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第23話『ドラゴンの国へ ―天空の門の向こう―』



シルヴァの翼が夜空を裂く。

白銀の羽が星を散らし、二人を包み込みながら、ゆっくりと光の門へと導いていく。


「ダーリン……怖くない?」

「おまえが隣にいるなら、大丈夫だ」


言葉とともに、風が変わる。

地上の空気とは違う――どこか懐かしい、甘く焦げるような香り。

やがて二人の前に現れたのは、無数の浮島が連なる“天空の世界”。

そこはかつてシルヴァが生まれ、そして“封じられた記憶”が眠る場所だった。


「ここが……ドラゴンの国……」

ダーリンの声が、風に溶ける。

足元には、透明な大地。

空を泳ぐ巨大な竜たちが、彼らの存在に気づき、静かに円を描いていた。


「私、覚えてる。この空も、あの光も……でも、全部が少し違うの」

「違う?」

「うん。ここには、私が知らない“時間”が流れてる気がするの」


その時、

天空の奥から一筋の光が走り、二人の前に“龍の紋章”が浮かび上がる。


――【試練の門】。


声が響く。

それはこの世界そのものの声のように、優しく、しかし絶対的だった。


『封印を解く者よ。愛を誓うならば、互いの“心”を晒せ。』


シルヴァの瞳が震える。

ダーリンの心が、映し出される。

愛と迷い、そして――“人間としての弱さ”。


「ダーリン……あなた、こんなに……」

「怖いんだよ。おまえを失うのが」


沈黙。

そして、シルヴァは微笑む。


「なら、私が教えるね。“愛する”って、怖いことじゃないって」


彼女の頬が、淡い光を放った。

背中から再び翼が広がる――今度は、ダーリンの胸の光と共鳴して。


二人の間に浮かんだのは、一つの“鍵”。

それはかつて交わした契約の証であり、未来を繋ぐ約束でもあった。


「行こう、ダーリン。この空の果てまで――今度こそ、二人で」


風が吹く。

龍たちの咆哮が祝福のように響き、

二人は“愛と決意の翼”を広げて、ドラゴンの国の中心へと飛び立った。



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