16 帰還
久しぶりに帰還すると、アンドロイド達がとても優秀になっていた。嬉しい悲鳴だ。マリエールと共に成長していく。研修にも気合が入る。
16 帰還
二ヶ月ぶりに星に戻ると、万能者のアンドロイドとマリエールのアンドロイドが20体出迎えてくれた。万能者のアンドロイドか反物質のことわりを付与してくれたお陰で意思疎通が速やかになった。言葉での指示がなくても上手く動けそうだ。以前のマリエールのアンドロイドよりも断然優秀だ。
二ヶ月の内に課題が出ているそうだ。恒星間移動の出来る二つの星があり、一つの星が万能者のアンドロイドの調査に協力的でもう一つの星は非協力的なので、この非協力な星に変革自在を掛けるのが今回の課題だそうだ。無茶苦茶な課題だ。
「そんな理由で人間や生き物がいる星に変革自在を掛けるなんて出来ないわ。万能者のアンドロイドの調査結果見せて。私がちゃんと調べて正当な裁きを下す。」
アンドロイドは賛成してくれた。いろいろ能力を付与してくれた。恒星間移動の手段を奪う方法。これはその太陽系の周囲を膜で覆い一定速度以上の速度でないと突破出来ない覆いだ。マリエールのアンドロイドは反物質のことわりを付与されたので、マリエールに付与すればアンドロイド達にも付与される。もう一つはアンドロイド作成魔法である。今回この魔法が付与される事でマリエールは反物質のことわりを持ったアンドロイドが作成出来る。
万能者のアンドロイドは作戦も与えてくれた。万能者のアンドロイドの調査に非協力的だったロイター星には今後もアンドロイドの調査に協力しないなら、恒星間移動の手段を剥奪してロイター星を滅亡されると星中にインターネットで配信するのです。その上で調査交渉していきましょう。調査に協力的だったオマール星にも恒星間移動の手段を剥奪する事をインターネットで配信します。その上で協力関係の協議を提案します。
マリエールのアンドロイド達は役割を分担して作戦を立てた。マリエールはそれぞれ承認して、アンドロイド達はそれぞれの星へ旅立った。お手並み拝見である。マリエールは研修の続きである。魔力強化、魔法付与、知識の習得、訓練。マリエールの研修結果がアンドロイドの力になると思うと研修に身が入る。
一方でアンドロイド達は二つの星に旅立った。感情のあるアンドロイドはロイター星の方だ。先ずロイター星でインターネットへの配信だ。
「ロイター星の皆様、この星は現在オマール星と交戦中です。これを憂いた万能者はアンドロイドに調査させました。この星は非協力的で万能者は配下のマリエールにこの星の殲滅を命令しました。マリエールは先ずこの星の恒星間移動の剥奪をして、調査、交渉して方向を決定します。先ずは交渉相手を探しています。私はマリエールのアンドロイド。連絡先は-------------。連絡お待ちしております。」
この配信はこの国の宰相知る所になった。宰相は緊急に役員会を招集した。アンドロイドの対応担った軍官も同席している。先ず軍官にどのような対応をとったか確認した。それはこの星を敵対国と認定して不思議のない対応だった。
相手は宣戦布告でもしに来るのか。あるいはチャンスをくれるのか。一縷の望みを掛けるしかない。宰相は広報部の女性主幹に声を掛けた。
「きみが直接相手と会ってくれ。この星の命運はきみにかかっている。」
広報担当の女性主幹は身の引き締まる思いがした。
インターネットにアンドロイドから配信があった。宰相は星の存亡のかかった事態だと認識した。




