第二話 日常から異常への違和感
ここで書き忘れていたキャラ紹介
名前 立華 歩夢
性別 男
髪型 気持ち長めで茶髪
瞳 青色
一人称 俺
二人称 君
部活 演劇部
学年 三年生
最近の悩み 悩みがない事が悩み
血液型 O型(AB型)
性格 穏やかで怒ることはあまりない。
何かと白黒はっきりさせたがる。
ハマることはなく、ハマってしまうと極めてしまう癖がある為、極力何事にもハマらないようにはしているが朝と夜のランニングは欠かせない。
相棒
名前 ルシファー 【女性表記の場合はルシフェル】
星 0
種族 堕天使
羽の数 元12枚、現2枚
レベル 20
スキル 全くやってない、単純にプレイヤーの操作不足
容姿 銀髪で瞳の色が紫色の青年
一人称 僕
二人称 手前
三人称 身供
最近の悩み どのようにして今のマスターとの契約を切るか
性格 元天使長のせいなのか堕天しても書類や物の管理などを徹底する。
のと同時に徹夜癖がある。
天使長の頃から上から目線や傲慢さがあった。
名前 田村 翔 (たむら しょう)
性別 男
部活 帰宅部
学年 三年
一人称 ボク
最近の悩み 佐々木がオカンかというほど何かと口うるさいこと
血液型 A型
性格 気怠げでめんどくさがりでやたらと細いところを気にする癖がある。
相棒
名前 リリス
星 4
種族 悪魔
レベル 70
スキル 一部カンストではない。
最近の悩み 翔のもう一人の相棒『ベルゼブブ』の暴走。
性格 堕落を楽しむお姉さん。
翔と一緒にいることが多いが嫌がられる。 異性を惑わすことが趣味でいつも男をナンパする。
佐々木 淳平 (ささき じゅんぺい)
性別 男
一人称 オレ
部活 所属していない《生徒会の仕事が忙しい為》
学年 三年
最近の悩み 田村がやたらと細かく追求してくるところ
血液型 《調べてないのでわからない》
性格 掃除、洗濯、自炊ができていて、相手の靴紐がほどけていたら結んでくれる、言わばオカンタイプだ。
プレイヤーと思わせているが実際はプレイヤーではない。 とある人物を軽蔑している。
姫路 ユイ (ひめじ ゆい)
学年 一年生
????
補足
三年生の姫路 メイの妹。
生徒会の会計担当。
2019年2月5日追記
1話までの登場人物
【立華 歩夢】… 記憶喪失、高校からの記憶しかない。
《佐々木淳平》…正体は????(5話で判明)。立華歩夢の親友。
【田村 翔】…立華歩夢を信用している。そして親友でもある。
《ルシファー》…立華歩夢のパートナー。
だが、気にくわない。理由は歩夢が??の??かもしれないと疑っているからだ。
《リンネ》…運営側の魔物。??(3話で判明)のパートナーだったりもする。
爽やかな朝、今日も一日が始まる。
いつもと変わらず同じ時間に起き、朝食を食べて登校……のつもりだった。
歩夢は朝のランニングが終わった後居間に行くとルシファーがあたかも当然のように居座り、朝食を食べていた。
驚きを隠しているつもりだったが顔は驚きを隠しきれなかった。 そんな歩夢を見かけたルシファーは話しかける。
「何故突っ立っている?朝食を食べるぞ。 一日のエネルギーの源だ。
よく食べ、よく噛んで食せ!
時間が刻一刻と過ぎていくぞ」
そう言うと隣に来るように招いていた。仕方なく隣に座るとルシファーは耳打ちで小声で淡々と言う。
「僕の事はホームスティの留学生で通っておる。
名は本名で言うな『明星』と呼べ、
さもなくばどうなるかは…わかっておるな?」歩夢はコクリと頷く。
「さすがは物分かりが早い奴だ」
「なに、コソコソと話してるの?
私も混ぜて」
すると、朝食を持ってきた代利子さんが割って入って来た。
ルシファーは別人のように接する。
「いえ、髪留めが変わっていたのでその事について話してました」
「あら、わかっちゃった? 歩夢君は鈍いから気づかないのよ」
と代利子は笑いながら言っていた。
歩夢は気にせず朝食を食べていた。
ルシファーは茶碗を差し出しながら言う。
「お代わり…良いですか?」
「あら、構わないわよ」
そう言い、差し出された茶碗にご飯をよそい、ルシファーに差し出した。
「はい、たくさん食べてね」
「ありがとうございます」
数分後、食べ終え身支度を済ませ、家を出て学校へ向かった。
…なぜかルシファーが付いて来る
歩夢はルシファーに問う
「なんで付いてきてるんだ?」
「僕も人間と同じ立場を感じようかと思ってなぁ」
「ふ〜ん、そうか。代利子さんには手を出すなよ」
「そんなに警戒せんとも手前の家族には手を出さんぬ…卑怯な手は基本せんからな」
「そうだと助かるな…」
歩夢は油断ならないなぁと思った。
【学校 教室】
結局、ルシファーは学校の敷地内には来たが教室には来なかった。
朝から疲れたと思えるのは珍しい事だ。そんな歩夢を見かけた田村は声をかける。
「大丈夫?何かあった?」
「ん?あ…大丈夫だぞ!
それより佐々木の方が何かあったんじゃないか?」
先程からしかめっ面で黙り込んでいた。明らかに今日は何かがおかしい。
「……あぁ?なんか言った?」
「さっきから黙り込んでたから何かあったんじゃないかと」
「歩が心配してくれてるのにその言い方はないでしょ」
「ごめんな…ちょっと考え事してた。もう大丈夫だ、心配かけてすまん」
「おう、そうか!」
「そうは見えないけど………ひょっとして『何か』に対して怒ってる?」
「そ、そんな訳ないだろ!」
「もしかして図星?」
「第一『何に』対して怒ってる?
怒る必要も特に何もねーだろ?」
「それもそうだね。
普通なら『何か』に関係しないもんね」
「さっきからなんの話をしてるのかさっぱりなんだが」
「歩は知らなくてもいい話」
「立華には関係のない話だ」
「喧嘩は良くないぞ」
「大丈夫だよ…これはケンカじゃないから」
「そうか?なら良いが」
「そんなことより続けてるの?ゲーム?」
「あぁ!こないだのゲームなら、まだ続けてるぞ!」
「初期十連は誰が出た?」
「確か、茨木…?が出たぞ!」
「茨木童子…二タイプある少し扱いにくいキャラ……ゲーム画面出して貰える?」
「おう!了解した!」
アプリを起動しゲーム画面を表示した。田村と佐々木がゲーム画面を覗き込むように見る。
「立華にしては珍しくやってる方だな」
「そうだね…。明日、槍が降ってくるぐらいに。あっ!石が溜まってる。回してもいい?」
「構わないぞ!」
「やった!」
「人ので勝手に回すな!いいのか許して」
「どうせピックアップや欲しいキャラ狙ってないならいいじゃん。
まだ10連、数回できる分の石やチケットがあるんだから」
「田村、他人の個人データを勝手に見るな!」
「だって勝手に見えるんだもん」
だが、それは見えるというよりは覗いているに近い。
「だからと言って見るもんじゃないだろ!」
「まぁまぁ、落ち着けって…
別に見られても構わないぞ!」
「ほらね、別にいいってさ」
「そういう問題じゃなくてだな…」
田村は佐々木の言葉を気にせずガチャ画面を表示した。
「本当に回していいの?」
「構わないぞ!勝手にどんどん溜まってくるからな!」
「ただ単に回してないからじゃないの?」
「こんてぃにゅ?ってやつには使ってるぞ!」
「それは一番使ったらダメな方法」
「強い魔物が居ればいるほどコンティニューしなくて済むから予め節目がついたら回すのも手だ」
「本当か⁈ 適度に回すように心がけよう」
「本当…歩はアプリ系のゲームほんっと苦手だね。押すよ?」
「それほどでもないぞ!回していいぞ!」
「それ褒めてねーからな」
田村は俺からの了承を得てからガチャを回した。結果を見て佐々木と田村は騒然とした。
「はぁ⁈意味わかんない」
「…っ!」
結果は星五が二体、星四が四体、残りがサポート札だった。結果を見た俺は言う。
「おぉ!……で、当たりのかこれ?」
「個人的には当たりだと思うが」
「スゴイも何も普通は無課金で十連で出せるキャラじゃないし出したとしても課金勢にケンカ売ってるのと変わらない結果」
「良かったじゃん」
「間違えて売るといけないからロック…しとくね」
「鍵なんて付けられるのか?」
「うん…間違えて売却しないようにする防止。お気に入り登録から設定できる」
田村はお気に入り登録ボタンを押し、星五と星四の魔物にロックを掛けたと同時に右下のAR設定ボタンがある事を確認した。
「はい…これで解除を押さない限りは売却できないようになったから」
「おう!ありがとな!何から何まで任せてごめんな」
「いいよ…まだ始めたばっかりだし操作不十分なんだから…何かあったら助け合いでしょ?」
「あぁ!ありがとう!」
同時刻
学校屋上にルシファーは居座って居た。私物のiPhoneでARプレイヤー参加者一覧見ていた。
やはり、未だに???のことが引っかかる。 今度こそ…。
「ほぅ…これが参加者か。
思ったよりは今回は小物が多い…これでゲームが成り立つと言うのか……神田の考えている事は分からん。
少なからずこの学校とやらにもプレイヤーが数名おるな。
気配を感じる限りは元部下も参加しとるらしいが…まぁ退屈凌ぎになれば良い」
この手で始末せねばなるまい。
二度と邪魔されぬように。
それから無事に授業が進み、現在時刻は一時丁度、…昼休みが始まってから十分経つ時間だ。
俺は田村、佐々木といつも通り昼食を食べていた………が
「エルさん!早よ来てや。」
すると、ドア前には佐々木の名前を呼ぶ一年生の団子結びの女子生徒が待っていた。
呼ばれた佐々木はこう言いながらドアへ向かう。
「はいはい、そう急かしさんな。
ちょっと行ってくる」
「おう!いってらっしゃい」
「いってらー、そのまま帰ってこなくていいよ」
佐々木は教室をあとにした。
俺と田村は取り残されてしまった。
「最近、よく見かける子だな。
部活の後輩かあるいは委員会の…」
「同じ生徒会の会計…確か名前は『姫路 ユイ』
クラスのお調子者で…」
「姫路 ユイ…姫路 メイの妹か!なら安心だな。メイの妹は明るくて落ち込んだ時にも励ましてくれそうで…俺も彼女、欲しいな」
「本当に欲しいの? てか歩ってまだ彼女なしの童貞なんだ」
「え?だってあのメイの妹だぞ…」
「ウラがあるとか思わないわけ?
あーゆータイプは絶対何かしらのウラとか性格ブスとかある」
「そんな決めつけるなよ。もしかしたら例外も…」
「いや、隠してるだけだよ。実際付き合えばわかる」
「女性と付き合った事とかあるのか?」
「あるけど…………思い出したくない」
「すまん、変なこと聞いて」
「別にいいよ、流れ作ったの僕だしそろそろ考え始めたほうがいいよ。三十超えると魔法使いになって四十超えると魔女になって…それから」
「もう!その話はやめよう!!わかったから!!!!」
「え?そう…まだ話してもよかったけど」
「俺のメンタルが保たない。にしても意外だなぁ…………。翔に彼女いたなんて」
「アレが彼女に含むのかは微妙なラインだけどね。それよりあのゲームの例のクエスト参加してるの?」
「例のクエスト…?なんだそれは?」
「惚けないでよ…非現実のような実際にあるクエストのプレイヤーなんでしょ?」
「あぁ!それか!それなら…」
「おーい!立華! 客だぞ〜」
田村の質問に答えようとした瞬間クラスメイトから呼ばれた
「おう!今行く、悪いなまた後で話聞くから」
そう言い残して俺も田村を置いて廊下へ出て行った。
「歩もボクを置いていくんだ。冷たいなぁ」
廊下へ行くとそこには俺を呼んだであろう人が居た。
その人は長髪で銀髪、ルシファーと同じ紫色の瞳、みためは外国人のハーフだ。 もちろん、身に覚えのない女子生徒だ。俺は戸惑いながら言う。
「えっと、そのだな…俺に何か…」
「ここでは話しにくい、屋上行くぞ」
「え?あっおう!」
女子生徒は強引に俺の手を引っ張りながらどこかへ連れて行かした。
連れて行かされた先は屋上だった。
屋上には俺と女子生徒以外は誰も居なかった。
「で…なんでここまで連れて…」
「戯け、まだわからぬか!
鈍感な手前なら仕方のない事だがな」
「…っ⁈ その口調!明星か?お、女だったのか⁈」
「気づくのが遅い。性別上男だが女にもなる事は可能だ。現状この姿が何事もなく済む。 午後に至るまでに何か変化はあったか? 些細な事でも構わん。但し、魔物やゲームに関する事のみだ。手前の心情、人間関係は興味や関心など微塵もない」
「魔物…あっ!十連したら何か凄いのが数体出てきたぞ!」
俺はそう言いながらアプリを起動させ、所持魔物表を見せた。
それを見たルシファーは騒然としていた。
「手前…無課金よな?」
「うん?そうだが?」
「普通始めたばかりでこの結果は稀だ。 運が偏っている。育成に苦労するだけだがな。」
「やっぱそうなのか?さっき同じようなこと翔にも言われた」
「翔とは友人か? それと何か怪しい行動はあったか?」
ルシファーが珍しく話に食いつく。
「高校からの友達だ。怪しい行動…?特にないぞ!ただ間違えて魔物を消さないように鍵を付けてくれたぞ!」
ルシファーは少し考えた。
「友か…………友は自分の足を引っ張るだけの荷物な存在、今の内に捨てといた方が良い。(鍵か…もしかするとプレイヤー確認をした可能性があるかもしれん)」
「なぜそう思う?」
「この先の近い未来ですぐに友という関係が足枷になるであろう。
悔やむ事になっても知らんぞ話はズレたが初期から星五は不利だ。 通常なら有利だったが手前の場合は不利に近い」
補足とついでに皮肉をいう。
「意見はわかった。その事については今度じっくり話すとしてなんで不利なんだ?星が多い方が強いと思うが?」
「通常ならそうかもな。
ただ今回は数少ないARプレイヤー現実的な被害が及ぶ上級者向けクエストだ。誰も参加できるわけではない、運営からの厳重なる選考とテストの結果で決める。手前も覚えるよな?」
「あっあれか!へぇー数少ないのか実感わかないな」
「事の重要さがわからんから実感が湧かないのであろう。
初手から星五のレベルが低く、プレイヤースキルのない手前は一番狙われやすい」
「狙われるとは具体的にどういう事だ?」
「そんな事も察してわからぬか……
タチの悪い参加者が強奪する可能性が大という事だ。今までにその様な事例は普通にある」
「星5や強いのを持っているのを第三者が知ることや位置を把握することはできるのか?」
「可能だ。星4、5は通常のゲームでもフレンドなどに通知が来るような設定になっている。ARプレイヤーにとって不利な機能だ。
プレイヤー情報は運営側で予め回収しているが…それを悪用又は裏サイトで知ることができる……」
「なるほど…。その運営は知ってるのか?」
「知ってて放置している。まぁ、悪化や過激な輩には強制的に辞めさせる事はしているが基本は余り運営が絡む事は早々なかろう」
「多少のルール無視はゲームとして成り立つのか?」
「成り立っておるから今もなお続いておるのだ。 聞いて嫌になったのか?」
「そんな事はない…始めたからには最後までやる。途中で飽きたり、辞めたりしない」
「ほぅ…怖気なかったかぁ。
それだけの度胸があるのかあるいは単なる理解していない阿呆なだけか…まぁ、どうでも良いがな」
同時刻、旧校舎古びた教室内
そこには後輩のユイに連れられて来た佐々木が周りを見渡して確認しながら言う。
「ここなら大丈夫だ。」
「せやね、ほんで、あの件はほんま? 」
佐々木は一呼吸置いてから答える。
「あぁ、田村の件か…確実に黒だ。
それともう一人参加者がわかったぞ」
「それはそーやけど。ちゃうの。
ウチは淳平さんが…。」
ユイは目線を外しながら深刻そうに聞いた。
「………。」
佐々木は答えなかった。問いの答えがわからなかったのかそれとも主人を思って答えたくなかったのかはわからない。
「やっぱ、戦わんといけんの?翔ちゃんや他の参加者を傷つけるのはイヤや。」
「お前が望んでないことは知ってる。けど、主人と田村や立華が助かるためにはもう少し我慢してくれ」
ユイは大声で反対する
「イヤや!本当は仲ええのに…仲間割れみたいに…傷つけ合うなんて阿呆らしいやん!」
ユイは一瞬、目が潤んでいた。
恐らく、……。
「あぁ…なんて、愚かな女だ。
まだ過去に縋っているのか。
放棄は勝手にしろと言いたいところだが、救いたいなら権限を捨てるな!」
佐々木は珍しく、熱く対応した。
「わかってる…頭ではわかってる筈やのに。」
「兎にも角にもだ…傲慢腹黒野郎が参加した今、今後波乱になる。
油断は禁物だ」
「傲慢腹黒野郎…? エルさんが前に言ってた上司はん?」
「さぁな?」
佐々木はトボけた。
「エルさん、ちっとも教えてくれへんやん! ほんのちょっぴりだけでもヒントくらい!」
「お前の先輩に教えてもらえ。」
ユイはキョトンとした。
「それ…どういう意味なん?」
「言葉のままさ。」
ユイは佐々木を軽く叩きながらいう。
「いけず!教えてくれたってええやん!」
「わかった、わかった。仕方ない…教えてや…痛い、痛っ! 力入れすぎだ! 教えるからやめろ!!!!!」
佐々木が『教える』と言った途端に
ユイは叩くのをパタリとやめた。
「で? どういうことなん?」
「お前な…。はぁ〜、いいか。」
佐々木はため息をつきながら説明する。
「最初にマスターとして権利を破棄した場合、俺のマスターではなくなる。ただの一般人に戻る。…と同時に権利を捨てたお前には田村も主人も救う事はまず無理だろう。」
ユイは頷く。
「わかった。捨てへん。」
「良し、いい子だ。次に傲慢腹黒野郎…。」
ユイはぴょこんとアホ毛を立てながら言う。
「その上司はんがなんやの? なんかしたん?」
ユイが何気なく言うと佐々木は機嫌を損ねた。
「あー、奴は俺の上司で神(主様)に抗った。」
「それは知っとる!」
「そうか? 」
「知りたいんのはその先や!」
佐々木は暫く考えながら言葉を濁しつつ言う。
「お前や田村が権利を得る前。
主人が居た頃、奴は誰に対しても抗い、奴のマスターを手にかけた。
凶悪な輩だ。」
ユイは興味なさげに言う。
「そうなん、ウチはそないな噂は信じへんで。」
【教室】
立華と佐々木が出てからちょうど10分経過した。
田村はつまらなそうにヨーグルトドリンクのストローを噛みながら飲んでいた。佐々木が戻ってきた。
「遅い!」
「また急に呼ばれてからな、悪りぃ。……? 立華はトイレか?」
「歩もハーフぽい子に呼ばれて出て行ったきり。彼女なんて居ない方が幸せなのに」
「立華…彼女できたのか。
またその話かよ!あいつとはそんな仲じゃ…」
「どうだろう? そもそも一番できないと思ってたけど」
「一緒に居たらできてると思う解釈はやめろ」
「じゃあ彼女じゃなかったら彼女は淳の何?」
「何が言いたい? 今日のお前は『何か』可笑しいぞ」
「そう?いつもどおりだよ…
淳こそ『何』に対してそんなに警戒してるの?宿命の敵が忍び込んでいるわけじゃあるまいし」
「いいや、何か可笑しい。
まるで身体は田村そのもの……
だけど中身がまるで別人みたいだ」
「ふ〜ん、なんかバカバカしい。
そんなしらばっくれちゃってさ…本当のこと言った方が身のためだよ?
でないとこの身体どうなるか知らないよ?見殺しするの?て…」
「っ!」
「今、戻った。すまんな、急に呼ばれてな…何かあったか?」
また俺は空気を読まずに割り込んでしまったらしい。昔から空気だけは読めず、タイミングもイマイチわからない。
「特に何も…ねぇ?淳」
「あぁ、ねーな」
「2人して俺に内緒かよ〜
にしても今日は朝からやたらと多いな」
「立華には関係のねー話だ。
で何が多いんだ? 」
「蝿が多い気がする。1匹や2匹程度ならどうも思わないがここ数日から数匹いたが今日はかれこれ数十匹見かけたぞ。臭い匂いとかゴミが散乱してるわけじゃないのにおかしいと思わないか?」
この時、俺は思ったことを意味もなく言ったつもりだった…佐々木は何かに気づいた表情をしていたと同時に田村から明らかに田村とは違う声の舌打ちが僅かに聞こえた。
「妙だな…コ●エホイホイとかコバエ対策用品置かないと目障りでろくに授業に集中できないよな 田村?」
「別に…セミみたいに鳴くわけでもないしほっとけばハエトリ草とかクモが勝手に食べてくれるからどうでもいい」
「俺も気にはならないが妙だと思う」
「…実験で使うハズだったハエが逃げ出したんじゃない?」
「あっ!ありえるな…化学の先生
めんどくさがりで適当だからな〜」
「そもそも蝿なんて使う実験なんてあんのか?」
「あるとは思うが」
「そうか?」
【教室 、放課後】
今日もまた特に何もなくいつも通りに学校が終わった放課後学校終わりと同時に立華はバスケ部の助っ人に行ったらしい。佐々木は田村を探したが先程まで置いてあった荷物が消えていたから珍しく帰ったのだろう。
いつもなら机に伏せながら昼寝から目覚めるところだ。
気づけば教室には佐々木以外の生徒は居なかった。
教室のドア前にはユイは委員会が始まる前に佐々木に来るように呼びかけに来た。
「エルさん、行くで!」
「はいはい、行きますよ。
そう急かさんな。」
二人は少し距離を置いて生徒会室へ向かう。 向かう途中、ユイはボソッと言う。
「本当に上司はんは悪童なん?」
「と言うと?」
佐々木は少し興味ありそうに聞く。
「そんな理由もなく裏切るとは思えへんし唐突に大事なパートナーを手にかけるとは思えんし」
佐々木はムッとしながら問う。
「お前は奴に同情するのか?」
ユイは首を横に振り、反対する。
「それは違う。ウチは本当に極悪な奴やったら庇うつもりあらへん。ただ…。」
「ただ?」
佐々木はイタズラぽく言った。
「ただ、噂だけが一人歩きして真実が違かったら…と思って。」
佐々木はぷすっと吹いた。
「フッ…。本当に愚かな女だ。」
「なんや!せっかく結んだ団子乱さんといてな!」
佐々木はユイの頭を撫でた。
補足。
一部修正させて頂きました。
気づかれましたら地味に嬉しいです。
チュートリアル編は色々付箋を散りばめたいなと考えて制作してます。ので、後に各章でチュートリアル編を読んだ前提で話を進めます。ですが、チュートリアル編を読めばどの章も理解できるようにはなってます。
順番は下記の通り。
チュートリアル
↓
黒の真実、白の嘘《歩夢とクロスカードメイン》 ↓
蒼の事件簿《飛鳥とARクロスバトルメイン》 ↓
クロス ストーリー リセット
《クロスカード、ストーリー、バトル創設理由》
と順次書く予定です。
のんびり書くので長いおつきあいよろしくお願い致します。
2019年2月5日追記
登場人物
【立華 歩夢】… 記憶喪失、高校からの記憶しかない。
《佐々木淳平》…正体は????で姫路ユイの?????(5話で判明)。立華歩夢の親友。
【田村 翔】…立華歩夢を信用している。そして親友でもある。
《?????》…田村翔のパートナー。そして??のパートナーだった。 歩夢のことを疑っている。
《ルシファー》…立華歩夢のパートナー。
だが、気にくわない。理由は歩夢が??の??かもしれないと疑っているからだ。
《リンネ》…運営側の魔物。??(3話で判明)のパートナーだったりもする。
【姫路 ユイ】…一年生で生徒会会計。????のパートナー。




