「ルール提示」
光のステージに、金色の羽根が舞った。
ミカエルは再び翼を大きく広げ、手に持った羽ペン型タブレットを掲げる。
先端から光が放たれ、アリーナ中央に巨大なホログラムが浮かび上がった。
ミカエル:「それではルール説明のお時間ですっ!
各戦闘は、“断罪具”を媒介にした――再演戦場で行われます!」
ホログラムが瞬く。
次々と映し出されるのは、六人の“罪の記憶”――豪奢な舞踏会、炎に包まれる学園、瓦解する玉座、そして鏡に映る涙。
過去の断罪が、舞台として蘇っていく。
ミカエル:「つまりっ! 舞台は、彼女たちが犯した“罪の記憶”そのものが投影される空間!!」
会場がどよめいた。
空間コメントが次々と流れる。
「え、トラウマ再生方式!?」
『#地獄の再演ショー』『#運営悪魔すぎる』『#でも見たい』
ミカエルはにっこりと笑い、まるでテレビ番組のスポンサー紹介のように続けた。
ミカエル:「さらにぃ!!
断罪中に“反省ポイント”を一定数集めると――特別演出“贖罪シークエンス”発動!!
成功すれば……視聴者投票で、“赦し”を得られるかも!?」
歓声と拍手が渦巻く。だが、当の出場者たちは――冷静そのものだった。
クラリッサは、口元に手を当ててため息をつく。
「……つまり、反省がエンタメ化したということですわね。」
隣でマルガレーテがスマホ型魔導端末を取り出し、淡々と指を滑らせる。
「“反省トレンド”、伸びそうね……」
彼女たちの会話は、まるで戦場前のアイドル控室のようだった。
だが、それがこの“断罪トーナメント”の正しき姿。
――反省は、もはや芸である。




