誇りと孤独の対話(前半戦) ― 孤独を誇る剣、怒りを燃やす拳
風が鳴いた。
砂が、刃のように頬を切る。
クラリッサは、目を閉じてその痛みを受け入れた。
孤独の痛みは、慣れている。
――それが、彼女の誇りだった。
彼女の信条はただ一つ。
「孤独こそが誇り」。
誰にも頼らず、誰も信じず、己の正義だけを信じる。
それが、彼女が生き残るために選んだ“罪の贖い方”だった。
ゆっくりと、剣を抜く。
砂嵐の中で、白銀の刃が淡く光を放つ。
クラリッサ:「あんたは“怒り”を守るために使うと言った。
……でも、私は“怒り”も“涙”も、誰にも見せない。」
声は静かだが、鋼のように揺るがない。
その刹那、砂が舞い上がり、
彼女の一閃が空を裂いた。
白い閃光が走る。
それはまるで、孤独そのものが形を取ったようだった。
ヴァレンティナは拳套を構え、受け止める。
金属がぶつかり合い、轟音が砂原に響く。
ミカエル:「おっとォ!! 拳と剣が正面衝突ッ!!
“怒り vs 孤独”、どちらの魂が燃え尽きるッ!?」
幻影の観衆がざわめく。
「孤独を誇れ」「誰も信じるな」「愛は弱さだ」
――それは、クラリッサ自身の心の残響のようだった。
クラリッサ(心の声):
「仲間を守る? そんなことをして、何を得た?
信じた人は去り、残ったのは“誇り”だけ。」
彼女は一歩踏み込み、白銀の斬撃を放つ。
砂が、閃光の尾を引いて吹き飛ぶ。
だがヴァレンティナは、その攻撃の“空虚さ”を見抜いていた。
拳を構えたまま、低く呟く。
ヴァレンティナ:「……あんた、その剣――
誰を斬りたいんじゃなくて、自分を罰してるだけでしょ。」
その言葉に、クラリッサの瞳が一瞬だけ揺らぐ。
剣先が、わずかに震えた。
ヴァレンティナ:「自分を責め続けても、何も守れない!
怒りを、誰かのために使う。それが――私の戦い方よ!」
赤い拳が、砂を突き破って迫る。
白銀の剣が、それを受け止める。
砂塵が爆ぜ、オアシスの水面が光を散らす。
赤と白の閃光――“怒り”と“孤独”が交差する戦場。
ミカエル:「すげぇぇぇ!! 二人のオーラが砂嵐を切り裂いていくッ!!
まるで心の断罪バトルだぁ!!」
砂漠都市が震え、
幻影の民たちが、祈るように二人を見上げた。
その瞳には、かつて“追放”された者たちの、
救いを求めるような光が、確かに宿っていた。




