「断罪、再放送の果てに」
──鐘が、鳴った。
それは告解の鐘ではなく、開演の合図。
光の奔流が、世界のあらゆる「断罪の舞台」を同時に貫いた。
クラリッサ・ロート ― 華麗なる幕引き(傲慢)
豪奢な舞踏会ホール。
彼女は笑顔のまま、裾をひるがえしながら一礼する。
「次の婚約破棄も、全力で臨みますわ!」
観客:「えっ!? なんで笑顔!?」
金色の花弁が舞い、足元に淡い光。
ミレーユ・ラファール ― 処刑台の乾杯(色欲)
夕陽を浴びた処刑場。
ワインのグラスを掲げ、処刑人に微笑む。
「毒も人生のスパイスですの♡」
処刑人:「飲むなってば!」
葡萄色の霧が立ち上り、地面が光に変わる。
ヴァレンティナ・コルネリア ― 怒りの聖女(憤怒)
雷鳴の響く広場。
石を受け止め、少年に微笑んで返す。
「これは……あなたの希望ですわ。」
民衆:「……聖女だ……?」
雷光が走り、青白い輪が拡がる。
リュシー・エクラタン ― 涙の演出家(嫉妬)
中庭で、親友の婚約を見つめながら。
涙を拭わず、鏡の花に映す。
「嫉妬も、角度次第で美しくなるの。」
白銀の花弁が風に舞い、彼女を包む。
マルガレーテ・ジルベール ― 断罪ショーの監督(虚飾)
公開裁判場。
「照明、もっとドラマチックにお願いします!」
眩いライトが降り注ぎ、観客がスマホを掲げる。
金粉が渦を巻き、魔法陣がステージのように展開。
エリシア・ブランシュ ― 知識の暴走(知識)
燃え上がる講堂。
「データの消失こそ、浄化ですわ。」
炎の羽ペンが宙に舞い、赤黒い魔法陣が脈動する。
六つの魔法陣、同時起動。
光、風、雷、炎、花、金粉。
六つの色が交錯し、世界の空を裂く。
それは、断罪の連鎖でも、奇跡の再生でもない。
ただ、“誰も望まなかったフェスティバル”の開幕だった。
ナレーション:
「罪を笑い、涙に美を見出し、怒りに誇りを抱く――
彼女たちは、まだ知らない。
これが、“断罪グラフェス”の開幕ベルであることを!」
空へと吸い上げられる六つの光。
カメラが一気に引き──
天界上空に浮かぶ、巨大な紋章が映し出される。
その形は、舞台と円環、そして──王冠。
『Divine Judgement Grand Festival』
SE:オーケストラ+電子サウンド「断罪フェス・メインテーマ」
稲妻と花びらが画面を横切り、タイトルロゴが輝く。
──断罪再び、ここに開幕。




