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         14  星に帰る

 星へ帰郷した。10年変わらぬ姿と不滅の存在とか反物質のことわりなど不審思われる事ばかりのマリエール。やっと本人と認められた。

            14  星に帰る


 10年振りの故郷だ。連絡もとってない。姿も変わってない。いきなり王城の中に転移するのは不味いだろう。王城の門の近くに転移した。門番は老けていた。声を掛けると

「マリエール様? 」

当然疑問形である。そうだと言って誰か呼んで欲しいと言った。宰相がやって来た。疑わしげな目を向け、城内に引き入れた。私は10年間の出来事を語った。

「不滅の存在、反物質のことわり? 」

宰相はマリエールが修行に出た事は承知しているがまさかそのままの姿でいるとは思わなかった。いろいろ城にいる当時の話しを聞かれた。本物のマリエー王女と判断されるまでに時間がかかった。国王、王妃、兄弟姉妹と顔を合わせた。第1王子は皇太子になり結婚して子どももいる。シルビア王女は20歳だ。10年間国を支えてくれた。有り難い存在だ。王家の夕餉に誘われた。

 王家の夕餉のメンバーが変わった。長女は嫁に出て、第1王子と第2王子に嫁がいる。第1王子には子どもがいる。一歳を過ぎた男の子だ。将来の国王だろう。10年間の内に内乱が有ったり、戦争が有ったりしたが、シルビアが退けたそうだ。産業、事業、複製も順調で国は潤っているそうだ。シルビアがお酒を嗜んでいるのにマリエールはジュースだ。マリエールが文句を言うと、

「そのなりで酒を飲むのか。」

と言われた。いまだかつて飲んだ事がないので飲むのかと言われたら止めますと言うしかない。マリエールは10年間のあれこれを語った。やはり不滅の存在と反物質のことわりがインパクトが大きいようだ。国の北の方でドラゴンが現れ、里を襲うので何度か討伐隊が組まれがことごとく失敗しているそうだ。シルビアも出かけてアンドロイドに戦わせたが敵わなかった。今は誰も手出しが出来ないそうだ。頻繁には襲って来るわけではないので諦めているそうだ。

「マリエールなら倒せるか。」

倒せるだろうが、アンドロイドが動かせないので逃げられるかも知れない。と正直に言った。シルビアが、

「私でよければアンドロイドを出します。」

と言ってくれた。

 翌朝マリエールはシルビアとシルビアのアンドロイドと共にフライでドラゴンの棲家に向かった。山の頂上にドラゴンの巣がありドラゴンがいるのだがニコライ星のドラゴンに比べ小さい。50mほどか。シルビアのアンドロイドに左右と後に居て貰って、正面マリエール立って念話を放っだ。 

「私は、マリエール、ドラゴンを倒す者だ。」

念話が通じたらしい

「生意気な小娘だ。葬ってやる。」

上空に舞い上りブレスを放ってきた。マリエールには効かない。眉間に貫通魔法を放った。簡単に倒せた。シルビアが歓声を上げた。

「姉様凄い! 」

ドラゴンを収納して帰還だ。

 王城では、祝勝会だ。マリエールの名が連呼される。ドラゴンの頭部が鎮座する。

「今回の勝利はシルビアの協力が有ってこそ。真の英雄はシルビアです。」 

とマリエールは言った。ドット湧き上がる歓声、シルビアにも視線が集まる。マリエールは言葉を続ける。

「シルビアにはこの国を守ってほしい。私は持てる力をシルビアに捧げます。」

マリエールはシルビアを強化した。反物質のことわりは付与出来ない。ただ従来の魔力魔法の強化だけだ。一度やれば効果は持続する。シルビアはこの星では最高の魔力を存在だろう。

 この星のドラゴン討伐をしてシルビアに魔力、魔法の強化をした。これでシルビアはこの星最高の魔力を存在になった。

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