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悪役令嬢グラフェス ―断罪されたけど元気ですわ!―  作者: 南蛇井


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早替えショー・イン・バトル!

火花が散るたびに、光が弾けた。

 クラリッサの《傲慢の炎剣》が舞うように軌跡を描く――斬撃のたび、炎がドレスを舐め、布が一瞬で焼き切れる。

 だが、焦げ跡は残らない。

 そこに現れるのは――新たなドレス。

「……っ、これは衣装焼却!?」

 クラリッサが驚愕の声を上げる。

 純白のドレスが紅に変わり、次の瞬間には黒薔薇を散らした夜会服に変化していた。

 その変化はまるで、炎がデザイナーの筆になったかのよう。

「おしゃれな“早替え演出”よ♡ 天界的サービス!」

 ミレーユがウインクしながら杯を掲げる。

 彼女の《魅惑の杯》から液体のリボンがあふれ出し、花弁のように舞い上がる。

 瞬く間にそのリボンが彼女の身体を包み込み――ドレスは“夜会服モード”へと変貌した。

『#断罪コレクション2025』

『#美しさの暴力』

『#この戦闘、衣装予算どうなってるの』

 観客コメントが空間に流れ、幻影の貴族たちが歓声を上げる。

 ミカエルが実況席で絶叫した。

「おおっとぉー!! クラリッサ嬢、三度目の早替え成功ッ! “傲慢の紅蓮シリーズ”最終形態に突入ぅ!」

「対するミレーユ嬢、夜会服モードのまま“誘惑エフェクト”を三重展開! 光のスカートが観客席まで届いてるぅー!」

 ホールの床が虹色に光り、二人の軌跡が交差する。

 斬撃とリボンの花弁が混じり合い、まるでドレス同士が踊っているかのようだった。

 衣装が変わるたびに、新しい楽曲が鳴り響く――

 まさに戦闘ファッションショー。

クラリッサ:「“断罪”とは、美を着替える覚悟……!」

ミレーユ:「“赦し”とは、見せる勇気のことよ♡」

 二人のドレスが再び輝き、交錯。

 炎と液体、傲慢と魅惑。

 そのぶつかり合いが、ホール全体を――巨大なランウェイへと変えていく。

『#断罪vs魅惑ファッションウィーク』

『#ここまで来るともう美術館』

『#戦闘よりも照明が勝ってる』

 舞踏会の頂点は、いま確かに――戦場の中心にあった。


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