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JOY  作者: co
第8章・白とシルバーの店
78/130

 必需品の大きめのイヤリングと香水。

 雑貨屋さんで求めたイヤリングは、オレンジ色の大きな菱形。

 鏡に映った自分の顔に、首を傾げて笑ってしまった。

 誰?この元気そうなお姉さんは?

 嘘みたい。髪型と小物でこんなにも変わるんだ。


 香水は今日は無理だと思っていたら、しばらく歩くと専門店があった。

 中に入ると、華やかなデザインのボトルに囲まれて夢の空間のようだ。

 どのようなものをお探しですか?と店員が寄ってきた。

 香りは決めていた。

 薔薇。

 店員が、5つほどボトルを持ってきてそれぞれを試験紙に吹きつけ、浅井に渡した。

 試験紙を渡される前に、浅井にはもう香りがわかった。

 どの香りからもあのピンクの球の香りがする。

 霧のように消えていくその香りが目に見えた。

 全部、霧のように消えていく。

 こんなところで先輩の香りが霧のように消えていく。


 泣かない。

 泣くもんか。

 一度大きく息をつく。


 どれも薔薇の香りがする。

 だからその中で一番楽しそうなタイトルを選んだ。

 今度はこのゴールドのボトルに先輩を閉じ込める。


 ね、先輩。

 一緒に帰ろう。

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