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外れスキル翻訳でチートに  作者: 幻影十夢
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精霊の加護

『ほら、今の内に!』

『今なら誰にも気づかれないわ』

精霊の加護を授かった俺は精霊達から与えられた試験を受ける前にその力の使い方を教わることになった。

いつもの行商で疲労が溜まっている皆を起こさないように馬車を出て、警戒に当たっているウールさん達の目を盗んで馬車から離れる。

夜の森の中、精霊達の声に従いながら俺は進んでいく。

『さて、それじゃあ始めよう!』

ある程度馬車から離れた場所で俺は精霊達からその力について教わる。

『まず、私達が人に与える加護について』

―――精霊の加護。

それは精霊が気に入った相手に与える祝福のようなもの。

与えられた加護に関するその力を行使できたり、与えた人を守る力でもある。

『水の精霊である私の場合は与える加護は水。念じるだけで水を生み出して操れるだけでなく泥水を飲んでも身体に影響を与えないわ』

『私は風! 使いこなせたら空だって飛べるよ!』

…………なるほど。簡単に言えば与えられた加護によってその分野のスペシャリストになれるというわけか。

なんか、こう思うのもあれだけど…………三年間あのクソ不味い実を食べてステータスを上げてきた俺の努力って……………………。

三年間欠かさずクレシタの実を食べてステータスを上げてウールさんや他の皆に色々と教わってきた努力が精霊と出会ったことで何の意味もないように感じてしまう。

神から貰った〝翻訳〟のスキル。こういう使い方があるとわかっていれば確かにチートだわ。

瞳から塩水がポロポロと零れ落ちるのはきっと気のせいだ。僕は強い子なんだから泣いてなんかないもん。

『あ、ゴブリン』

「!?」

何気ない精霊の一言で俺は涙が引いて周囲を見渡すと棍棒を持ったゴブリンがいた。

「……………………」

三年前、倒すこともできなかったゴブリンに思わず生唾を飲み込んでしまう。

『ちょうどいいわ。倒しましょう』

「え!? こ、ここは様子見をした方が………………』

『そんなことをしたら逃げられちゃうよ!』

『それに今の貴方ならゴブリン程度に遅れは取らないわ』

た、確かにそうかもしれない………………。

今の俺はまだレベルは1だけどステータスだけならレベル8相応にある。その状態でもゴブリンなら勝てるとウールさんから太鼓判を押して貰っているし、精霊の加護だってある。

「よ、よし」

ここは三年前に倒せれなかったゴブリンへのリベンジ。向こうがまだこちらに気付いていない今の内に先手をかける。

精霊の加護は念じれば――つまりイメージすればその力を使うことが出来る。なら、ここは一番イメージしやすい風の刃をイメージする。

「ハッ!」

手から風の刃を放出するイメージで手を突き出すと、手のひらから風の刃が出てきてゴブリンを胴体を両断するだけでは止まらずその先にある大木すらも斬り裂いてしまった。

『すごいすごい! 上出来だよ!』

『初手にしてはいい方ね。筋がいいわ』

与えてくれた精霊の加護の力でゴブリンを倒したことに精霊達は褒めてくれる。

「《ステータスウィンド》」

そして俺は自分のステータスを確認してみる。


リブロ・リーベラ

Lv2

体力:82

筋力:75

耐久:56

敏捷:72

魔力:49

スキルポイント:69

スキル:翻訳LvMAX・回復魔法Lv1・治癒魔法Lv1・炎魔法Lv1・魔力強化Lv1・鑑定Lv3


ゴブリンを倒したことによって念願のレベルアップを達成することができた。

「よっしゃ!」

それに思わず声を上げる。

ようやく、ようやくレベルを上げることが出来た。少しずつステータスを上げていきスキルポイントを増やしてスキルを取得してきたけど、今はそれ以上の達成感がある。

精霊のおかげではあるもこれで俺はまた一歩強くなることが出来た。

レベルアップして喜ぶ俺に精霊達は新たな情報を俺に教えてくれる。

『レベルを上げたいのならいい方法があるよ!』

「本当か!?」

『ええ、人はモンスターを倒すことでレベルを上げているみたいだけど、正確には少し違うの。人の目には見えていないけどこの世界には魔素と呼ばれる粒子があるの。その魔素を吸収することで人はレベルを上げることが出来るのよ』

「それってモンスターを倒す必要はないってことか?」

『ううん! モンスターを倒す必要はあるよ! モンスターが体内に溜め込んでいる魔素を吸収しなくちゃいけないから!』

『ただ適当にモンスターを見つけて倒す必要がないだけよ。強いモンスターを倒せばそれだけ吸収できる魔素も多いからその分レベルが上がるって話』

「いや、そんなこと言われましても……………………」

理屈はわかるけど俺はまだレベルが上がったばかりでそれもレベルがたったの2だぞ? それなのにそんな強いモンスターを倒しに行けるわけないではありませんか。

それは流石に無理。そう思っていると。

『話は最後まで聞きなさい。確かに強いモンスターを倒せばその分レベルも上がるわ。だけどね、重要なのはモンスターがどれだけ魔素を溜め込んでいるのかの一点だけよ』

「……………………それって弱いモンスターでも大量の魔素を溜め込んでいるのがいるってことか?」

『そういうことよ。そして』

『私達ならそんなモンスターなんて一目でわかっちゃうんだから! 探すのは私達に任せてリブロは早く倒してレベルを上げてね!』

………………俺はもう精霊に感謝しかない。

俺の為に加護を与えるだけではなく、レベルをあげる手伝いまでしてくれる精霊に俺はひたすら感謝する。

「ありがとう。本当にありがとう」

『お礼はそのエルフを助けてからでいいわ』

『そうそう! 早く強くなって私達の試練も突破してね!』

「ああ!」

精霊達に感謝しつつ俺は魔素、経験値が豊富なモンスターを見つけては倒していく。


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