表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
甲賀忍者、甲子園へ行く2《甲子園編》  作者: 山城木緑
三回戦 剛vs剛 帝東高校
86/91

4

 赤い絨毯が張られた階段を降りると、大きなホールに抜ける。天井が吹き抜けになっていて、旅館ながらホテルのような解放感がある。階段から見てホールの向こうにだだ広い玄関があり、そこに女将さんの後ろ姿が見えた。女将さんの向こうに見えたのは壁かと思ったが、どうやらその壁と女将さんが話をしているようだ。


「うわ、人間に見えねえな。道河原以上やんけ」


 思わず副島が呟き、その壁のような男が副島と目線を合わせた。


「あ、副島主将。ほら、明日の帝東高校の主将さんがいらしてるわよ」


 近づくと、その大きさは予想を遥かに越えた。身長は2m近くあり、横にも広い。先ほど伊香保に見せてもらった映像で、打球をピンポン球のように飛ばしていたが、それも頷ける。

 先に副島がぺこりと会釈し、龍造寺は顎を出したまま目線だけ下に落とした。


「副島です」


「帝東高校主将の龍造寺です。こんな時間に申し訳ない」


 言葉の丁寧さとは裏腹に、ふてぶてしさが副島の第一印象に残った。こいつ、申し訳ないって言葉にちっとも気持ちがこもってねえ……。



 階段の下からこの玄関の様子を二人が覗いていた。道河原と月掛だ。


「おい、充。なんて喋ってんだ? 龍造寺の野郎」


 こそこそと大きな図体を隠しながら道河原が月掛に訊ねる。


「ちょっと待ってよ。ちゃんと聞くからさぁ」


 女将さんがロビーへ通そうとしたが、龍造寺は片手を上げるだけで断った。女将さんが奥へ下がると、龍造寺は副島に厳しい視線を向けて語り始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ