一年間夢の中で生活することになったので、非日常でしか体験できないことをとことんやってみることにした

夢は見続けたいと思うもの。

誰しも一度は願ったことがあるだろう。

「夢なら覚めないでくれ」

と。

たまたまみた夢がとても面白く、そんな時に限って面白いところで夢から覚めてしまうものだ。

現実で嫌なことばかりが続いたということもあり、夢が覚めないよう、夢の中で強く祈ってしまった。

すると、白い髭を生やした仙人のような奴が空から降りてきた。俺の目の前に現れ、奴はこう言ったのだ。

「その望み、しかと受け止めた。特別に1年間、夢から覚めぬように呪(まじな)いをかけてやろう」