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JOY  作者: co
第9章・最後のホワイトレディ
90/130

 戦っているのは私一人じゃないんだ。

 まだ19の、10も年下の男の子も、今の私と同じく戦っているんだ。


 私は諦めないかも知れない。

 賭けになるけど、大沢君に助けてもらえるかも知れない。

 当たって砕ける可能性の方が高いけど、当たれるなら諦めないことにした。


 この子も、君島君に当たれる日が来ればいい。

 きっと君島君なら、砕けない。

 砕けても多分、当たったことは後悔しないはず。


 だってひとりぼっちで怒りを抱えて生きていくのは苦しいから。


 浅井は悶々と頬杖をついて考えていた。




「あの」

 バーテンの声がして、浅井が顔を上げた。

「俺もう上がりますので、今日はありがとうございました」

「あ、そうなの。こっちこそありがとう。君島君によろしくね」

「……自分で言ってください」

 ちょっと吹き出した。

 しかし、バーテンともこれが最後かもしれない。きちんと礼を言っておこう。

「いろいろありがとう、バーテン君。この前のことも本当に助かったわ」

「……俺の名前は原田だとこの前言いましたよ」

「あ!そうだったわね!ありがとう原田君!」

「いや……もうタンデムはないですから。それじゃ失礼します」

 やはり、浅井は笑った。


 そしてバーテンがいなくなり、最後に入れてくれたホワイトレディを飲み干して、浅井も店を出た。

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