ぐらいまでチートキャラぽいですが逆です。
最初は(物理的に)強そうですが、彼もまた人間です。最初から最後まで強いままではありません。そこからまた強くなるわけではありません。(物理的な強さはそのまま)ですが、人間的な弱さが次第に出始めます。
気が強く、メンタル面で前向きな考え方の彼は秘密と共に内面では色々と悩みながら心理、内面、メンタル面で弱くなっていきます。ここまでで言いたかったのは彼が最初から最後までチートキャラで無敵で無敗知らずではありません。(そんなコピペなチート主人公、面白くないと思いますもん笑)
どこかで悩みながら人間的な弱さを持ちつつ、読者に少しでもそんな彼に共感して頂けたらなと考えてます。
長文失礼致しました。 by作者
9年2月5日追記
登場人物
【立華 歩夢】… 記憶喪失、高校からの記憶しかない。ベルゼブブと過去になんらかの接点があるらしい。
《佐々木淳平》…正体は????で姫路ユイの?????(5話で判明)。立華歩夢の親友。
【田村 翔】…立華歩夢を信用している。そして親友でもある。
《リリス》…田村翔の所持魔物。ほぼパートナーに近い関係。男をナンパするのが好き。
《ベルゼブブ》…田村翔のパートナー。そして??のパートナーだった。 歩夢のことを疑っている。
《ルシファー》…立華歩夢のパートナー。
だが、気にくわない。理由は歩夢が??の??かもしれないと疑っているからだ。
【凛歌】…中立者、重課金者。
《ベリアル》…凛歌のパートナー、実は終盤で????が確定されている。
《リンネ》…運営側の魔物。凛歌のパートナーだったりもする。
【姫路 ユイ】…一年生で生徒会会計。????のパートナー。




