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新しい出会いは
みいちゃんは、それからしばらく元気がありませんでした。
お母さんが尋ねても。
「ちょっとだけ、まだ寂しいの」
と笑って言うのでした。
お母さんは、首を傾げて不思議がっていましたが、お父さんだけは理由を知っていたので静かに見守っていました。
「みいちゃんは、少しだけ成長したんだよ」
後で、お父さんはお母さんにそう説明しました。
そして、氷の妖精ぱりぱりが言った通りみいちゃんの住む国に、雪が降ってきました。
みいちゃんはお庭で、雪がお空から降って来るのを黙って見つめていました。
みいちゃんには、分かっていました。
氷の妖精ぱりぱりと交代でやって来た雪の精と友達になってほしい。
それがきっと、氷の妖精ぱりぱりがお願いしていたことなんだと。
だから、みいちゃんはお空に向かって言いました。
「雪の精さん、お友だちになろう!」
〚おわり〛
この企画参加作品を、お読みいただき本当にありがとうございました。
また、どこかでお会いしましょうね……。




