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惹かれ合う魂の復縁|虐げられた病弱短命の青瞳少女と、血塗られたグリムリーパーの赤瞳男、二人で手を取り最強になる!

作者: 指書
掲載日:2026/10/27

「なんなんだいその目は?!本当に忌々しい化け物め!!」


「なんであんたばかり!?どうせ直ぐいなくなるのに!!この化け物!!そんなことしてたって、意味ないって!私は健気に頑張ってますーって同情貰おうって魂胆見え見えよ!」



私が生まれて直ぐ、母は亡くなり、父は再婚したらしい。

今は継母と父の間に生まれた花子と、私の四人で屋敷で暮らしている。


私は生まれつき体が弱く、長くは生きられないと告げられていた。


そんな私が様々な事に恵まれているのが許せないんだろう。



家で徹底的に虐げられ続けていた。



ある日、手を差し伸べた人物の元、別の場所へ連れて行かれることになった。


連れて行かれたその場所でも、私は変わらず虐げられ続けた。


その人物の元に居たある人物と出会う。


「よ!ねぇちゃん!ここから出してやろうかー?」


「おい!コラ!なにしてやがる!?」


「なぁ、ねぇちゃん、やっちまおうか?」


「なんだその目は?汚らわしい化け物め!ツラいいのにもったいねえな!」


「ウザッ!やっていいよね?」


「グッ…!」


ドサッ…。


「さてと、行くか」


な、なんなんだこの男は?


ヘラヘラと常に、にやけてて…それにあの大男をにやけながら…。


というかどういうこと??


「あぁ!?てめえ!……」


ドサッ…。


更に追ってが数人現れた。


「ぞろぞろと…」


ドサッ。ドサッ。


「女…、お前らなに一人にやられてやがる?!」


ドサッ。ドサッ。ドサッ。


「あーいい運動になったねー」


「こ、この化け物が!!」


ドチャッ……。


「化け物、化け物ホントうっさいねー」


私は赤く染まっていた。


……。


あの男は?


……。


ど、どうしたらいいのー?



「オイ」



ドキッ!!


「なにぼーっとしてんだ?」


ドキドキ…。


なにこの男…ち、近い…。


「早く動かねーと、あっという間に終わっちまうぞー…」


と男は耳元で囁きかけた。


顔のほてりは引かず、私の鼓動は更に高鳴った。


なに?この感じ…


胸が…


キュ…とした…


———


ー。


気づいたら別の場所で、真っ赤に染まっていた私、一人だけ立っていた。



周りには倒れている男たち。


――違う。


男など、最初からいなかった。

周囲を血に染めていたのは、誰でもない私だ。


過酷な運命、病弱な肉体、そして短命という消えゆくロウソクの火。


そんな絶望の中、生い先短いのだったら一瞬でも、誰よりも輝き燃え尽きようと、私は誰にも見せないところで誰よりも懸命に、密かに鍛錬と勉強を重ねてきた。


運命、宿命に抗おうともがいて見せようとしていた。


二人だと思っていたら一人だった。




彼は彼女にしか見えていなかった。



いままで彼が行っていた圧倒的な力の行使は彼ではなく、彼女がしていた。


彼は実体無き双子の弟だった。


彼が自分を救ってくれている、と思っていたが実際には行使していたのは彼女だった。


弟は対話で彼女を救っていたのだ。


「なぁ、ねぇちゃん。自身持てって!ちっちゃいころからずっと鍛錬と勉強誰よりも頑張ってきたんだから!」




彼が振るっていた圧倒的な力は、実は誰でもない彼女自身の力だった。


彼女は彼が自分を救ってくれる、あるいは敵を圧倒してくれる。自分は何もできない無能で無力だと思っていた。


病弱で、虐げられ、無力だと。


彼女自身のなかに眠る才能・魔力・能力が、無意識、あるいは弟の想い、によって、弟の姿や幻影を借りて行使されていた。


彼女は、誰よりも努力を怠らなかった。


短命という消えゆく短く細いロウソクの火のような運命に抗いながら、誰よりも懸命に、密かに鍛錬と勉強を重ね、誰よりも強い意志で自分を磨き上げていた。


彼女は最初から最強であり、誰よりも気高い努力家だった。


つまり、強かったのは「彼」ではなく彼女自身だった。

彼女は最初から最強だったのに、その自覚がなかった、あるいは過酷な環境から自分を守るために、別の誰かの力だと思い込ませていた。


すべての元凶、母親の死、継母の憎悪、そして短命であるという運命――。

それらのルーツを分かち合っていたのは、他でもない双子の弟。

彼は本当に生まれて直ぐに亡くなっていたのか、あるいは別の場所で先に命を落としていたのか。

いずれにせよ、彼女はたった一人の理解者であり、半身である弟の幻影、あるいは魂を、無意識に自分の心の中に留め続け、彼の力を少し借りて生き延びた。



二人で生きている、二人で生きていける、二人で生き抜くと思っていた世界には、最初から私しかいなかった。


しかし、その私の血肉には、確かに双子の弟の記憶と絆と魂が刻み込まれていた。



彼女はもう他人に頼る必要のない圧倒的な力、自立を手に入れると同時に、自分は一人ではなく、弟と共に生きている、絆という揺るぎない精神的強さを得て、この現実という物語の本当の主人公として立ち上がり二人で歩んでいく。



オッドアイの少女。

オッドアイはこの世界では忌み嫌われる禍をもたらす存在とされていた。


なぜ彼女はこれほどまでに毛嫌いされ、虐げられたのか。

継母や周囲が彼女をそこまで嫌悪し、家から追い出し、別の場所でも虐げられ続けた、その最大の表面的な口実、あるいは恐怖の対象が、このオッドアイ。


この世界において、オッドアイは単なる個性ではなく、災いをもたらす忌むべき存在、不吉の象徴として社会的にタブー視されている。

実母が亡くなったこと、体が弱いこと、そして家に生まれたこと。

そのすべてをこの子のせいだと継母が狂おしいほどに憎悪し、毛嫌いした理由が、この目にあった。



双子の弟の目と彼女の目。

生まれつき体が弱く、長く生きられないと言われていた彼女と、その双子の弟。

この双子が生まれてすぐに引き裂かれ――。


弟の目は赤色、彼女の目は青色。


二人の間で、左右の目の色が分かれていた。


彼女は自分自身の目は黒色だと思い込んでいた。


思い込まざるを得なかった。


しかし現在の彼女は赤と青のオッドアイ。



忌むべき存在から真の自分。

周囲からは禍をもたらす化け物、役立たずの病弱な厄介者として踏みにじられてきた彼女。

しかし、その忌まわしい目の正体こそが、誰にも依存せず、自分の足で立ち、世界を揺るがすほどの圧倒的な才能そのものだった。



禍をもたらす者として社会から爪弾きにされ、孤独のなかで幻影の弟と対話しながら生き延びてきた少女が、私は一人ではない。弟と共に、二人の魂を一つの肉体に宿して、生きる。


もう他人に依存する必要はない。


けれど、一人ぼっちではない。


赤と青の瞳をまっすぐに開き、弟と共に、自分の足でこの世界を歩んでいく。


肉体も精神も、最初から最後まで戦っていたのは彼女自身であり、そこに弟の魂が確かに共にある。


肉体には一人しかいなくても、精神の奥底では双子の弟の魂と繋がっている。



思い返せば泣きたいとき、いつもなにかを感じていた。



今は彼女も黒い目ではなく本来の目が見えている。


彼女はそれを受け入れ、赤と青の瞳をまっすぐ開く。


「これが私だ」



———




「ねぇ……」



青い青い空の下、手を取り合って歩いて行く二人。



「私、もう大丈夫だよ」




———



彼女と彼の実の母親も赤と青のオッドアイ。


その瞳を持つ者は魔女として忌み嫌われ、そして恐れられていた。




継母の異常なまでの憎悪と恐怖─


なぜ継母や周囲がそこまで彼女を「化け物」「忌々しい」と目の敵にし、執拗に虐げたのか。それは単なる意地悪や性格の歪みではなく、この世界で最も恐れられている『魔女の血筋』が、目の前の少女に確実に受け継がれていたから。

継母にとって彼女は、恐怖の対象そのものだった。



周囲から忌むべき魔女の血・禍をもたらす存在、として踏みにじられてきたが、彼女にとってはそれが母親譲りの本物の才能であり、自分のアイデンティティそのもの。


「化け物」と罵られたオッドアイは、ただの不吉な異形ではなく、母から受け継ぎ、弟と分け合い、そして自分自身の努力で開花させた誇り高き魔女の証。



お読みいただきありがとうございました。


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