表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢グラフェス ―断罪されたけど元気ですわ!―  作者: 南蛇井


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/67

第3話:白亜庭園の鏡 ―嫉妬と虚飾の戦場― 入場 ― “鏡の園”にて

アリーナ転送の光が静かに晴れていくと、そこに現れたのは――

息を呑むほど白く、まぶしい庭園だった。

花壇も噴水も、並木道までもが磨き上げられた鏡面。

空の青が何重にも反射し、上下の境界が消えていく。

まるで世界そのものが、ひとつの巨大な鏡になったかのようだった。

ミカエル(実況):「さあ、第3戦の舞台は《白亜庭園アルビュス・ガーデン》ッ!

 本日のテーマは“嫉妬と虚飾”! 己の姿をどれほど美しく映せるかぁ!?」

声が響くと同時に、鏡の花びらが風に乗って舞う。

そのひとつひとつが光を反射し、観客席(=天界SNS配信カメラ)に虹の粒を飛ばしていく。

リュシーは《白のミラー・オブ・エンヴィ》を胸に抱きしめ、そっと一歩を踏み出した。

靴音が鏡を打ち、その足元に――もう一人の“リュシー”が映る。

映像の中の彼女は、完璧な姿をしていた。

姿勢も笑顔も、どこか自分より少しだけ洗練されている。

“理想の私”。

いつも胸の奥で比べてしまう、もうひとりのリュシー。

リュシー:「……また、あなたなのね。完璧な“私”。」

鏡の中の“リュシー”は、まるで答えるように微笑んだ。

その笑顔が、現実のリュシーには少しだけ刺さる。

対するマルガレーテは、余裕の笑みを浮かべて黄金のティアラを掲げた。

その宝石が光を放ち、SNS配信カメラのレンズに反射してキラリと輝く。

マルガレーテ:「映える準備、できてる? フォロワーの皆様♡」

すかさず、観客(=天界インフルエンサーたち)のコメントが流れ始める。

『#今日の断罪フェス #推しはティアラ様✨』

『#白背景でも光を持ってくマルガレーテ無双』

リュシーが思わず目を細めた。

――彼女は、どこまでも“見せる”ことが上手い。

舞台に立つだけで、視線と“いいね”を奪っていく。

白い風が庭園を吹き抜けた。

鏡面の花びらが一斉に舞い上がり、光の渦を描く。

その中心で、リュシーとマルガレーテ――

二人の姿が、反射光に包まれて向かい合う。

ミカエル(実況):「さて! 本戦開幕ッ! 嫉妬と虚飾の鏡合わせ、見逃すなよ天界民ッ!!」

鏡の庭園が、まるで観客のスマホ画面のように無数の光を映し出す。

“美”と“羨望”が交錯するバトルショーが、今、幕を開けた――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ