第一話「ハイエース」
初投稿です。下手ですが楽しんで頂ければ幸いです。
俺は桐山風人。ごくごく普通の高校生だ。……ほんとだぞ。まぁ、ちょっとオタッキーな部分はあるかもしれないんだが、それは置いとこう。まだ俺は普通の範疇のはずだからな。別に普通に拘ってる訳じゃないんだ。何も秀でたものが無いってだけだな。容姿も普通。地毛も黒髪。目も黒。ってこれは日本人なら当然か。髪はたまに茶髪っぽい奴が居るらしいな。おっと、話が逸れた。さて、なんでこんなに長々と自分語りをしているかと言うと……
「ニンゲンダ! コロセ! コロセ!」
はい。現実逃避である。
いやね、仕方ないじゃん。俺普通に歩いてただけなんだよ。そしたらなんか黒い車が横に止まってドアが開いたと思ったら中にいた黒服に拉致されたよ。ドアをくぐれば白い部屋に直通だったよ。どんな仕掛けだよ。気付けばなんか女神とか言ってる奴居て、異世界に転移させるからスキル選べとか言われて、混乱しつつも選んだらシュパンって子気味いい音と共に森の中だよ。どうしろってんだクソ女神!
はぁ。キレても仕方ないよなぁ。取り敢えずこの状況何とかしないと。まぁ今の状況を三行で説明すると、
俺木の上。高い。怖い。
木の下には俗に言うゴブリン。怖い
武器なし。防具なし。
……詰んでね?
……詰んでるわ。
女神に選ばされたスキルってやつがあるけど、俺が選んだの戦闘に向いてないんだよなぁ……。なんで戦闘向きのスキルを選ばないかなぁ俺……。異世界って言ったらチートに頼ったヌルゲー戦闘だろ……。混乱してたとはいえこんなミスをやらかすとは……。先が思いやられるよ……。
――バチンッ
俺は自分の左右の頬を両手て挟むように叩いた。うじうじした気分を切り替える為だ。よし。ちょっと元気出た気がする。とは言ったもののどうするか……
――ザッ、ザッ
足音だ。足音が聞こえるこれはまさかあれか? 美人の女を冒険者さんが助けてくれるやつ? そのまま何やかんやで二人で愛し合っちゃうやつ? おお神よ! あなたは居たんですね! もう毎日拝んじゃう! 超拝んじゃう! ただし女神。テメーは駄目だ。
――ヒュッ! ズバッ! ドスッ。
下から戦闘音が聞こえてくる。ゴブリンを片付けているようだ。そうして十分程経った頃……
「君! 大丈夫だった?」
来た! よし、それでは御対面といこうじゃないか。運命の人だからなぁ。緊張するなぁ。俺は笑顔で振り返った!
――そこにはイケメンのお兄さんが立っていた。
主人公の名前は「きりやまふうと」と、読みます。
空き時間でサッと読める小説を目指して頑張ります。




