歯磨き粉で落書きは消せません。ここ、テストに出ます。
むつきが修羅場の真っ最中の時、利愛は。
「うーん・・・とれない・・」←当たり前
ごしごしごしごしごし。
「利愛ー?どう?進んでる?」
「あ、零。それがね。とれないのよ。」
「そうなの?なんでだろうね。」
ごしごしごし×2
「にしても、これ、綺麗ね。白とピンクと青の三色で。」
・・・・・・。
「これ、文字とか書けないかなぁ?」
「やってみよう☆」
かきかきかきかきかき。
「書けるわよ!利愛!」
「ほんとだ!!てか、これ竜に似てない?」
「似てるー!!あはははは!!」
落書きは悪化していた。
場所は戻りむつきの部屋。
あれから竜は何も言わずただ私を抱きしめていた。
その力は徐々に強まっていた。その力から竜の気持ちが痛いほど伝わってきた。
「・・・竜・・・苦しい・・・」
「あッ・・・ごっごめん!!」
竜は勢いよく私を離した。
「気にすりな!!じゃ!!」
竜は部屋から出ていった。
「気にすりなって・・・」
ん?待てよ・・?ひょっとして・・・・
「スケボー!!」
とりあえず、知らせないと!!不味いことになる!!「・・・っと・・・」
優に遭遇。うわぁ・・・今一番会いたくない・・
「・・・竜となんかあったろ。」
「なっなんにもないし。」
どうしよう・・・!!
「あ、あとさ。アイツ、スケボーの事知ってたみたい。」
「・・・へ?」
いまなんと?
「なんか竜が利愛にゴミ捨ててこいって言ったんだってさ。」
「あ・・そう。」
それだけ言うと優は足早に去って行った。
なんとか一件落着だけど、私の心の中はいろんな感情が渦巻いていた。