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10円からはじまる幸せの輪。

作者: 七瀬


僕の手のひらには、10円玉が1枚だけある。

僕の持っている全財産だ!


後は、、、ボロボロの財布と何処かで拾った空き缶。

それ以上は、何も持っていない!


食べる物も住むところも、お金も何もない!

どうやって生きていけばいいのか、、、?


僕の人生はもう、、、終わっているんじゃないかと思う...。



そんな僕は、今は街で物乞いをしている。

ゴミ箱に捨てられていた段ボールを拾って...。


その段ボールを下に引いてそこに座り、空き缶を置いて通りすがりの人に

お金を恵んでもらう、、、僕はそんな毎日を過ごしている。


歩いている人たちは、僕を憐れんでお金を恵んでくれる。

『...可哀想な人。こんな風にはなりたくない! 哀れだな!』


まだ、それならいいが、、、。

...人扱いされない事もある!



でもある時、、、僕の持っていた10円玉が人の役に立った。

僕がいつものように、物乞いをしていると、、、?


一人の男性が、10円が足りなくて電車に乗れないと言っていた!

僕は迷わず、彼に近づき彼に言う。


『良かったら、この10円使っていいよ。』

『えぇ!? でも、、、君の10円だよね? 本当にいいの?』

『うん! どうせただの10円だよ。』

『ありがとう! 必ず返すよ。』

『いいよ! 先も言っただろう! ただの10円だから気にしなくていい!』

『ありがとう! じゃ、この10円もらうよ。』

『あぁ、』



数か月後、、、。

僕はすっかり忘れていた!

僕は何時ものように何時もの場所で、物乞いをしていた。


そうすると、、、? 

あの時、、、10円玉をあげた人が僕の目の前に立っていた!


『やあ! 私の事を覚えているかい?』

『い.いや、、、? 僕と会った事があるんですか?』

『以前、君に10円玉をもらった者だよ!』

『あぁ~! 久ぶりだね!』

『あの時は、本当に助かったよ。私は大切な会議があってどうしても

遅れる事が出来なかったからね!』

『そうなの! それは良かったね!』

『そこで! 突然なのだが、君が良ければうちに来ないかい?』

『えぇ!? どういう事なの、、、?』

『仕事と住む家を君に与えるよ! これは私からのお礼だ!』

『で.でも、、、たった10円だよ! それでそんなにしてもらえるの、、、?』

『会議は、大きなプロジェクトの会議だった! 何十億と言うお金が動く事に

なっていたんだよ! それは絶対に私が遅刻できない会議だったからだ!』

『ふーん? そうだったんですか?』

『だから是非! 君に我社に来て欲しい!!!』

『...でも、僕に仕事が出来るとは思えないよ。』

『大丈夫だよ。君は椅子に座っているだけでいい!』

『それは、どういう事なんだ?』

『まぁ、来ればわかるよ!』

『...ううん。』



まさかの、、、!?

僕が任せられたのは、この人が新しく立ち上げた場所での【社長】だった!


『ここは、君が社長でやってくれ!』

『ここで、、、ですか...?』

『最近、出来たところで社長が不在だったから丁度いい!』

『後で、、、君がこれから住む家も案内するよ!』

『なんといっていいのか? 僕なんかに至れり尽くせりで申し訳ないですよ。』

『でも、それだけの事を君は私にしてくれたんだよ! それに私は君を

気に入っているからな! あはは~!』

『...ありがとうございます!』

『ここで! 頑張りたまえ!』

『はい!』



これこそ! 『一発逆転』なのか? 『棚からぼたもち』なのか?

僕はこの10円をあげた人から、大きなプレゼントを手に入れる!

今は、幸せな時間を過ごしているよ。



『僕にとって! 第二の人生がはじまった!』




最後までお読みいただきありがとうございます。

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