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勘違いな撲殺魔っ

 何故じゃろうな……平和的な旅路を紹介しておる筈なのじゃが、普通にあり得ぬ騒動ばかり起こしおる。しかも誰かしら全裸になるようなものばかり…………ふむ、やはり見ていて最高……いやいや、飽きんのう。

 次の話もやはり艶めいたものじゃな。シスターの意外な一面と言うべきなのか、納得の一面と言うべきか……。



「…………リジー、これは呪具……呪われアイテムではありませんわ」

「何ですってええええええ!?」


 何故わたくしの口調で驚いてるんですの?


「ま、まさか、まさかまさかまさかまさか、まぁさぁかぁぁぁ!! この小瓶の中身が、呪具じゃぬゎいだなんてえええ!」


 リジー?


「か、か、か、かぁなぁすぃいぃなぁ~~~っぁあぁあ!!」

 タンタンタンタンタタタタタン! タタン!

「いよぉ! ナ○タヤ!」

「ナカ○ラヤ!」

「ヤ○コマヤ!」


 ……??


「リジー、何故髪の毛を振り回してるんですの?」

「不明」

「モリー、今の掛け声は?」

「リジーの姉御に頼まれたんだよ。意味は知らねえが」


 …………リジーがますます分かりませんわ。


「それよりリジー、この小瓶の中身ですが」

「あ、ハックション!」

 バシン ガシャアン!

 バチャ!

「きゃあ!」


 な、中身が……口の中に……!


「ま、不味……何なんですの、これ!?」


 苦味と言うか、甘味と言うか、形容しがたい味が……………………はぅあ!?


「リジー、まさか、これは………………はああああああああああん!」


「え!? リ、リジーの姉御、何なんだよ、それ!?」

「い、市場で売ってた媚薬」

「媚薬だあ!?」


 び、媚薬!?


「あ、は、あ、だ、駄目、駄目、駄目ええええええええ!!」

 ビリビリビリィィ!



「シ、シスター!? 一体何を」

「ふゎあああああああああああ!?」

 バァン! タタタタタ……


 ふ、服を破り捨てて、どっか行っちまったぞ!?


「リ、リファリス、壊れた?」

「壊したのはリジーの姉御だろが! このままだとシスターが正気に戻った時、百回は撲殺されっぞ!!」

「ひゃ、百回……!」


 姉御の顔色がゾンビ並みに悪くなる。


「ま、待ってリファリス! 撲殺だけはご勘弁~!」

「んな事言ってる場合か! 早くしねえと大変な事に」



「ただいま~!」



 あああ、最悪なタイミングでリブラの姉御がああ!


「この町、鰻が名物なんだって。だから買ってきてた」

「はあああ、はあああ、はあああ」

「って、リファリス!? どしたの、そんな格好で」

「リブラアアアアアアアアアア!」

「え、な、何がはああああああああんっ!!」


 ああ、捕まった……!


 ズルズルズルズル……バタン!


「部屋に連れ込まれたみたいだな……」


 ギシギシギシギシ

『ひゃああ! 【ここからは自主規制致します】ん!』

 ギシギシギシギシ

『【自主規制の嵐】ん!』

 ギシギシメキメキッ

『【自主規制のタイフーン】ん!』

 メキメキッバキバキッゴシャアアン!

『【自主規制のハリケーン】ん! し、死ぬ! 死んじゃうぅぅ!』


「……リブラはアンデッドだから、もう死なないと思われ」


 そう言う問題じゃねえよ!



「はあ、はあ、はあ……」

「こひゅー、こひゅー、こひゅー……」


 わ、わたくし、一体何を……?


「シスター、落ち着いたか?」


「あ、モリー、わたくし……?」


「何も聞かずに服を着な。で、リブラの姉御を回復してやんな」


 あ、はい。

 シュルルッ


 わ、わたくし、何故に服をビリビリに……?


「こひゅー、こひゅー」

「『癒せ』」

 パアアア……


 アンデッドにも問題無い回復魔術で、リブラを治療します。


「こひゅー…………はぁぁ……ふはぁ!?」

「あら、気付きましたか」

「え………………ひあああああああああ!!!?」

 ドスンバタン! スタタタタタ……


 リ、リブラ? 何故か四つん這いで逃げていきました?


「あ~……そりゃそうだわな」

「リブラ、なむー」


「……そう言えば、先程リジーに何か………っ!! リジィィィィィィィィ!」

「ひぃぃ!」


 逃げ出すリジーですが、逃がすつもりは毛頭ございません!


「聖女の戒『茨』」

 ピシュルル!

「ひぃああ!」


 天井から吊り下げ、尋問開始です。


「さて、リジー。あの呪具と偽って渡してきた媚薬、何の目的でしたの?」

「え、あ、本当に呪具だと思って」

「お尻天誅!」


 ブゥン! バヂィィン!

「ふぎゃあああああああ!!」


「さぁて、もう一回聞こうかしらぁぁ……あの媚薬の目的は何でしたの?」

「そ、それは……」

「それは?」

「そ、それは…………ううぅ」

「それは、何なんですのぉ?」

「そ、それはああ…………い、言えませんんん!」

「あらそうですか。ならお尻天罰!」


 ブゥン! バヂィィン!

「ひぎゃあああああああ!!」


「……どうせ邪な目的だったんだろ、リジーの姉御」


「邪な目的ぃ? それは何なんですの、リジィィィィィ?」

「い、言えない、言えません、言えませんんん!」

「あらそうですか。ならお尻滅殺!」

 ブゥン! バヂィィン!

「あぎゃあああああ!」


「つーかよ、シスター。この瓶の中身、媚薬じゃなくて、鰻の滋養強壮ドリンクだぜ?」


 ………………はい?


「……リジー?」

「び、媚薬と偽って、からかうつもりだった……と思われ」


 っっっ!!!!


「や、や、八つ当たり撲殺ぅぅ!」

 ブンブンブゥン! バヂンバヂンバヂンバヂンバヂィィン!


「あぶらっふぁああああああ…………がくっ」



 シスター、最大の失態じゃったな。しかし鰻ドリンクくらいで、ああも艶やかになるもんじゃろか?



「や、八つ当たり撲殺!」

 ブゥン! バヂィィン!



 ぶぐわぁぁぁ!?

 本当に勘違いなのか?

「や、八つ当たり撲殺!」

 ボギャア!

 ぎゃあああああ!!

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