22話 食事のお誘い
教室に戻り、鞄を手に取る。
それは月野も同じで、一緒に教室を出ることになった。
「...」
まだ互いに少し気まずいみたいだ。
無言の時間が続き、下駄箱へ。
「...東仙寺君」
「何だ?」
「本当に、ごめんなさい...」
月野は相当気にしているみたいだ。
「だから別にいいって」
校門を抜け、真琴はバイトへと向かおうとする。
「あれ、方向こっちだっけ?」
「今日はバイトだからな」
「...そう」
どうやら方向が同じみたいで、一緒に帰る事になった。
「東仙寺君」
「...さっきからどうした?」
「絶対にこの借りは返すわ」
「何かを返してもらう事なんて無いんだけど...」
「私はまだ納得してないの!」
「お前って頑固なんだな」
「が、頑固って...」
「...もうちょっと砕けた方が良いと思うぞ。せっかく可愛い顔してるのに勿体ないし」
「へ!?」
突然真琴に褒められて、月野は顔を真っ赤にする。
こうして面と向かって言われるのは初めてなのだ。
「ば、ばかっ!い、いきなり何言ってるのよ!!?バカにしてるの!?」
「そうそう、その方が話しかけやすいよ」
「わ、私はこっちだからもう帰るわ!!さよなら!」
早歩きで帰ってく月野を見送り、真琴はルージュへと向かうのであった。
思ったより事がスムーズに終わった為むしろ早い到着だ。
店に着いて、店内を見渡すとそこそこ客数も多かった。
「村上さん、こんにちわ」
「おお真琴君、学校お疲れ様」
「すぐ入りますか?」
「そうだね...お願いしても良いかい?」
「もちろんです」
―数時間後
「ふぅー...」
普段よりも混み、少し忙しかった。
今はお客も引いていき締め作業に入っている。
「真琴君、後は私がやるから上がっても大丈夫だよ」
「わかりました、ありがとうございます」
「今日もお疲れ様」
「はい、お疲れ様でした」
バイトが終わり家に帰る。
今日はコンビニで弁当を購入した。
店を出たときに着信音が鳴る。
(夏未?)
「はい、もしもし」
「あ、ま...真琴君?」
「珍しいな、電話してくるなんて。どうしたんだ?」
「と、特に要件は無いんだけども...ちょっと心配になって...」
「...今日の事か...悪いな、迷惑かけて」
「迷惑なんて思ってないよ!でも、あんな真琴君初めて見たから、大丈夫かなって...」
「もう大丈夫だ。月野とも話をして、多分もう...無いと思う」
「そうなんだ...良かった...」
「悪いな」
「あ、そうだ!お母さんが、また来なさいって...その、ご飯食べに...」
「あー、分かった。それじゃ、また近い内に」
「うん、待ってるね。おやすみなさい」
「おやすみ」
電話を切り、少し温かい気持ちになった真琴は家に到着。
お風呂に入ってから食事を取り就寝していった。




