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悪役令嬢グラフェス ―断罪されたけど元気ですわ!―  作者: 南蛇井


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「MC登壇」

 ――歓声が、天を貫いた。

 眩い光の粒がアリーナを包み、羽のようなエフェクトが空中を舞う。

「Ladies and sinners!!!」

 雷鳴のような声が響いた瞬間、観客席が爆発的な熱気に包まれる。

 ミカエルが金色の翼を広げ、光の階段を滑るように降りてきた。

 その姿は、まさに“天界のMC”――いや、“神の司会者”と呼ぶにふさわしい。

ミカエル:「ようこそ――“断罪再演トーナメント”へぇぇぇぇ!!」

 ステージ後方の巨大スクリーンが閃光を放ち、

 そこに《SIN ARMOR TOURNAMENT》のロゴが浮かび上がる。

 天使文字が踊り、観客のスマホ的ホログラムにハッシュタグが次々と表示される。

『#開幕』『#断罪トーナメント』『#羽根のMC尊い』

 ミカエルはマイクを軽く回し、観客に向かって笑みを浮かべる。

 その声は、神々の裁きよりも軽やかで、けれどどこか不穏だった。

ミカエル:「ルールはシンプルッ!!

勝てば――赦される!

負ければ――笑いを取れッ!!」

 一瞬の静寂。そして、爆発的な歓声。

 天上アリーナの光が波紋のように揺らぎ、無数のコメントが空間を満たした。

「フゥーーー!!!」

『#草の赦し』『#天界のM-1』『#断罪アイドル開幕』

 天使たちの笑い声と人間たちの叫びが交錯する中、

 六つの断罪者たちはそれぞれの壇上で、無言のまま光を見上げていた。

 赦しか、嘲笑か。

 このステージの結末を決めるのは、もはや“神”ではない。

 ――観客だ。


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