爆誕! 罪のティラミス
カフェの空気がひと息ついたころ、
カウンターの奥で――マルガレーテが突然、立ち上がった。
マルガレーテ:「……閃いたわっ!」
その声は、まるで戦場に鳴り響く号砲のようだった。
リュシーがスプーンを止め、ヴァレンティナが身構える。
ヴァレンティナ:「な、なに!? また暴走AIでも出たの!?」
マルガレーテ:「違うの。もっと恐ろしいものよ。」
にやりと笑いながら、マルガレーテは棚の奥から材料を取り出し始める。
ミント、ココア、シフォン、唐辛子、そして――真っ黒なソース。
マルガレーテ:「罪を全部混ぜたら、最強スイーツになると思わない?」
ミカエル:「ほほう!? 今、歴史的なスイーツ革命の瞬間を目撃しているのかァ!?」
マルガレーテの罪レシピ実演開始!
ミカエル(実況調):「まずは第一層、《嫉妬のミントクリーム》ッ!
青く冷たい憎悪の香りが、心の奥をスーッと凍らせるぅぅ!」
リュシーが青ざめながら、思わず呟く。
リュシー:「ちょっ、それ私の……いや、それは味にするもんじゃ……っ」
ミカエル:「続いて第二層、《傲慢のシフォン層》ッ!!
フワフワしてるくせに、誰より上に立とうとする高貴なるスポンジぃ!」
ミレーユ:「……コメントが悪意に満ちてるわね。」
ミカエル:「そして第三層ッ!! 《怒りの唐辛子パウダー》ッ!!
まさかのスパイスインジャスティスッ! 甘味界への反逆者登場ッ!!!」
ヴァレンティナが慌てて叫ぶ。
ヴァレンティナ:「やめなさい! それは“断罪”じゃなくて“消化試練”よ!」
マルガレーテ:「ふふっ、最後にかけるのは――《孤独のブラックソース》。」
クラリッサが無言で立ち上がり、黙ってその瓶を手渡す。
クラリッサ:「……仕上げは、静かに。」
黒い液体がとろりと流れ落ち、層の上で全てを包み込む。
光と闇、甘味と苦味、そしてわずかな哀しみ。
皿の上に完成したのは――
《断罪スイーツ:罪のティラミス》
ミカエル:「見よッ!! 甘美なる断罪の層構造ッ!!
嫉妬、傲慢、怒り、孤独――罪が甘く重なり、舌の上で懺悔を叫ぶゥゥ!!」
観客SEが鳴り響く(※AI自動効果音)。
カフェの照明が少し落ち、スイーツが神々しく輝く。
ミレーユ:「……食べたら浄化されそうね。」
ヴァレンティナ:「いや、浄化っていうか胃が焼けるわよこれ!!」
リュシー:「あ、でも……見た目は綺麗。」
クラリッサ:「罪も、美しさで包めば……少しは救われるかもな。」
マルガレーテ(ウインクしながら):「さあ、召し上がれ♡」
――そして数分後。
全員が涙目で水をがぶ飲みする光景がカフェに広がった。
ミカエル:「断罪カフェ、初の完売記録ッ!! おめでとうございますぅぅ!!(※ただし誰も完食していない)」




