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JOY  作者: co
第12章・アッシュグレイの鬼
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 静かな病室に一人、残された。

 浅井はただ呆然としている。


 何か考えなければ、と思っても、何から考えればいいのかがわからない。


 何があったのか、それがどういう意味なのか、誰に訊けばわかるのか、誰を信じればいいのか

 何もかもわからない


 せめて自分が今何を感じているのか……。

 自分の姿を初めて見下ろした。

 肩を裂かれたせいで肩と腕に包帯が巻かれて、病院の患者服を着ている。

 やっと流れた涙に気付いて拭いた。


 自分が今何を望んでいるのか、浅井は天井を見上げた。

 何を望む……。

 逃げたい。

 ここは怖いから逃げたい。

 私は逃げてばかり。

 逃げたい。

 怖い。



 浅井はベッドを降りた。

 自分の靴が壁際に置いてある。

 それを履いて、病室の扉を開いた。




 その扉の横に、バーテンが立っていた。

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