開幕 ― “罪”の舞踏会
アリーナの光が収束し、二人の足元に紅い絨毯が広がる。
転送の眩しさが消えた先には、まるで夢のように豪奢なホール――
天井から降り注ぐシャンデリアの光、壁に並ぶ鏡面、弦楽四重奏の旋律。
まさに“あの夜”の再現だった。
クラリッサ:「……まさか、本当に“あの夜”が再現されるなんて。」
彼女の声は、絹のように張りつめていた。
ホールの中央、テーブルの上には無数の幻影のグラス。
そして、その奥――静かにワインを掲げる女、ミレーユ・ラファイエット。
ミレーユ:「懐かしいわねぇ。あなたの断罪宣言、ちょっと演技が硬かったもの♡」
クラリッサはわずかに眉をひそめた。
ミレーユの微笑みは、昔と同じ――人を惑わせるほどに艶やかだ。
そのとき、背後の幻影が動いた。
青白く透けた“元婚約者”が、優雅にグラスを掲げて立っていた。
その瞳は、まるで断罪を告げる裁判官のように冷ややか。
元婚約者(幻影):「クラリッサ嬢、貴女の“傲慢”を赦すとは限りませんよ。」
クラリッサの指先が小さく震える。
だが、彼女はすぐに炎剣の柄を握りしめ、表情を整えた。
クラリッサ:「……ならば、赦されるまで踊ってみせますわ。」
その一言に、ミレーユがふっと笑う。
ミレーユ:「あら、いいわね。罪と愛を混ぜたステップ、見せてちょうだい?」
観客席(=天界配信コメント)には早くも熱狂の声が溢れる。
『#幻影だけどイケメンすぎ』
『#修羅場のリプレイ配信』
『#断罪舞踏会リマスター』
弦楽四重奏が一段と強まり、シャンデリアが光を散らす。
その光が、二人のドレスを紅と紫に照らした。
BGM:「罪の円舞曲(Waltz of Judgment)」
“断罪の夜”――再び、幕が上がる。




