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外れスキル翻訳でチートに  作者: 幻影十夢
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吸血鬼族の国

吸血鬼族の国を救う為に俺達は魔王の力を借りて俺達は吸血鬼族が生活する街へとやってきた。

「まさか本当に来れるなんて……………………」

結晶の魔王クリスタルノヴァから預かった水晶を使って冥府の魔王マトハルの力で吸血鬼族の国まで転移してくれるかどうか頼んだ結果、思っていたよりも簡単に了承してくれた。

いや、ただ単に面倒事をさっさと片付けたかっただけかもしれないけど、それでも転移させてくれたのは事実だ。本来なら最短で1ヶ月はかかる距離だが、流石は魔王の力というだけあって瞬く間に吸血鬼族の国に到着した。

そして、王様が住む王都にやってきた俺達は都内を歩いて情報収集を行っているのだが…………。

「思っていたより普通だな」

それがこの吸血鬼族が生活している王都にやってきて思った感想だ。

王様が魔族に支配されているから国民の人も何かしらの影響とか、被害とか受けていると思っていたけど見た感じでは普通に生活している。

ただ、やはりというべきか、リスティアの手配書があちこちに貼られている。

それも賞金が割といいお値段で。

俺は顔を上げて城を見上げる。

本物王女様が偽物にされてあそこから追い出されて偽物の王女様があそこに居座っている。

この国を支配する為に国王を操り、偽物の王女様まで用意したようだけどその割には人々は平和に生活している。国王を操っている魔族がいったい何を考えているのかはわからないけど近い内にその正体も何もかも暴いてやる。

城を見収めて俺は皆がいる宿に一度戻る。

「ただいま」

「あ、師匠。おかえりなさい」

「おか~」

「おかえりなさいませ」

そこには女性(うち1人は中身男)3人で仲良くカードゲームを楽しんでいる光景がそこにあった。

お前等………………俺が情報収集している間に随分と楽しんでいたようだな…………………。

「それで何かわかりましたか?」

表に顔を出すことができないリスティアは俺に駆け寄って情報を求めるが俺は首を横に振る。

「いや、ロクな情報もなかった。話もしてみたけどリスティアが国を去ってから偽物騒ぎで一時騒ぎがあっただけで今は前と変わらない生活をしているみたいだ。特に変な事件もない」

「そうですか……………………」

リスティアは国民が何もないことに安堵する。

「けどそれっておかしくない? 王様が操られているのに何もしないなんて」

「そこなんだよな……………………」

イサベルの言葉に俺も同意する。

王様を操っているのなら何かしらの変化はあると思っていたのに何も変化らしい変化はない。この国を支配はするけど国の運営とかは変える気はないってことか?

「もしかして国宝狙いとか? それとも王城に隠された秘宝とか?」

「いえ、そのようなものはありません」

魔族の狙いは宝の類かと勘繰るイサベルだったが、リスティアはそれを否定する。

「リスティア。何か心当たりはないか? 魔族が狙いそうなものとか、他種族にとって価値があるものとか」

「………………申し訳ありません」

思い当たるものはない、と…………………。

この国を支配している魔族の狙いがわからない俺達は難しい顔で頭を悩ませる。

しょうがない。こうなったら……………………。

「城に潜入するか」

こうなったら直接城に潜り込んで魔族の正体も目的も全て見つけてやる。

「でも師匠、そう簡単にお城に入れるんですか?」

「まぁ、無理だろうな。厳重に警備されているだろうからまずは俺が1人で潜り込んでみる。安心しろ、こうみえても盗賊と暗殺の極意も教わっている。本職ほどじゃないけど問題ない。いざとなれば精霊の力でどうにでもなる」

「相変わらず色々なテクニックを持っているね……………」

イサベルは半眼で俺を見てくる。

これも全てウールさん達に教わったことよ。

「師匠が行くなら私も行きます!」

「いやセシル、お前はリスティアと一緒にいてやれ。奴等の狙いはリスティアだ。なら俺達の誰か1人はリスティアの傍にいないといけない」

近接特化のイサベルよりも剣と魔法が使えるセシルの方が護衛には適している。それに秘宝(レジェンド)の力も使えばいざという時もセシルなら安心して任せられる。

「だからリスティアを護ってやれ。師匠命令だ」

「………………………はい」

一緒にいられないことに不服そうにするも我儘を言わずに頷いてくれるセシルの頭を撫でる。

まったく愛らしい弟子め……………。

「私はどうしたらいい?」

「イサベルはいざという時の為に待機。万が一の際は俺が上空に合図を送るからその時になったら暴れてくれ。混乱に乗じて逃げるから」

「了解」

「リスティアは城の構造について俺に教えてくれ。わかる範囲でいいから」

「はい」

こうして俺は城の潜入に向けて準備を始めて夜が来るのを待った。




その日の夜、俺は城に潜入する為に城の付近の物陰に身を潜めている。

空から潜入するという考えもあったが、それはリスティアに止められた。吸血鬼族は夜目が利く。それに視力や動体視力もいいから隠れる場所がない空からの潜入は発見される可能性が高い。

「まぁ、それならそれでやりようがある」

俺は物陰に隠れながら移動して城壁の前に止まると周囲に誰もいないことを確認するとリスティアから教わったいざという時の為に備えてある王家専用の秘密通路。壁の一部分だけが取り外せれる。

「ここだな」

リスティアが言っていた通り、城壁の一部が取れた。

そこから俺は潜入して索敵スキルを駆使して見張りを躱しながら窓から城内に入る。まさかロイバーさんから教わった盗賊の技術(テクニック)がこんなところで役に立つとは……………………人生何が起きるかわからないものだな。

というか、今の俺って世界一の大泥棒になった気分だ。

そんなことを思いながら城内に潜入に成功した俺はまずはその部屋を見渡す。どうやらここは倉庫みたいだ。

「さて、ここから王様がいる王室に向かわないと」

目的地は王室。そこで魔族に操られている王様を助けるか、魔族がいるのなら倒すのが今回の潜入の目的だ。それまで抜き足差し足忍び足でそこに向かわなければいけない。

部屋の扉を開けて廊下に誰もいないことを確認して俺はその部屋を出て行く。

今のところは順調だけど……………。

リスティアから教わった通り、城の構造に何かしらの変化もないようだけど妙だ。いくらなんでも静かすぎないか……………………?

城外には大勢の兵士がいた。けど城内は逆に兵士が見当たらない。それどころか索敵スキルでも反応しない。いくら夜とはいえ城内の見回りぐらいしてもおかしくないだろうに。

城内の人の少なさに疑問を抱きながらも俺は目的地の王室に向かって移動していると、音もなくそれ現れた。俺の索敵スキルを掻い潜り、音もなく俺の背後から現れたそいつは俺の喉を斬り裂こうと刃を振るった。

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