19 アンドロイドの思い
実はアンドロイドは担当者にもこの星の人々にも好感を持っている。アンドロイドはインターネットで外周の惑星の変革自在の事などを配信した。
19 アンドロイドの思い
アンドロイドは、担当者に好感を抱いているし、この星の人々にも好感を持っている。ただしこの事態を招いた全ての者鉄槌を下すべきだと思っている。そのあたりの状況判断をするため、敢えて厳し目の対応とっている。アンドロイドは外周の惑星に変革自在の魔法を掛けて人間居住の可能な星にする事、一定猶予を設けてこの星に変革自在を掛けて全て生物を滅亡させる事を告げた。
今の所アンドロイドは万能者やマリエールの指示通りに動いている。もっとも万能者はこの星に変革自在を掛けろと言っただけだ。マリエール様には万能者の言葉は絶対だし、この星の変革自在を前提の救済しか考えてみえないだから移住先だ。
久しぶりのインターネットでの配信だ。外周の惑星への変革自在一定期間後のこの星への変革自在その結果何が起こるか、何故そうなったのか、誰がそうしたか。誰が指示したか、誰の責任か、誰がこの星を滅亡陥れたか。などなど詳細に配信した。治安部隊が動き出す迄にはさほど時間は掛からなかった。アンドロイドの配信は制限受けた。治安部隊によるアンドロイドの捜索始まった。
殺戮は始まった。アンドロイドが名を上げた者、宇宙局、軍事関係者、治安部隊、この国の主要人物、王族、貴族まで、この国の根幹を根刮ぎにした。そしてこの国の宇宙船が全て没収された。しかし宇宙局、軍事関係者以外は王族貴族、治安部隊以外は幹部しか殺戮対象にはならなかったので仕事が回らないわけではない。
マリエールはアンドロイドの行動の意味が判る。万能者の調査を受け入れず、その存在を知りながら適切な対応して来なかった責任者達を処分した。これでこの星を滅ぼす理由がない。しかし思う。それで万能者は納得するだろうか。
この国は国連統治下に入りさしたる混乱もなく政権が移行した。担当者は引き続きアンドロイドとの連絡役となり、第3回打ち合わせになった。
アンドロイドの雰囲気が変わった。無理にこの星の人間らしくしようとして失敗しているように見える。この星の基準でも美少女だがこの星の人間にしては妙に見える。挨拶して、担当者は本題に入る。
「あなたは、殺人の容疑者だけどあなたを裁こうする者はいないわ。国連もあなたを窓口にして交渉したいと思っているわ。」
アンドロイドは、本来表情を変える事はないが笑って見せた。
「それは良かったわ。私はこの星に変革自在をかけないで済むよう万能者のアンドロイドの調査を受け入れなかった宇宙局や軍事関係者国の幹部、王族貴族を消したけど、それだけでは済ませれないみたい。予定通りに外周の惑星を変革自在して一旦全員移住して、この星に変革自在を掛けて、戻りたい人は戻って来ればいいらしいわ。」
とても面倒な話しだ。しかし、マリエールという存在は万能者の命令が絶対だし、人にも優しいそうだ。首魁を打ちとった以上、もう人死は必要ない。形式的に万能者の命令を遂行すればいいのだろう。
「外周の惑星は何時変革自在するの。」
アンドロイドは、
「何時でもいいそうだよ。きみに頼んだ放送局との打ち合わせが出来ればするさ。」
担当者はその場で放送局に電話して、日時をこの国の標準時間の一週間後の午後1時になった。
配信の内容に誰がこの星を滅亡の危機に追いやったか詳細に記述があり実名も載った。治安部隊が動く。対決になった。




