第十七話「入学試験②」
すみません……。体調を崩してしまって更新が1日遅れてしまいました……。
楽しんで頂ければ幸いです。
アナウンスが流れた。おお、早速なのか。どんな試験なんだろう。
――試験内容について説明します。どの教室でも良いので、一階にある教室の席に座って下さい。五分後、笛を鳴らすので笛の音と共に開始とします。尚、試験開始前に入口を通った者は不合格となります。
おぉ……。独特な試験内容だな。席に座ればいいのか。……椅子取りゲームを思い出すなぁ。懐かしい。
「ねぇ、風人、今のうちに校舎の入口に近づいておきましょ。校舎に入ったら席は埋まってましたなんて笑えないわ」
おっと、そうだな。近づいておくか……ん? いや……、うん。大丈夫だな。
「シルフィード。ちょっと来てくれない?」
そう言って俺はシルフィードの手を引いてある場所まで向かった。
――ピィーッ!
試験開始の笛が鳴った。入学希望者は我先にと駆け出した。席を取る為、皆必死になって大きな足音を立てている。凄い熱気だ。
……ん? 俺とシルフィードが何処に居るかって? 席に着いていますとも。……四分前からな。
――五分前――
「ちょっと。こんな所に連れてきてどうする気なの。早く入口の近くへ行かないと」
俺はシルフィードを連れて校舎裏に来ていた。窓越しに誰も居ない教室が見える。
「シルフィード。試験の不合格の条件って何だっけ?」
「何よ急に。席に着くことが出来なかった場合と開始前に入口を通った場合でしょ?」
「そう、だよな。じゃあ、こういうのはどうなんだろうな」
ガチャン
俺は持ってきていた武器の持ち手を使って窓を割った。
「あ……! なるほど! 確かに此処から入れば入口は通らずに済むわね。風人、中々頭良いじゃない」
「ありがと。そんじゃ、入って試験終わるの待つか」
「そうしましょう」
そんな訳で、試験が始まる前から俺達2人は席に着いていたのでした。俺、天才かもしれんな。ハハ。
体調が優れない為、次回の更新はちょっと時間を置いて一週間後にします。なので次の更新は29日(火曜日)の夜です。




