1 学業
マリエールは前世の記憶がある。転生特典もある。転生者で間違いないだろう。10歳の時、国際的緊張があり、マリエールが勝手に解決してしまった。
1 学業
マリエールは美しい少女だ。12歳とは思えないほど多能多才で気品があり、気配りの出来る才色兼備だ。とは言え思い上がりもなく誰からも好かれる。マリエールには前世の記憶がある。とは言え物心がつく前の転生らしく、記憶が二つあるわけではなく、ただ超高度文明で高い知識を持っていたものの記憶と転生特典で得た様々な能力を得た事で、飛び切り優秀な少女になった。
習い事は3歳から始めるものがあるが、何をやっても彼女以上に出来る者はいなかった。国王は喜び、国で最高の人材をマリエールに充てがった。かくして、9歳には、この国の以外の言葉5ヶ国語を自在に操り、礼儀作法も完璧であらゆる知識や技術を完璧に操るようになった。
10歳の時それを活用する機会があった。周辺5ヶ国との緊張関係が広がった。マリエールは、外務大臣や担当者から状況を聞きだし宝石や貴金属、ジュエリーを複製したり、食料品を大量に複製した。国王陛下に宝物殿を開いて貰い。宝物の複製もした。準備出来る事は全てして、魔導人形や馬車も用意して精神操作も駆使して国々を巡った。電光石火の女神という渾名は転移やフライだろう。
約半年の交渉で、緊張は一応収束した。その代わり大量の物資を毎年各国に配る事にはなったが、別に複製するだけだからいいと言えいいが。
収束後、国際関係の進展と今後の事について国王に報告した。重臣達も含め皆唖然とした。マリエールのした事は要するにこの国が周辺国に屈服した事になるからだ。戦争を回避したのはいい。マリエールが複製して配るなら、クリアー出来る。しかし、これは外交上の失態だ。我が国は周辺国に無条件降伏した事になる。一人の王女が代表して。そしてその王女は世にも稀なアイテムボックス持ちだ。価値は大きい。国王はため息をつきながら、
「そちの戦争を避けたい心根は判る。しかし困った事をしてくれた。」
マリエールはちょっと思案しながら、
「大丈夫ですよ。産業、事業、複製を行ないながら、海洋開発をして国を潤わします。戦争になったら私の魔導人形にお任せ下さい。何百万人の敵兵が来ても撃ち滅ぼします。外交、軍事、経済は全て私にお任せ下さい。」
国王はまたため息を付いた。
しかし状況はマリエールの言う通りになりつつあった。魔導人形の作り手はマリエールのみだし、複製も海洋開発も産業も事業も魔導人形が担っている。ついでに軍事も外交も魔導人形が担っている。外交の余興で魔導人形が山一つ消すのを見てこの国と戦うのは自殺行為だと覚られない国はない。
海洋開発はこれまで、海には海の魔獣が居て近付くけなかった。特にクラーケンは陸上まで上がって来る。海から100m以内は近付けなかった。ところがマリエールの魔導人形は簡単にクラーケンを退治する。海の開発が出来る。計画的に海洋開発をして100kmの海面が海洋開発される。
国王はマリエールに常識を学べと監禁して最高の教師陣を付けて学業を積ませている。
マリエールの魔導人形は無敵だ。外国の使節団に魔導人形が山を消す所を見せたり海洋開発をする。国王はマリエールに常識を学ばせるために監禁する。