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閑話 小もふクエストⅢ

連載を始めてから一ヶ月──作者の自己満足的な小説をお読みいただき誠にありがとうございます。ということで、なにか記念に書こうと思い、タイムリーなことに昔懐かしの大作RPGを攻略中だったので、ノリのままに書いてしまいました。なお、ガチのドラク◯ファンの方はスルーでお願いします。

 ☆ 注意 ☆


 あくまでも某RPGぽい要素を持つタロスたちの世界を基本とした世界での話です。舞台は一応、別世界のウルドラム大陸となっています。





 「ついに⋯ついに、ここまで来たな!」

 「長かったね〜。あ、勇者(タロス)、HPが減ってるよ〜、治してあげるね〜!」

 「ありがとう、我が癒しの友、僧侶(エイベル)よ!それにしても、アチコチの街や村で頼まれごとをされるのは、なんでだろうな?」

 「確かにな⋯俺たちは便利屋じゃねーえつうの!」

 「困っている人を見捨ててはいけないよ。僕たちは勇者一行なんだし」

 「勇者ねぇ⋯⋯それにしては扱いが軽いような気もするが」


 魔法使い(フェンリー)の言葉に、戦士(メロス)が応える。メロスの言う通り、思い返せば最初から扱いが悪かったような気がする。





 ここは、ビスケス・モビルケ国──オレっちたちは、タヌキ顔の王様に呼ばれて魔王を倒すように言われた。

 その後、支度金を渡されたが、その額は僅か50ベルビー。

 十束の薬草さえ買えぬ、はした金──ハッキリ言って、そこらの子供の小遣いよりも少ない。

 そもそも袋を渡された瞬間、あまりの軽さに驚いたがその場で確認できず、王の間を出た直後に袋の中を見た時、マジで驚いた。

 底に穴でも空いていたのかと袋を調べたが、穴はなかった。

 オレっちは瞬時に悟った。

 『やられた!中抜きされた!!』っと。

 おそらく犯人は、キツネ顔の王太子──なんだか玉座の周りでソワソワしていたから、間違いない。チクショウ。どんだけ懐に入れやがったんだ、あの王子!!


 とまあ、そんな感じからのスタートだったので、とにかく必要な物資が調達できずに困っていた。

 しかし、古き神々は偉大なり。この世界には壺やタルに関する奇跡が多々あり、困っている勇者用にアイテムを用意して下さっているのだ。


 だからどんなに大きな城下町や寂れた村でも壺やタルはたくさん外に放置されているし、普通の民が手を突っ込んでも何も出てこないが、勇者が手を入れるといろんなアイテムを掴むことができるのだ。もう一度言おう。古き神々は偉大なり!!

 ちなみに、他人の家のタンスも同じで、住民の物ではないアイテムが入っており、それは勇者の物だという暗黙の了解があるので、窃盗罪には問われない。勇者=神の御使いという教えが、それを可能にしているのだ。


 こうして支度金を減らせることなく、なんとか最低限の準備をして出発したのは、もう半年も前のこと。

 しかし、行く先々で壺からあり得ないアイテムを出すオレっちたちはすぐに勇者一行とバレてしまい、頼まれごとを言われる事が多かった。勇者=何でも解決してくれる人という考えが、常態化しているのだ。

 だが、その報酬としてレアなアイテムや先々のヒントなどがもらえたりするので、働き損ではない。たま〜に『このアイテムは要らねーな』といったガッカリ品などもあるが、まぁそれは売ればいいだけの話なので、多少の手間も苦ではない──レベチな敵に当たりさえしなければ。


 『とりあえず勝てねーから、ここは後回しな』

 『そうだね〜レベルが足りないね〜』

 『俺たちのターン遅くないか!?回復が間に合ってないんだけど!?』

 『MPも少ないから、長期戦は無理だね』


 とまあ、相手が強敵だとこのパターンで後回し。敵を倒すまではその街や村には戻り辛いので、問題を解決した町に戻ったりして、レベル上げに勤しんだ。



 『ここが職業を変えることができるという、竜神殿か!!』

 『スゴく〜大きい〜建物だね〜』

 『世界中から転職希望者が集ってくるからな』

 『これは──順番が回ってくるまで大変かもね⋯⋯』


 竜神殿の中には大勢の人々が──いなかった。えらく閑散としている。どういうことだ!?

 オレっちたちは、その辺にいた数少ない転職希望者に、話を聞いた。


 『神殿に来たのはいいんだけど、レベル1からやり直すってことで、ソロの奴らは仲間集めに行ってしまうし、単独主義だとめっちゃ悩んでウロウロしてるんだ。俺も戦士から魔法使いになりたいんだけど、今まで腕力だけの勝負だったから、なかなか決心がつかなくて──』

 バンビ顔が困り顔になっていた。


 『とりあえず転職してみて、その辺にいる悩んでる人たちとパーティー組んだら?』

 『よく知らない奴らと組んでも連携がとれないから──やっぱり故郷に帰って募集しようかな?』


 ⋯⋯オレっちたちも、酒場で斡旋された人材構成なんだけど。とりあえず定番のメンバーってことで、連携云々は考えてなかったな〜⋯





 『キュ?勇者は転職できないの?』

 『いや、そこは当たり前だろ。勇者は神に選ばれし職業だぞ?』

 オレっちの疑問に、メロスがツッコミを入れる。チェ。いろんな魔法や技を覚えたかったのに!


 エイベルは僧侶から魔獣使いにチェンジ。自分よりも遥かに大きな魔獣に戸惑っていたけれど、それもいずれ慣れてくるだろう。我が癒しの友は、魔獣にも好かれやすいので心配はない。

 メロスもまた、戦士から格闘家になった。まあ、彼の場合は火炎爪スキルをもともと持っていたので、天職だったのだろう。じゃあなんで最初からそうしなかったのかと問うと『最初は戦士の方が就職率⋯じゃなく、選ばれる方が多いから』とのこと。そうだっけ??


 『あれ──賢者にはなれないのですか!?』

 『うむ。あるアイテムが必要なんだね』


 オオアリクイの神官長に告げられ、フェンリーはガックリと肩を落とす。

 フェンリーは賢者志望だったので一番ウキウキしていたのだが、まさかのアイテム不足でオレっちと同じく元のまま、一旦、神殿を後にした。


 あ~あ。また遠回りのイベントか〜。これも勇者修行──強制レベル上げの道を、四人で進んで行く。


 賢者アイテムのある塔の上部は、高所恐怖症には耐えられない構造となっていた。そもそもなんでこんな廃墟に重要アイテムがあるのか、さっぱり分からない。たがそれも昔からで、他のパーティーがアイテムを持ち去っても、神様がすぐに補充してくれているそうだし、とにかく上へと向かおう。


 オレっちたちパーティーは、オレっちとメロスがせっかちなので常に速歩きだ。それはこの廃墟内でもそうで、そのせいで何回も足を滑らせ、階下へと落ちてしまった。

 普通なら骨を折る大怪我や死の危険もありだが、オレっちたちには神々の加護があるので、わりと軽傷──というか、HPさえ減らないという奇跡の連発に、危機感もなく、サーカスもどきの四人セットの綱渡りでさえやってのけた。



 『やった──ついに、憧れの賢者に!!』


 フェンリーは感涙した。


 新しい職業に就いた仲間たちは、どんどん新しい魔法や技を覚えていく。

 しかし、まだ低レベルなので全体攻撃や全体回復のものが少なく、正直、多くの種が混ざった団体の魔獣には苦戦した。特にオレっちとメロスは敵に一発づつ攻撃が多いので、数を減らしにくい。イラッとする。


 まあ、それも昔(数ヶ月前)の話だ。今では二人とも武器やスキルなどで、敵をまとめてサクッとヤッている。あくまでもレベルの低い魔獣のみの仕様だが。


 そして今──でっかい卵の前にいる。ローズピンクとミントグリーンの髪の蝶の翅持ちの人型の二人の巫女がなんか言ってるが、とにかくこれが孵化すれば自由に空を飛べるってんで、心が浮き立つ。

 この日のために集めたオーブを、一個づつセットしていく。地味に面倒くさい。


 面倒くさいといえば、この孵化した鳥魔獣の飛行もまた然り。距離感が全然掴めない。なんか着地ポイントがズレて失敗する。あと、飛行速度が遅い。

 つい、鳥魔獣の前で愚痴ってしまうと、彼女?は数日戻ってこなかった。これはオレっちたちが悪い。反省。

 仕方ないので転移術で移動する。行く先は──オレっちのアパート。かーちゃん、今日も玄関前で待っててくれてるかな〜?




 続く──ことは無い。当たり前。

もったりとした攻略なので、まだラー◯アまでしかイベントクリアしてないんです。それにしても昔と違って、攻略が楽ですね〜。強弱のモード変更もできるし。でも、ちょっと記憶の中にあるドラ◯エⅢとは違うんで、別ゲームって感じですね。

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