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終わらない青春の中で  作者: 白月 海
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最終話 スタート

あの試合から数日が流れた。


「はーい、今日の授業はここまで!」


「「ありがとうございました」」


4時間目の授業が終わり、お昼休みになった。


「ま、真琴くん」


「ん?夏未、どうした?」


「え・・・とそ、その・・・」


何やら夏未は両手を後ろにしている。

何か持っているのだろうか。


「今日はその・・・お、お母さんがね・・・作りすぎちゃったみたいで・・・」


「作りすぎた?」


「うん・・・その、お弁当・・・」


「もしかして、それを俺に?」


「う、うん!ど、どうかな・・・?」


「いいのか?」


「そ・・・その為に作ったんだから・・・あ・・・」


「・・・作った?夏未が?」


「あ!!ち、違うの!!」


そんな微笑ましい会話の中、ある一人の女子生徒がクラスの横を通りかかった。


「あ、先輩!」


「・・・凛」


「今日先輩のお弁当作ってき・・・お弁当・・・?」


「あ、いやその」


「ふーん・・・私のお弁当よりそちらの先輩のお弁当の方を食べるんですか?」


「お、落ちつけ凛」


じとーっとした目で、真琴を見ている。


「な、夏未も何か言ってくれ!」


「え・・・えっと・・・」


ふーっと大きな息を吐き、決心した目で真琴と視線を合わす。

大丈夫だよ、と言うように。


「ま、真琴君は私のお弁当を食べるの!!」


「むっ・・・いつも先輩は私のお弁当を食べてるんですから遠慮してください!!」

凛は負けない、という感じで教室に入ってきた。


「で・・・でも作ってきたもん、ま・・・真琴君の為に・・・!!」


ギャーギャーと二人は口論をしている。


(まさか夏未がここまで言うとは・・・食べ物を大事にしてるんだな・・・)


真琴は真琴で大きな誤解をしている。


(はぁ・・・こいつはお腹抱えて笑ってるし・・・うっ、なぜか寒気が・・・)


委員長である月野はめちゃくちゃ真琴を睨んでいる。

その横では烏山と五十嵐が爆笑している。

たまたま廊下を歩いていた郷田も、その隣でにこやかに話をしているマネージャーも

何やら面白そうな事になっていると、教室を覗き始めた。


「・・・はぁ・・・」


「先輩!」

「真琴君!」


「「どっちのお弁当を食べるの!?」」


(・・・・いつの間にか、俺の周りが賑やかになったな)


そんな事を思いつつ、上を向く。

もちろんそこには教室の天井があった。


転校初日に喧嘩して浮いた存在になって・・・中学の頃も色々とあった。

親を亡くしてからいつも毎日がつまらなかった。

だけど、今は。


「・・・あのまま、終わらなくてよかった」



小さな声で呟いた。

誰も聞き取れない位の小さな声で。


「・・・いつもありがとな、二人とも。みんなも」


「・・・・」


その言葉を最後に、真琴は教室を出ようとした。


「真琴君」


「何だ?夏未」


「まだ話は終わってないよ!!」


(・・・まぁ、そうだよな)


(父さん、母さん・・・俺にとって、ここからがスタート・・・なのかな)


意を決して、真琴は言った。


「よし、今日は皆で食べよう!」





作者より

これにて「終わらない青春の中で」を完結と致します。


短めの作品でしたが、読者の皆様方・・・誠にありがとうございました。

又、最終話の期間が空いてしまい大変申し訳ございませんでした。

次回作も考えておりますので機会があれば、是非お願いします。


それでは、最後に。

読んで下さり"真琴"にありがとうございました!

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